安楽城の童歌


 赤ん坊の子守や野山、田んぼで遊ぶ子供たちが唄い継いできた唄が「わらべ唄」である。自然を遊び相手とした遊びも今は少なくなり、遊びも近代的なものとなり、家族の中の子供の果たす役割も変わってしまった現代において、生活の中で「わらべ唄」を伝え継いでいくことはきわめて難しい現状である。かって町内の各地区においてもわらべ唄は唄われていたが、今日では組織的な保存継承を行っているのは安楽城小学校学区のみである。

安楽城のわらべ唄保存会     現在の会員316名    児童4年生以上の女子
10月(安楽城地域文化伝承祭)
上演の場所
山形県最上郡真室川町大沢野崎   安楽城小学校   TEL0233-63-2351
上演の概要
 昭和30年代の中頃、安楽城郵便局長をしていた佐藤陸三氏は、埋もれつつあった童歌を古老から聞きだしてまとめるとともに、地域の方々と共に「安楽城小学校童歌合唱団」を結成した。合唱団の指導は先生に任されていたために、一時消えかかろうとしていたが、昭和60年12月に安楽城小学校卒業生OBによって保存会が結成され、子供たちによるわらべ唄がよみがえり、今もこの地に生きる人々の中で飾り気のない唄が歌い継がれている。
 保存会は昭和62年第2回文化財愛護川崎浩良賞を受賞。
 保存会と学校が一体となって、子供たちにわらべ唄の継承に努め今では、町や学校での発表会はもとより、特別養護老人ホ−ムなどの慰問など、町外の各種イベントにも参加要請に応えながら幅広く活動がなされている。
安楽城のわらべ唄保存会会長     沓澤栄吉(野崎)
安楽城のわらべ唄保存会指導者   姉崎里美(田郎)
長泉寺境内で童歌を唄う子供たち 


凧上げの童歌を聞くことが出来ます1,2分お待ち下さい(演奏時間48秒)
右ボタンをクリックして更にplayをクリックして下さい。


凧上げ


  風の三郎ア 背病(ヘヤミ)みだ

  お陽(ヒ)さま まめだ

  カラカラ風 吹け吹け


 この唄は風の三郎(風の神の異称)をヘヤミ(怠け者・不精者)
 だ。お陽(ヒ)さまはまじめだと歌い、風の神をけなして怒らせ
 風を吹かせようというのです。
 カラカラ風というのは雪や雨のまじらない空っ風のことです。


童歌の保存に意欲!! 絵本とCD自費出版 
 真室川町職員の佐藤保さん(真室川町)

 真室川町の財産である童歌をいつまでも・・・。そんな願いを込め佐藤さんは旧安楽城地区に残る童歌を紹介する絵本と、安楽城小児童の歌声を集めたCDを自費制作し、一部を学校などに寄贈した。保存継承への貴重な資料、と地元保存会や関係者から喜ばれている。
 絵本は、旧安楽城地区に伝わる「凧(たこ)あげ」「びっき」「子守くどき」など12曲の歌詞を掲載。絵は高校の時の同級生で童画家の高橋貞二さん(新庄市生・日本児童出版美術家連盟会員)に依頼し、各歌からイメージした風景を書いてもらった。懐かしさいっぱいの優しいタッチの絵が並んだ。
 CDには、安楽城小の4年生以上の女子30人でつくる「安楽城の童歌合唱団」が歌った14曲を収録。セットで千部制作した。佐藤さんは「自分も所属する安楽城の童歌保存会の価値をもっと高めたかった。多くの人が懐かしく思い、口承文化の継承に少しでも役だってもらえたらうれしい」と語る。 

真室川町HP童歌へのリンク