鋼の打ち合わされる音 微かに見える火花 3対1の戦いは、少し卑怯な様に感じていたけれど……… 雷神、風神の息の合った攻撃 真逆の方向から襲いかかる刃 避けるのに苦労しそうな攻撃は至極あっさりと回避される 勿論避けた先を狙って銃弾を撃ち込んではいるんだけれど……… 軽い音を立てて床へと転がる弾丸 “魔女の騎士”へ向けて撃ち込んだ弾は、後少しでその体へ触れるというところで停止する 床へと転がる音 ―――“魔女”の身体へと届かない弾丸 あの時と同じ現象 「卑怯だよね」 その身を守っているのは明らかに魔女の力 自分のものじゃない力を使うのって、卑怯だよね? 風神が魔法を発動させる 魔法の力に気付いた“彼”が腕を振る 腕から零れ落ちる魔法の煌めき “魔女”以外使えない力 “魔女”にしかできないやり方 “彼”の背後に“魔女”が見える 「しぶといもんよっ」 気合いを入れた声と共に雷神がその身体を殴り付ける 僅かにふらついた身体 今だっ――― 僕はろくに狙いも定めずに、何度も引き金を引いた 『ママ先生の事は俺が守るんだ』
To be continued
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