新編こどもとり図鑑
マナズル
目の周囲は皮膚(ひふ)が赤く露出(ろしゅつ)していて、体全体は灰色で、頭部から頸(くび)にかけては白い。翼は黒いがたたむと黒色は出ない。雨覆(あまおい)は青灰色で、風(かぜ)切(きり)に近い部分は白っぽい。三列風切は長く伸びて、ほとんど白い。クチバシは黄色く、足は淡紅色。
若鳥は頭部に褐色の羽毛が混ざり、背面も少し褐色味がある。クルルーと鳴き、オスとメスが向かい合い、並んだりして鳴きあう。
中国東北部やアムール川流域で夏を過ごす。
世界での生息数は5〜6,000羽程度で、出水にはその5割程度の2,500〜3,000羽が越冬する。1952年に日本では出水市周辺を「ツル及びその飛来地」として天然記念物に指定しました。
日本には鹿児島県出水市の水田や湿地に冬鳥として数千羽飛来し、10月中旬ごろから3月中旬まで越冬する。越冬地では番(つがい)と子の家族単位で生活をする。数は徐々に増えてきているもののその数は少なく、絶滅危惧種になっている。ナベツルとの混群を作るがナベツルとの区別はつく。落穂、草の実や昆虫、カエルなど小動物を食べる。
ツルは古くから詩歌に詠まれ、吉兆(きっちょう)の鳥とされている。マナズルは「真鶴」と書き真の鶴という意味で食べることもあった。江戸時代には将軍が食べる高級食材でもあった。
マナズル1









マナズル1

マナズルは全長約120pで雌雄同色。
翼を広げると約2.0mほどになる。
体色は青灰色で、胸、腹は灰色が濃い。
目の周りが赤い大型のツル。
マナズル2









マナズル2

越冬地ではつがいと幼鳥からなる家族単位として群れで生活している。
水田や湿地でカエルなど小動物や草の根や実などを食べている。
出水平野では給餌場で、餌を食べている。
祖数が万羽で壮観である。
マナズル3









マナズル3

九州、出水市では毎年10月中旬から3月ごろにかけて、水田地帯に越冬のため1万羽のツルが渡来する。
「鹿児島県のツルおよびその渡来地」として国の天然記念物に指定されている。
越冬のピークは12月で、1万羽を越えるツルが飛来する。
そのうちマナズルは約3,000羽程度とみられる。
新編こどもとり図鑑
50.タンチョウ 51.マナズル 52.




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