ENDLICHERI☆ENDLICHERI presents
244 ENDLI-x LIVE TOUR '08
〜 横 浜 編 〜



2008年3月29日 土曜日 横浜アリーナ

▲ 久々の横浜アリーナ。今回のステージには真ん中に花道があり、先端に三角形のミニステージがしつらえてありました。剛さんが!花道を!使うなんて!と期待は高まります。

▲ メインステージで目を引くのは、なんといっても左右に陣取る巨大な金剛力士像。白いから石像みたい。体長5、6メートルはあるでしょうか。しかも上手側の力士の顔はエンドリケリー(魚)で、手にはなにやら水晶のような珠を持っている。下手側は鹿の顔で、手にはギターを持っているという変り種。天井からは白いエンドリケリー(魚)のオブジェがいくつか吊り下げられてました。方向的には空へ昇ってってるのかな。このへんのごちゃごちゃ感はいかにも剛さんだなあという感じで楽しい。

▲ それから正面上部には4つの逆三角錐(正四面体)も吊り下げられてる。これはライブ中スクリーンとして使われており、曲ごとに非常に印象的な映像が流されていました。さらにその両脇に三角のスクリーン。これはライブカメラの映像で、剛さんの姿がずっと写されてました。ステージ自体は真ん中にピラミッド形の骨組みがあったぐらいで(そこに剛さんの飲み物やらなんやらが置いてあった)、いたってシンプルだったと思います。LEDビジョンとかもなし。

▲ 客入れの音楽は、「Coward」の「ENDLICHERI☆ENDLICHERI」がエンドレスにかかってます。開演時間が迫ると、客席からまばらに「ケリー!×!×!」(なんと「ケリー!×!×!×!」ではなかった)という掛け声と拍手が。しかしあまり大きくはならず、なんとなくバックに流れる曲に合わせた手拍子が大きくなっていきました。



M00 ENDLICHERI☆ENDLICHERI(Opening)

▲ 暗転。「ENDLICHERI☆ENDLICHERI」が一際大きな音で流されると、それに合わせて、ステージ上部の三角錐スクリーン4つに、サングラスかけて踊りまくってる剛さんの映像が流れ始めます。途中の水中を思わせる部分では、まるで水に潜ったかのような動きだったりして…カッコイイんですけどちょっとコミカルでもありましたね。



M01 Blue Berry

▲ オープニングナンバーがコレってのは、タンク経験者ならかなり嬉しい。かなーりテンション上がりました。メインステージ奥、一段高いところに組まれたバルコニーステージの中央に登場した剛さんは、上下黒のスーツ。中は襟が黒、身ごろが赤のシャツだったような。冬コンの「unchanged.」な感じですね。勿論人差し指を掲げての登場です。顔にはグラス部分に細い横スリットが沢山入っている白いメガネ。メガネつーかなんつったらいいのか未来的なアレでした。髪型は向かって右側がますます短くパッツンと切られてましたけど、左側は前髪も長めにサラリとした黒髪。それから瞼がキラキラしてたように見えたんですよねえ。お化粧してたのかな。とっても色っぽかった。
▲ そのままメインステージに降りてきて、いよいよイントロのブラスが入るか?!ってところで、上手側にいた剛さんが奈落からしゅるっとステージ下に消えた。再び袖からステージ上に戻ってきたんですが、今度は下手側でも同じようにしゅるっと。ひっぱりますねえ。で、イントロ終わりと同時に真ん中のポップアップから飛び出して歌い始めました。剛さんが!ポップアップを!使うなんて!
▲ “NARA Fun9 Style”ではお馴染みの間奏部分のカウントジャンプ。オリジナルは“1・1・1・2・1・3・1・2”のはずですが、指でそれを示しながらも演奏変えるのが剛さん+バンドさんのお約束。今回は“1・1・6・1・0・1・3・1・エンドレス…みたいな、かなりお遊び状態。会場もウケてました。6とかエンドレスの時の剛さんは壊れたおもちゃみたいにピョンピョン飛び跳ねてたー。



M02 White DRAGON

▲ すぐにギターを持ちます。サングラスはここで取ったのかな。結構早い段階で取ってた。この曲ってサビで横振りとかしたくなるなーといつも思うけど、やってる人いないねえ。間奏部分のギターソロはガラっとロックな雰囲気でかっちょ良かったッス。それからCDで聴くよりも歌がキレイでセクシーに聞こえました。CDは結構青臭い感じで入ってますからね。お台場tankには1回しか行かなかったのでよくわかりませんが、いつもこんな感じだったのかなあ。



M03 闇喰いWind

▲ エー、エーオ♪というコーラスが入り、アフリカンドラムも入ってエスニックなイントロ。何だろうと思っていると、この曲でした。全体的にはそれほどアレンジは変わってないんですけど、前奏部分だけアフリカンなトラックをかぶせている感じ。それが違和感なくマッチしてました。
▲ この曲といえば、注目点は剛さんのとギターとのカラミ。…全く身もフタもない言い方で申し訳ない(笑)。剛さんの腰はかなりクイクイと入ってましたねー。ギターさんとのカラミのとこでは、名越さんとあーだこーだやってました。でも名越さんなので(名越さんなのでね…)、もう剛さんの方からかなり迫っていってるという印象。←間違った印象。
▲ 以上3曲で、かなりツカミはOK。ここでMCに入りました。



244 ENDLI-xです。いやー、あっつい。なんかね、始まる前から睡魔が(笑)。ちょっとなんてもんでなくかなりの睡魔が。たぶん皆さんの前に立つって事が、それだけ僕を安堵させているということだと解釈しています。ほんとにありがとうございます(あくびしながら)。

これから新曲もやっていきますが、それで僕の胸中もいろいろ感じ取っていただければなあと思いますが。まあいろいろ…あるんですわ。あなたたちの前にたかが一人の男として立ちたいと思ったし、ちゃんと目を見て、これだけ愛してるんだということを言いたかったから、皆さんにいつか伝わればいいなということを、いろいろやらなくてもいいようなことをやってたりします。今ここで喋っちゃうと何か変わっていってしまうかもしれないので、多くは語りませんが。FAKEじゃなくてREALに愛したいだけなんです。

2005年のケツの方から、「ENDLICHERI☆ENDLICHERI」というプロジェクトをやっておりまして、そこでは「愛」、「LOVE」をずっとテーマにやってきました。FUNKの世界では名前を変えるってのはそれほど珍しいことではないんですけれども、「244 ENDLI-x」では、そこによりREALな堂本剛、僕自身、「I」=「愛」を重ねていこうかなと思っています。

FAKEな自分でいることに、本当に僕は疲れ、たかが一人の男として愛されたいし、愛したいなと思いました。すごく難しいことではありますが、僕ならできるし、君たちならできると思います。僕の叫びとか、嘆きとか、悲しみとか、いろんなものが詰まっていると思いますが、その僕のREALな姿を感じてもらいたいです。何か不安に思うこともあるかもしれないけど、その時には僕の目を見てください。そうすればその不安は一気に解けるから。



M04 Gotta find the way to go!

▲ インストのこの曲でバンドさんのイントロデュース。もちろんby sankaku。
   Drums ---------------- ひぐち “ENDLI-x” しょうこ
   Percussion --------- STEVE “ENDLI-x” ETO
   Guitar --------------- 竹内 “ENDLI-x” 朋康、名越 “ENDLI-x” 由貴夫
   Bass ------------------ 上田 “ENDLI-x” ケンジ
   Keyboad ----------- 十川 “ENDLI-x” 知司
   Chorus -------------- 浦島 “ENDLI-x” りんこ、CHAKA “ENDLI-x”、TAMA “ENDLI-x”
   Trumpet ------------ YOKAN “ENDLI-x”
   Saxophone ------- 佐藤 “ENDLI-x” 公彦 …だと思います。
   Trombone --------- 失念!
   Vocal&Guitar ---- 244 ENDLI-x
▲ どんどんsankakuがずれていくのでガンバレと思いました(笑)。それぞれ上のビジョンに写真と名前が出るんですけど、それがいずれも変顔で素敵。スティーブの写真は後頭部に顔がついてた。それから名越さんはロン毛を生かしたまさかの鼻毛ボーン。ああ…かつては一人で楽屋で本読んでた人とは思えない(笑)。今回ホーンズさんは総入れ替えですねえ。それから西川先生がいないのがやっぱり「おっ」と思いました。
▲ 最後は剛さんなんですけども、この時の写真が剛さんだけすんごいプリチー顔でめっちゃズルイです。最後の方でどアップの顔とか出たけど、やっぱり変顔という感じではなかったな。ステージ上の剛さんは、CDジャケットにも登場してるsankakuヘルメット(西洋甲冑みたいなやつ)をかぶっておりまして、イントロデュースされた瞬間、無音、かつ暗くなったステージ上でその目の部分がピカーッと光りました。そこからはギターソロではなくてベースソロへ突入。バリバリにエフェクトをかけた音で、かなり電子的。なかなかカッコよかったですね。tankでのお魚かぶったギターソロコーナーはかなりエンドレス状態でしたけど、ここではそうはならず。



M05 Let's Get FUNKASY!!!

▲ 「愛」という文字(剛さん筆)が白で書かれた赤いマントがするすると上から降りてきまして、それを羽織って、TAMAさんがステージ上でダンス。すると他のダンサーさんがわさわさっとセンター花道から出てまいります。剛さんが!大量ダンサーを!使うなんて!この曲の前奏ってジャングルっぽい雰囲気もあるもんで、結構スペクタクルな感じでした。剛さんはセンターでマイクを手にラッパーと化してましたね。ゴリゴリファンクからこの振り幅の大きさといったら!
▲ ちなみにニューアルバム&シングルからの曲は、リリース前ということもあって左右のビジョンに全部歌詞が出されてました。



M06 Silent love

▲ ドアタマのなんともいえない下降フレーズのギターを、竹内さんが何回もトチる…という軽いステージコントが入ります。トチるたびにスタンバってるダンサーさんから冷たい視線を投げかけられる、という。それにしても何の脈絡もなくコント入るよなあ(笑)。
▲ これは剛さんの曲とは思えないぐらい(失礼)大変ポップな仕上がり。特に前奏のブラスアレンジとかかなり楽しいです。なんか歌詞もヤマタツみたいな…結構フィクショナルで。個人的にはポップな曲は大変好みです。しかしこういうポップな(=受容側を意識した)世界観に剛さんが出してきたってことが大変気になりましたね。これまで内面をズルッと出すような歌を出してきた剛さんですけど、またちょっと別のステージに入ったのかなと。……でも「si:」の時もそう思ったことがあったからなあ。別にそうハッキリと分けられるものではないんだろうな。楽曲面でも、内面的な音楽に対するスタンス的な部分でも、幅が広がってるんだなってことは間違いなく感じました。



M07 Yellow

▲ TAMAさんが黄色のワンピースを着て、風船かなんかを持ってちょこちょこと踊るんですよね。他のダンサーさんも一緒になって踊るんですが。そのさまがかなりカワイイ。っていうか曲自体がかなりカワイイ。TAMAさんは最後のほうではステージ下手に天井から吊るされた大きなリングにブランコのように腰掛けてユラユラしてました。
▲ 三角錐ビジョンには色んな風景をバックに撮られた手の写真がコマ送りのように流されてました。オシャレ。



M08 プロポーズダンシング

▲ ここでダンサーさんはけて、ステージ上に小さなLEDのあかりがちらほらと灯り、星空のように。まー、なんともストレートなプロポーズの歌です。問題曲です。一体どういう心境でこの曲を歌ってるのかなあ、なんて深読みするなって方が無理ですよ。…ですが。「愛をしてる」とあれだけ穏やかに歌い上げられちゃーね。あれだけ「DEVIL」で「愛をしたい」って言ってた男がですよ。そうなのかと。愛をしてるのかと。よかったねと。言うしかないですよね。ギターソロもとてもしみじみしました。あれは名越さんだったか竹内さんだったか。



M09 Love is the key

▲ ステージの上手端に男性ダンサーさん。ドラム缶の上に載って、足でタップのように様々なビートを刻みます。すると下手にスティーブが登場しまして、ジャンベ(アフリカの打楽器らしい)をスパパパパパーンと鳴らします。ダンサーさんはそれと同じ超高速ビートを足で刻む…といったやりとりが続きます。かなりすごい技でした。SAROというダンサーさんのようですね(スティーブのブログより)。サプライズに近い起用だったようで、今回ダンサーさんは全員紹介があったのに、この人だけ抜けてました。
▲ そのSAROさんのビートに載りながらこの曲。最後までかなり激しいプレイでした。「Love is the key」しか歌詞がないので、インストのような演奏の妙を楽しむことができながらも、熱く盛り上がるものがあったなあ。



M10 Help Me Help Me…

▲ 静かなピアノから始まります。「imagine」を意識したようなピアノアレンジ。曲の内容もそうかな。言葉は少ないですけど。ビジョンには剛さんがピアノを弾いていると歌ってる姿がモノクロで流れてます。映像の中の剛さんは、くたっとした白シャツに白パンツで、髭面。髪長め。なんかチャン・ドンゴンとかを思い出したりした。
▲ しかし静かな音楽がサビで一転して激しくなります。「Help Me…!」という絶叫と、それに合わせるようなスティーブが繰り出すドリル音。耳を覆いたくなるような音。しかしそれも世界の、剛の真実(REAL)ということなのか。



M11 美しく在る為に
M12 これだけの日を跨いで来たのだから
M13 ソメイヨシノ

▲ ここから「Coward」三連発。「美しく…」はとても優しげに歌ってたなあ。CDに入ってるふわふわした危うい感じとも、「Sparkling Love」の時の前に出る感じとも違う印象を受けました。スティーブのチェーンソーによるパーカッションの域を超えたパフォーマンスも健在。逆光ライティングも健在。ですが、剛さんには正面からも照明が当たってたと思います。とはいえ「Help…」から「美しく…」という流れは少々へヴィです。
▲ 「これだけの…」はそもそも名曲なんですが。重い曲の後だけにさらに泣けました。悲しいけど前向きだから。
▲ 「ソメイ…」はまあ、春ですからね。外せないという事なんでしょうか。お台場tankでもやってたようなアップテンポなアレンジでスタイリッシュに演奏してました。



M14 春涙

▲ ほとんど初聴きの曲が多かった今回のライブなわけですが。その中でも最も衝撃的だったのはこの曲です。まず最初に思ったのが、「剛さん、お母さんを殺しちゃったよ」と。大切に思うあまりに、いなくなったらどうしようと思いすぎて、心(歌)の中で殺しちゃったんじゃないかと。「老夫婦になったつもりで歌を作った」みたいなことをサイトでは言ってましたが、「ソメイ…」からの流れではそう思わずにはいられません。お母さんのみならず、大切な人皆に対してこういうシミュレーションをしてしまうんだろうな…。そういう人だってのはわかってましたけども、なんかつくづく大変な人だなと。そういう意味ではこの曲こそTHE 剛。…「しゅんるい」でなかったことはまず良かった(笑)。
▲ 割と淡々と歌い進めていくのですが、後奏時に大きなフェイクがあります。歌の淡々とした具合と、反動のようなこの叫びとのギャップがかなりズシーンときます。泣いてる人もいたような。
▲ ここでMC2回目です。



ちょっとまあ、気になってることがありまして、リリース前にライブって…(苦笑)。皆さんの手元に届いてからってのが普通なんですけど。うちの事務所ではありうるんですね(苦笑)。どんなふうに皆さんに聴こえてるのかな。まあなんとなくこんな感じかって聴いてもらえればいいかなと。

沢山の方に音楽を聴いてもらったり、ライブに来てもらいたいってのはあるんですけれども、今回のアルバムでも、一番には、今目の前にいるあなたたちのことを思い浮かべてリリックを書きました。聴いていただくと、「ああ、この人はやっぱり暗い人だったんだな」と思うだろうけど(笑)。

今回のアルバムを含むプロジェクトのオッケーが出たのは…去年の11月の半ばぐらい。1月ぐらいからスタジオに入りまして。んで、リリース日とかを決める権限は僕にはないので、それが決まって、2月18日シメでリリックを書き、25日までに歌入れをしました。

ジャケットは奈良で撮影したんですけど、何故奈良かというと、その方が自分の本当の顔が撮れるんじゃないかと思ったからなんです。本当の顔イコール、笑っててもなんか淋しそう、と言われたんですが。それが僕の本当の姿だと思うし。あと、こういう世の中だからこそ、ローカルなものに時代を切り抜けていく力があるんじゃないかと、そこから世界に発信していくものがあるんじゃないかと思います。

「自分はこう思います」っていう意見に対して、「なんか違うな」って思いながらも、「そう…ですよねー」って言っちゃう。もう「そう」も言わないで「…ですよねー」みたいな(笑)。そういう光景が僕の周りでも沢山繰り広げられてて、僕はそれをただぼけーっと見てるしかない。でも僕はただの僕として、皆の前に立ちたいと思ってます。

あの、斬新だとは思うんですけど、僕着替えてきます。その間、アレしててください(笑)。ただ声は聴こえるようにしますので。


と言って下手袖(前の目隠しブース)にはける剛さん。声のみ聴こえます。

(下手スタンドのお客さんに)あっ、どうも。みーるーなーよー(のび太風)。えーっと、エンドリケリーのライブに来るの初めてって人はどれぐらいですか?(ハーイ)…ま、見えないんですけどもね(笑)。(もういいかーい?)まあだだよー。まあだだよー。…ハイでけた。

赤いジャージをはいて、キャップ横ちょに被って、上は大きな千鳥格子のモノトーンのジレだったか。とにかく動きやすそうなカッコにチェンジ。

かわいい?かっこいい?じゃあ、かっこいいと思う人、スイッチオン!(笑)…昨日ねえ、夜中2時ぐらいまでリハやってたので、起きたの遅かったんですよ。で、なんか食べようかって、バナナと納豆食べて、そしたらなんかすっごい眠くって。でもそれぐらいが丁度いいんだと思います。


(楽しい?)
僕は楽しいよ。ただね、アルバム発売前にライブってのがね…(苦笑)。
(かっこいい!)
あのねえ、「剛!」とか「かっこいい!」とか嬉しいねんけど、もっと他になにか言うことないの(笑)?
(愛してる!)
ハイ「愛してる!」いただきました。
(リックス!)
…なんて?リックス?…ああ、エンドリックスのね(笑)。そんなん言われても「リックス」って僕の頭ではヴェポラップしか出てきませんから。
(パンツ何色?)
30前のオッサンがここでパンツ見せてどうすんねん。まあ今日は黒ということで。
(私もー!)
なんやねん(笑)。「私もー!」て。頼むよ。…みんなアレやな。ようさん喋るなあ。
(チューして!)
本番中にチューするアホがどこにおるねん(笑)。僕がそんなキャラになったら皆さん止めてくださいね。毎回出る度誰かにチュッチュチュッチュしてるって。今はええけど40過ぎとかアカンでしょ。

この石像、右のがエンドリケリーの顔になってるんです。でもちょっと大きいとよかったかな。オレの発注は10メートルぐらいだったんですよ。でもスタッフが「剛さん、これが限界です」と言うので。「そうかー」と。


今年はまだ母と桜を見れてないんですが。一人では見たんですよ。夜桜だったんですけど、桜がトンネルみたいになってるところを車で走って。小さい頃から、キレイだなあと思って見てましたけど、すぐ散ってしまうので、この桜が生まれてきた意味は何なんだろう、とかそんなことも考えたりしてました。だから桜見てテンションが上がるってこともあんまりないんですよね。でもそういう気持ちを持ち続ける自分でありたいな、と思ってます。

今回「Kurikaesu春」というシングルをリリースすることになりまして、ホームページとかに詳しく載ってるんですけど、アニメ界の大御所さんたちにPVを作っていただくことになりました。この中でアニメすごい好きだって人は…まあまあという感じかな(笑)。それではこの曲を聴いていただきたいと思いますが、その前に1コだけ最近あった面白い話を。

先日、とあるミュージシャンの方とゴハンを食べまして、帰りにタクシーに乗ったら、運転手の方が結構お年を召した方で。まあ、おじいちゃんですよ。で、乗ると、お経が流れてるんですよね(笑)。夜中の3時ぐらいに、お経ですよ。僕はもう車窓を眺めるしかなかったわけですが。すると「わたしはね、あのね」と運転手さんが話しかけてきたわけです。「今も流れていますけど、お経を聴いて心を安らかにしなければならないなと思ってるんですよ。わたしはね、いつもね、女房にいつもあなたは○○さんにああだこうだって、怒りっぽいとよく言われるので、胸ポケットに『忍耐』と書いた紙を入れてるんですよ」って。紙を出してね(笑)。「でも、そうやってご自身が努力をされてるってことはいいことだと思いますよ。奥様も喜んでらっしゃるんじゃないですか」と言ったんですけど。昼の12時から朝の7時まで走るんだそうですよ。「これから家に帰って、3時間ぐらい寝て、近所の○○さんと将棋さしてまた仕事ですよ。でも女房にいつもあなたは○○さんにああだこうだって、怒りっぽいとよく言われるので、私は胸ポケットに『忍耐』と書いた紙を入れてるんですよ」って(笑)。紙を出してね。んふふふっ!「でも、そうやってご自身が努力をされてるってことはいいことだと思いますよ。奥様も喜んでらっしゃるんじゃないですか」と言ったんですけど。時速40数キロでしか走りませんので、すごく長かったですね。ドッキリかなとも思ったんですけど、着いても誰も出てきませんでした。

それではそろそろスタンディングしましょうか。スタオベでね。(何故か本当にスタオベ)気持ちいいもんですね。スタンディングオベーション。アカデミー賞でも取ったような感じで。これからの曲は跳びまくりですよ。まあ、「Kurikaesu春」で跳ぶところはないと思うんですけど



M15 Kurikaesu春
M16 Let's try the Love!

▲ 春にリリースするとやっぱり春の曲が多くなるもんですね。「ソメイ…」から3曲の春メドレーということになるわけです。曲調としては、ケツメイシとか?SEAMOとか?そんなHIPHOP風味ですが、結構クセになる感じ。ダンサーさんも再び登場して踊ってました。
▲ 映像はMCでもあった通りアニメのPVですが…作画からいってプロダクションI.Gとかなんだろうなと思いましたけど。剛さんにはリアル系よりは、もっとオシャレなキャラデザの方が良かったのではないかしら。
▲ 続く「Let's…」はめちゃかわいい曲ですね。「Silent Love」もかなりポップな感じですけど、さらにメジャーコードでリズミカル。剛さんがこういう曲を作るようになったかー、と妙に感慨深かった。



M17 ENDLICHERI☆ENDLICHERI(Dancing)
M18 <Dancer Introduce>

▲ オープニングから再びのE☆E。何だろうと思ってると、ダンサーさんを従えてのダンシングタイムに突入。剛さんが!ダンスオンリーの曲を!入れるなんて!これは意外でした。まあ、踊ってたとしか言いようがないんですけども、最後の方で床に座った体勢で踊るところとか面白かったな。あ、あとオーザックのCMのようなコンビネーションダンスがあって個人的に盛り上がりました。
▲ で、次に始まるのがダンサーさんの紹介タイム。ミュージシャンの方々と全く同じように一人一人。ビジョンに変顔写真も写りつつ。これすごい画期的だなと思いましたね。なんか皆平等だし対等な感じ。すなわち自由な感じ。ダンサーさんもお茶目でカッコよくって、キュート。こういうセンスは剛さんならではだなあと思いましたね。



M19 SPACE kiss

▲ 「オレ、sankakuだぜーーーーーー」という例のヘリウムボイスが。すると舞台上のダンサーさんは一斉にsankakuの被り物を頭に装着。剛さんはsankakuヘルメットを装着。なんとなくsankakuの歌なんだろうなということはわかりましたよ。2番目アタマのスーパーハイトーンボイスには思わずぎゃははと笑ってしまいました。
▲ それにしても振り付けがユルすぎる。いや面白い。特にサビの振り付けは一体どういうことなんだ。あれはsankakuがとーすいして歌ってる感じなのか。苦悩しているようにも見えるが。それを皆でやろうってんだからかなり頭おかしいですね(笑)。しかしワタシも頑張ってやりました。最後は皆で花道前まで出てきてエンドレスにサビを踊りまくり。剛さんは崩してさらにユルく踊ってたな。最後はミュージカルのように三方礼をするんですが、その直後、何故かメインステージで発破がバーンと鳴って、皆がポカーンとなるのがまたシュールでした。



M20 arco iris
M21 愛 get 暴動 世界!!!
M22 Now's the time to change the world!

▲ センター花道の真ん中に埋まってる状態で格納されてたリフターが持ち上がりまして、アリーナの頭上をくるくると回りました。剛さんが!リフターを!使うなんて!剛さんはリフトの上から言葉には出しませんが「跳べ跳べ」と煽りまくり。これだけで会場はかなり狂乱と化しましたね。これだけでこんなに盛り上がるものなのかと。
▲ 続く「愛 get…」「Now's…」ではギターを持って。カッコイイ曲なんだけど、客は盛り上がり方がまだつかめてない感があったかなあ。



M23 OH LORD!

▲ ちょっと長いインターバルがあって、この曲。これまでの熱さから一転して落ち着いたトーンで始まりますが、途中から叩きつけるような激しい曲調に変わります。「I want REAL thing!」「僕は時代が作りしFAKE!」と繰り返し、繰り返し、自傷するように歌う姿はかなり痛々しかった。このへんは会場が横アリだってのもあって、1stライブあたりを思い出したりしましたね。これがE☆Eとはまた違う、堂本剛の世界かなと。でも前と違うのは、「今日で愛になる」という境地に達してるところですよね。曲の終盤に表れる、強がりかもしれないけど優しいこのフレーズに救われました。
▲ CDではここで終わりなんですが…ライブでは再び激しい曲調に戻って、ひとしきりセッションしてました。



M24 Say Anything

▲ 全編英語詞のスローバラード。パンフレットにも載ってる、剛さんがペンキまみれの写真が印象的に映像として流されてました。とにかくニューアルバム&シングルから16曲とは…演りも演ったり。天晴。
▲ そのままバンドさんたちと共に、「えっ?」と思うぐらいあっさりとステージをはけていってしまいました。これで本編終了。「OH…」のインパクトから抜け切れないのもあって、なんだか突き放されたような気分でビジョンをみると、「みんないつもありがとう。心から愛しています」というメッセージが浮かんでました。このメッセージを見た時、ほんとたまらん気持ちになりましたね。自分の中ではこの瞬間がかなり衝撃的でした。うまく言葉にはできないんですけど…可哀想なような怖いような切ないような、でも愛しいような。なんかほんと、大変な人だなと思いました。



しばらくすると剛さん、バンドさん再登場。剛さんは黒のTシャツに黒のジャージ、白のスニーカーといういたってシンプルな格好です。

思いのほか長くなってしまい(笑)。盛り込みすぎだってのもあるんですけど、皆にいっぱい聴いてもらいたい曲があったからこうなったわけですが。いろんな大人の事情もあり。今日だけかもって感じです。それではこれからは、これまでの人生の中で一番はじけてください。



E01 Chance Comes Knocking.

▲ 途中までは通常のCCK。途中からゆったりテンポでお遊びコーナーに。空気とスモークで輪っかを作る大砲みたいなのが上手と下手にそれぞれ設置してあって、剛さんが客席やバンドさんめがけてそれを撃ちます。でも剛さんは、竹内さんに集中砲火してたときが一番楽しそうでした。この日一番の笑顔だったなあ。いや、剛さんは全編楽しんでたという確信はありますけども、この無防備な笑顔はね。なかなか。…タケがいてくれてよかった(笑)。
▲ 再びアップテンポに戻ると、ダンサーさんが出てまいりまして、まるでファッションショーのように色んな服を着て花道を歩きます。この服誰がデザインしたのかな?剛さんだとは言ってませんでした。ダンサーさんはその後思い思いの場所に散らばります。代わって剛さん、竹内さん、名越さんが花道先端にきまして、延々のギターセッション。しかしタケが何もしないはずはない。剛さんの足をおっぴろげた体勢で押し倒して、乗っかるようにしてギターを弾いてました。バカだねえ。思わず「タケ!」と叫んだワタシでした。
▲ その後は「明日が欲しい人!」「夢が欲しい人!」「愛が欲しい人!」限定(=全員)での♪higher〜higher〜でシメ。…のはずなんですが、いつまでたってもバンドさんの音は鳴りっぱなし。どうするのかと見てますと、剛さんがペンキ(絵の具?)を持ち出して、ステージ上でそれを頭からかぶります。色んな色の絵の具をいくつもいくつも浴びます。そして、袖から出てきた「(空欄)AND 愛」と書かれた大きな白いボードめがけてJUMP!その前に、「I want LOVE!」みたいなことを叫んでたかな?とにかくめでたく「I AND 愛」の「I」を自らの身体で刻んだところでシメでした。いやー、ライブ感あふれるパフォーマンスでした。最高。



あのー、これ、身体に悪いので真似しないでくださいね。それから早く流さないとカピカピになってしまうので、これぐらいにしますが。時間が遅くなって申し訳なかった。ほんとにね、リリース前だったんでアレなんですけど、リリースなったらね、リリックとかよく読んでいただければなと思います。今日帰ったら、いつもは身近すぎて言えない人にも「ありがとう」とか言ってあげてくださいね。それではミュージシャンの皆さんに拍手。ダンサーの皆さんに拍手。そして、大きな愛で受け止めてくれた「I」、皆さん自身に拍手。



 初日は見てみるもんだと改めて思いましたね。あとは洗練されていくばかりだから、これだけ盛りだくさんな感じは確かにもうないだろ。それにしても剛さん、よっぽどリリース前だってのが気になってたみたいですね(笑)。ズッシリくる部分もありつつ、全体的には底抜けに楽しいライブでした。なんといっても最後に剛さんの目がほんとキラキラしてました。目は正直だ。お天気はがちょっとだけパラついてました。




2008年3月30日 日曜日 横浜アリーナ

▲ まずオープニングの衣装が、大仏頭のようなキラキラした帽子に、赤のラメのジャンパー。下は何だったか。とにかく前日の黒スーツとは全然違うお衣装でした。曰く、「今日は派手にいきたかった」ということです。途中からは赤ジャージの同じカッコに戻ったと思う。

▲ 「ソメイヨシノ」がセットリストから外れましたね。その他にも減があったかもしれないけど気づきませんでした。それからCHAKA姐さんがお休みでした。

▲ 前日よりトーク少なめ。ですが、「カワイイ!」と客に言われ、「それはオカン譲りのカワイイ顔なのでしょうがないですね。オカンの若い頃の写真とか、化粧品のモデルみたいな顔してますからね」とオカン自慢をしてました。

▲ 皆さん、いろんなものをここで全て出してってください。僕ならそれを受け止めることができるから。ただ、明日ここを使う別のアーティストがいたら、『なんか色んなものが落ちてるなあ』って思うかもしれないけど(笑)

▲ 生と死を考えて生きていた18の頃、僕は音楽に救われました。そういう思いを今、FUNKにぶつけてます。FUNKNESSに対する理解に優れたミュージシャンの方たちの協力があってこそですけど。こういう特殊なジャンルについてきてくれる皆さんも、よっぽど変わってるなと思うんですが。

▲ これから、もうこのために生きていると言っても過言ではない、FUNKをやりますけど。P・FUNKのジョージ・クリントンなんかはね、ああいうセッションを何時間ぐらい?(とタケにきく)5時間ぐらい?延々とやってるそうです。皆さんもね、今日はそういう世界もあるのかと、背筋を寒くして帰っていただきたいと思います。

▲ 前日に気になってたのが、なんか剛さんが横を向いて歌う曲があったんですよね。それを確認しようと思ったら、「プロポーズダンシング」「春涙」でした。剛さんが正面見ないで歌うのって、特に思い入れが強い時(曲)だと思うんですが。この2曲がそうか…妙に納得。

▲ 「Silent Love」で前日はあんまり気になってなかったんですけども、「♪裸のキミに…」と歌いながら正面を見つめて手を差し伸べるのがエロすぎました。

▲ 「OH LORD!」では、「♪この不安を本気で愛してはいけないんだ」を、「♪君達を本気で愛してはいけないんだ」と変えてましたね。

▲ 最後の「I」JUMPでは、前日絵の具のつきが悪かったのを踏まえてでしょう、身体にばーっと塗った後、床に顔をスリスリして頭部にたっぷり絵の具をつけてました。その甲斐あって前日よりも見事な「I」になってました。

▲ 最後に剛さんが「シーッ!」と皆を静かにさせて注目を集めたので何かと思いきや、「CHU!」と投げキッス。ハイ、ごちそうさまでした。



追 記

▲ 日記にも書きましたけど、果敢に音楽・ファッション・アートの世界に突入していく剛さんの姿、ホント素晴らしいなと思いました。それなのに、剛さんをして「パクリ」と評する向きが未だにあまりに多いのが悔しい。何を隠そう私もずっとそう思ってましたよ?「ああ、これは○○の影響ね」「これは××の影響」って分析して、剛さんの頭の中をわかったつもりになってた。「イタイイタイ」とか言いながら、斜に構えて見てましたよ。でも、もはやそういうレベルじゃない。何より剛さんにはパクリの後ろ暗さは微塵もない。それはここ1、2年の剛さんの顔をみればわかることです。ピッカピカしてるんです。
▲ 人とカブることを恐れていては、何一つのクリエイションもできない。だって、これまで地球に生まれてきた人間は一体何人いる?オリジネーターだと信じている人は、本当にオリジネーターなのか?かつての自分自身のフォロワーになっているだけのオリジネーターは、果たしてオリジネーターといえるのか?「パクリじゃん」って言っている人は、自分では何一つとしてクリエイションしない、その言い訳としてそう言っているだけじゃん。そう言われても仕方ないと思う。


以 上