連続した銃声が響きわたる 「今の内だ、早く逃げろ!」 ラグナは右手で油断無くマシンガンを構えながら、突然現れたモンスターに腰を抜かしていた市民を助け起こした 「家まで帰れないようだったら、近くで匿ってもらえ」 「は、はい」 善良な市民は慌てて、近くの家に助けを求める 「いいか、絶対に外には出るなよ」 家の中へと逃げ込むその背中にラグナは注意を与えると、新たに向かってくるモンスターへと向き直った モンスターがこちらを認識し、攻撃を仕掛ける前にラグナは、マシンガンを撃つ 射程距離が通常より長いソレは、モンスターが怒りくるいラグナの元へたどりつくころにはその息の根を止めている ラグナは、モンスターを倒しながらショッピングモールへと進む 「……どこから、湧いたんだぁ〜?」 モンスターは次々と現れる 予想外の数にラグナは驚いていた 短期間にこんなに増えるものなのか? モンスターが全く出なくなって1ヶ月もの時間がたっている 「どこに潜んでたんだ?」 生き残りも地道に片づけて来た 取りこぼしたモンスターはこの一ヶ月充分探して来た このモンスターの数は異常だ ……今日の殲滅作戦だって、出て来ても1匹、2匹だとおもってたんだがなぁ……… だが実際には、これほど大量のモンスターが現れた ラグナはこちら側へ向かって来るものを一匹ずつ倒していく 本当ならば、モンスターの発生源をどうにかするべきなのだろうが、その間に見逃したモンスターが人を襲うかもしれないと思うと倒さずにはいられない 自然発生じゃないというなら、誰かが故意にモンスターを街中に放ったと考えるべきだろうが…… こんなモノ街中に放つやつなんていないよな そんな芸当ができる人間はいないと思いたい 角を曲がり現れたモンスターに慌てて銃口を向ける モンスターは半端な攻撃に傷つき凶暴化する ………放つ以前に捕まえられねーよな…… 鋭い攻撃を銃身で受け止める エスタを混乱に陥れるという事では有効な手段かもしれないが、モンスターを生け捕りする程の腕を持つものがいるとは思えない モンスターの急所に弾丸が次々に撃ち込まれる 殺すならどうにかなるにして、生け捕りだろ? 倒れ伏したモンスターをラグナは見つめる 「……誰がそんな芸当できるんだ……」 生命活動を止めてさえまだ引きつったように動くその身体にしみじみと呟いた マシンガンの軽快な音が辺りに響く モンスターが倒れる音が大きく響き渡る 人の声も、足音も聞こえない 「警告が発令されたか?」 流れ弾に当たったりしたら洒落にならないからなぁ〜 見渡す限り路上のどこにも、人の姿は見えない 周りを気にしなくってもいいってことだよな? 腕をまわすと、肩がぱきぱきと音を立てる そろそろこいつらの本陣をどうにかしないとな 後方を振り返るが、まだ兵士の姿は見えない ……そりゃ確かに元々今日は、モンスター退治に同行する予定だったけどさ…… 兵士の出動には思ったよりも時間がかかっている いくらおれだってつらいぜ……… 待ったところで兵士達は現れない、その間に確実にモンスターの被害が出るだろう 「……しゃーねーなー……」 ラグナはマシンガンを持ち直すと、ショッピングモールの中心へと走り出した 中心地に近い場所にモンスター達が集っていた
|