2009.12.31(Thr)/ 2010.01.01(Fri) in TOKYO DOME





 1年以上ぶりの東京ドーム。帰ってきたという感じですねえ。ステージはフラットな円形張り出しステージ。上には円形のトラス。大体、正面ステージは奥が高いひな壇のような形になっていることが多いと思うんですが、今回はその高低差が一見あまりないのが特徴。本当は、ステージ奥全体がデカいリフターになってて、必要に応じてセリ上がったり下がったりするという仕組みでした。それから、客入れの時には、円形ステージに沿って湾曲した高さ3メートルぐらいのLEDビジョンが、ステージ前面を覆い隠してました。衝立みたいになってた。この湾曲ビジョンは、ステージを挟んだ2本の柱の間に取り付けられていて、上下に移動する仕組みになっていましたね。面白い機構だったな。

 湾曲ビジョンをはじめ、今回もステージはビジョンだらけ。正面ステージの左右とバックスクリーンにLEDのライブカメラ専用のビジョン。それから、正面ステージ上の左右にはさらにふた回りぐらいデカいLEDビジョン。これは「i」コンのときのやつが2つある感じですね。正面ステージ真ん中にはデッカイ「J」の文字のオブジェがしつらえてあるのですが、その前面を覆うように、半透明の画像粗めのLEDビジョンが2つ。ほんでもってその他の正面ステージ奥の壁面なんかも、とにかくLEDで埋め尽くされているという感じ。これらが全部シンクロして画像を映し出すもんですから、もうステージ全体が画面な感じでした。








M01 Secret Code

 暗転。ステージ上の湾曲ビジョンに、「A album」からのCDジャケットが次々と映し出され、「J album」へ。すると、「Secret Code」の前奏が流れ始める、という流れ。まず剛さんの様々なフォトがビジョンにばばばばっと出て、本物の剛さんが登場。ステージ上を覆い隠している湾曲ビジョンのに、小さいリフターに載って出てきます。ワンフレーズ歌い終わるとリフターが下がって、今度は、光一さんのフォトが同様にビジョンに出て、入れ替わりに光一さんがリフターで登場。ワンフレーズ歌い終わると、今度は剛さんもリフターで上がってきてツーショに、という流れ。ビジョンの上にリフターでひょこっと出てくる感じは、ちょっと人形劇っぽくもありましたね。とにかく1人ずつ登場というのは珍しいパターンだったんじゃないでしょうか。曲のアレンジも、この登場パターンに合わせてアレンジしまくり、オカズ入れまくりでした。

 その後、湾曲ビジョンが床から離れて上昇していくのと入れ替わりで、KinKiさんがステージに降りてきます。すごい大掛かりな機構だよなあ。でも、今回の張り出しステージ自体はとても臨場感があって良かったです。360°円形とかじゃないけど、なんだかステージ上の見晴らしが良かった。

 登場時の衣装は2人とも金を基調にしたもので、光一さんはロングジャケット、剛さんはショートジャケット。光一さんはデコ出しでしたけど、テレビで見てた時よりも早くも髪の毛が伸びた感じがしたなあ。サラサラだからかしら。剛さんは31日・1日ともキャメルのつばのあるフェルト帽を被ってました。でも、今回のポイントは何といっても、左手だけに嵌めた赤いレザーの手袋でしょう!しかも中指と薬指だけ無いという。エロい(笑)。




M02 Destination

 イントロが鳴ると、正面ステージ奥から、MA、They武道のみんなが、白い逆光に照らされながらぴょーんと飛び出してきます。この登場シーンは音楽とシンクロしててカッコ良かった。女性ダンサーさん(今回は男性ダンサーさんはなし)も加わって、KinKiさんもダンスしながら歌ってました。剛さんはライブ序盤にもかかわらず、かなりの腰使いをみせてまして。双眼鏡でガン見したことはいうまでもない。しかしガン見すると剛さんのヒゲがかなりわっさーでした(笑)。




M03 銀色 暗号

 大きなビジョンに白い光がひろがり、KinKiさんが1人ずつゆっくりと歩いていくシルエットが大きく映し出されます。今回のビジョン映像は、これまで以上に撮りおろしのKinKi映像が満載でしたね。実物の2人は左右に分かれ、移動リフターでアリーナを縦断します。この移動リフターは円筒形で、下から乗り込んで、エレベーターのように筒の中を上に上がっていく感じになってました。リフターというよりもタワーという感じ。かなりの高さだと思う。

 この曲の前に2人とも上着を脱ぎました。剛さんはインナーはベストとノースリーブだったのかな?この曲の時は、必ず両手でマイクを持って大事そうに歌っていたのですが、その腕がムチムチしていたことの方が記憶に残っている(笑)。♪堕ちてく堕ちてく……のところで、リフターが2人一緒に下がっていくという細かい演出アリ。




M04 Harmony of December

 アリーナ後方のから今度は大きいトロッコ(山車)に乗り換えて、2人が左右から外周を回ります。「銀色 暗号」に引き続き、冬の名曲が続きますねえ。

 トロッコはゆっくりと中心に移動していくのですが、ちょっとトーンが静かになる、繰り返しのサビの、♪君がいるなら それだけで〜、のところで2つのトロッコの位置が重なって、そこから歌終わりまで動かずそのまま。KinKiさんの周囲には大量の白い羽根が舞います。最後のハモリのところでは、必ず剛さんがトロッコ越しに光一さんに目を合わせて、声を合わせてましたね。今回は他のハモリのとこでも目を合わせてたなー。

 12月31日は光一さんが羽根を吸い込んでしまったらしいです。「オレって羽根にも人気ある(笑)」とかって。オモロイ。それからこれも同日ですが、大量に舞う羽根を剛さんが避けながら歌ってましたね。「かわいい〜」と歓声が上がってました。「スワンソング」のジャケットのシャボン玉と戯れる写真をすごく彷彿とさせたなあ。後のMCで、「羽根を吸い込んだらアカンし、どうしたらええかわからん」結果そのような動きになったらしいです。




M05 Night+Flight

 この曲のセレクトは個人的には「キャーーーーー!!!」だったんですけど、意外に客の反応は薄かったですね。なんでだ。曲に入る直前、剛さんがトロッコの上でクルッとターンをキメて、ピタっと止まった瞬間にイントロが流れてきたのがたまんなかった。…今回ホント剛さんの感想ばっかですね。すんません。

 KinKiさんはトロッコをさらに進めて、それぞれ正面ステージの端までいき、ステージ上に戻ります。最後はひっぱるでもなくさらっとシメてました。








12月31日のMC

光  30歳ももう少しで終わりですね。
剛  よく見てたほうがいいですよ。急に老け込みますからね。年明けた途端、ですよ。
光  でもさあ、正直な話、事務所の後輩のグループとかついていけてる?「スノープリンス合唱団」とか。
剛  スノープリンス合唱団はわかりますけど、誰が誰とかはわかんないですね。

光  KinKi Kidsのアルバムは、「A album」に始まり、B、C、D……ときて、「J album」はじぇい枚目のアルバムになるわけですが。
剛  今、完全に外国人の言い方でしたけど(笑)。
光  その前に、「Φ」という、どこにも属さないという意味のチャレンジングなアルバムもあったんですけどもね。いや、こんな話をするのも、昨日ジャニーさんから電話があったんです。期待してた「誰?!」っていうのはなかったんですけど(笑)。「もうユー達話長いよー。もう忙しくて忙しくて、一人じゃ体が足りないんだよー」って。
剛  この時期、うちの事務所、いろんなところでやってますからね。紅白とか、帝劇とか。
光  オレ、ジャニーさんの愚痴聞かなアカンのかなって思ったんですけど(笑)。そうじゃなくて、初めてKinKiのコンサートを見るお客さんもいるわけだから、「J」って言われても何だかわかんないよ、って言われたんですよ。
剛  ジャニーさん昨日来てたらしいね。
光  スタッフによると、「Harmony of December」のところで羽根だらけになってたそうです(笑)。
剛  新しいキャラじゃないですか(笑)。
光  そういや、毎年カウントダウンライブでKinKiのセットを使うじゃないですか。でも今年は「J」ってセットがあっても、ジャニーズの「J」ってとれるから助かった、ってスタッフが言ってた。

光  2009年もいろんなことがありましたね。
剛  政権交代もあったしね。
光  急に何ですか。
剛  だってさ、本当に政権交代すると思ってた?
光  まあ、なるようになると思てたわ。
剛  オレはなんだかんだ言っても、結局しないんじゃないかと思てた。麻生(前首相)さんに会ったんですよ。どっかの食べ物やさんで。したら麻生さんの奥さんが、「あ、(軽くステップを踏みながら)がーらすーのしょうねーんじーだいのー、の子?」って(笑)。狭い廊下なのにわざわざ。

光  スタンドの上の方のお客さんも楽しんでいってくださいね。(スタンドの客から思い思いの掛け声が)…本当にそっからの声が聞こえるからすごいよね。そのエネルギーを活かして、何かの職に就いたほうがいいですよ。
剛  男性の方も多いですよね。それでは、男性だけで、「ぼくはここだよー」って叫んでください。せーの!(「ぼくはここだよーーーーーー!!!」)…ここだけ聴いたらなんか戦始まるみたいやなあ。








1月1日のMC

 剛さんがキーボードのトコロにいき、恒例の(?)即興曲を披露。ムーディなピアノを弾き始めます。ステージにはバンドさんがいなくて、2人きり。光一さんはバンドさんのひな壇の階段のところに腰かけてます。

光一 もう おじさんだね
光一 古着のデニムなんて絶対はかないって かわいい顔で言ってた でももうおじさんだね
光一 何度この名前を呼んだだろう
君がいなければ 僕はいないだろう
僕がいるから 君が笑ってくれるだろう
暗闇をかきけす 愛が このメロディーが
I love you...... I love you...... I love you......
おじさん起きてよ ねえ起きて 僕を見てよ 朝が苦手な君の 寝ぼけ顔がかわいい
I love you...... シルバーパンツ
君が生まれたことが 輝きだってことを 誰もが知ってるよ

 ♪I love you....のところはちょっと「Yellow」みたいだったな。もっともっと長々と歌っており、客が終わったかと思って拍手したけど、剛さんの中ではまだ終わりではなかったようで、再び歌い出すシーンがありました。流れ的にここでやめよっか、とはならないんですね。あくまで、自分の思いの丈を最後まで。剛さんから光一さんへ捧げる歌っていうのは、私の記憶が確かならば、2001年のフィルムコン以来、何回も何回も歌ってると思うんですけど。未だに歌うことがなくならないのかと。妙な感心すらしてしまいます。それでこそだ(何がだ)。しかし、やっぱ長いので、「どーしたらええかわからん」光一さんは途中から階段に寝そべってしまい、剛さんが「おじさん起きてよ」と歌いかけてたわけでした(笑)。そしてシルバーパンツを履いてたので「シルバーパンツ」と歌いかけたわけでした(そのまんま)。





 剛さんの歌は光一さんのお誕生会のプロローグということで、ケーキが運ばれてきます。さらに30センチくらいの高さの不思議な形状のキャンドルがケーキの横に置かれてます。パーティグッズ(ドリームキャンドルという商品名ではないかと)だと思うんですが。「コレに火をつけると、バースデーソングが流れるので、それに合わせてみんな歌ってください。ただし音が小さいので、みんなも小さい声で」と、剛さんから説明があります。会場を暗くして、早速火をつけると、キャンドルが花のようにパカっと開いて、電子音でバースデーソングが流れてきました。それを米花くんがマイクで必死に拾ってくれたんだったかな。でもホント微かな音。それに合わせて、5万人が囁くように♪ハッピーバースデートゥーユー、と歌いました。不思議なもので、沢山の女子が囁くように歌うと、ウィーン少年合唱団のような素敵な歌声になるのね。火が消えるまで、3回ぐらい繰り返し歌ったかな。それにしてもコレって、剛さんが用意したものなんでしょうか。もしそうならツボだわー。東急ハンズとかで買ってさー。まんま普通の友達の誕生日のセッティングじゃないですかー。

光  なんか聖なる空間みたいやった。
剛  あ……!肝心のケーキのロウソクに火つけるの忘れてた!その後であっちをつけるべきやったのに!

 思わぬ段取りミスがあったようです。それも友達の誕生会にはありがち(笑)。今一度ケーキに火をつけて、歌って、消して。剛さんが「恒例の儀式を」と光一さんを促すと、心得たもので光一さんはすぐさまもっくもっくとイチゴを12個ぐらい一気に食べきりました。いつからこれが恒例に(笑)。でも持ちネタとしていいよね。志村のスイカ、赤信号リーダーのコーラ、光一のイチゴ。





剛  第34回!「だからどうだろうこの際しりとりで悪態をつきながらお誕生日おめでとうを言うコーナー」!!!
光  それ何のためにやるの(笑)?
剛  それは、聞くなッ(笑)。しりとりで光一さんに悪態を言ってって、最後「お」で終わらしてくれると、オレが「お誕生日おめでとう」って言えますので。こういうことをすることによって、後輩も度胸がつくし、光一さんとの距離もぐっと近くなると思うんですよ。あと厄落としみたいな意味合いもありますし。ただ、後で本気で落ち込むのだけはやめてくださいね(笑)。

 ということで、MAとThey武道のみんながしりとりで光一さんに悪態をつきます。「絶対うちの犬の方がかわいい!」「いつまで茶髪なんですか?」「かっこいいけどおじさんですね!」「ねえねえ、剛君の隣、とっちゃいますよ!」とかなんとか。茶髪はたしか山本君に言われたんだけど、「そう言わないでよ、久々に茶髪にしたところなんだから」と光一さんが苦笑してたのが印象的。確かに黒い時期長かったんだよね。それを知ってか知らずか山本。まあいいや。米花君の「名ばかりで プライベートは 光ってない」というサラ川みたいな名文句もありましたが、一番ウケてたのは町田さんの「カツラちゃん!このドM!」ですね。でも「む」だったので剛さんが、「ムラムラするなあ〜」(コレ悪態?)とかなんとか言うしかなく。結局2巡して、「おたんじょうび、おめでとぅ!」と剛さんがアリス風にシメました。

 深読みですけども、大晦日のMCで、「そういうことはちょっとできません」とかThey武道が言ってたもんだから、もう少しトライアルをする場を与えなアカンと思った、剛さんの先輩ゴコロから出たコーナーだったのかなと。MA以外のジュニアがついたのも久しぶりですし。光一さんは、「僕ら同様に彼らも応援してあげてくださいね」と、中居先輩のようにスマートに後輩想いなトコロをみせてましたが。

 しっかし、コーナータイトルを聞いた時点で、「また光一さんがいじめられたとか言われる…」と余計な心配をしてしまう自分が嫌だったな。2人ともいいオトナなんだからさ。「またいじめられたとか言われる!」なんて思うこと自体、彼らを見くびってることになるもの。失礼だよな。あー、こういう考え、早く脳みそから消したい。剛さんは、光一さんに対して何らやましいトコロがないからこそ、変な配慮するのが逆に嫌なんだと思います。





光  こんな誕生日は他にはないよ(笑)。これまでで一番印象に残ったかも。出演者の皆さんからプレゼントもいただいて。
剛  僕からは、絵具をたくさん使って、愛犬・パンの写真を見ながら描きましたよ。今にも動き出しそうです。どうぞ。
(今年の色紙は1斤の食パンの絵。黒い線のみ。シュールだ。見れば見るほど面白い。)
光  これ3分で描いたやろ(笑)?
剛  ハイ。
光  (笑)。
剛  何枚か描いたけど、これが一番オモロかった。これは光一さんが落ち込んだ時に見てくださいよ。
光  多分忘れると思うな。絵見ても「何やコレ?何やったかな…」ってなると思うわ(笑)。
剛  金に困ったら売ってください。
光  その予定はないですが。これまでもらったのも全部とってありますよ。
剛  じゃあ5万円から!10万!
客  (ハーイ!!!)
光  絶対ウソや(笑)!








intermission

 MAとThey武道のダンスタイム。音楽はアダルトな感じで静かめ。個人的には、曲の最後が何故か梵鐘のような音でゴーンと終わるのがシュールでした。

 中央のおっきな「J」オブジェの横にあった、2つの縦長のLEDビジョン(光源が比較的まばらに配置されてて、後ろの背景が透けて見えるヤツ)が中心に寄り、合わさって1つのビジョンになります。「J」はその後ろに隠れる形に。そことか、両脇の大きいビジョンに、KinKiさんの撮り下ろし映像が映し出されてましたね。しかし、薄暗い場所で、MAやThey武道くんたちに囲まれて、物憂げな表情で椅子に座ってるという……やや意味不明な(笑)。その他に、ちょっと3Dっぽい映像もあったなあ。次回のコンサートあたりでは3D映像なんかにも挑戦したりして。




M06 宝石をちりばめて

  「J album」を引っさげたライブとしては、こっからが本編、という趣。久々のド真ん中な林田節ですねえ。CDで聴いた限りでは、歌詞のエロさが気になったぐらいだったんですけど、ライブ見て結構好きになったな。ダンスがスゲーカッコ良かった。しかもなんというか、今までに見たことない感じの……「引き算」な感じのするダンスで。動きはとても少なくって、1人でやるとかなり「?」なんだけども、人数揃うとめちゃカッコいい。そういう意味では「足し算」なダンスなのかもしれない。KinKiさんにとっては微妙に省力化なのかもしれないが。中心のビジョンには、ステージ上の人と同じ動きをする無限に続く隊列のような映像が流れてましたね。「i album」のジャケットみたいな感じ。KinKiさんではなくてMAとかだったみたいだけど。

  衣装は…剛さんが、黄緑色に黒の不揃いなドットのベストみたいなんを着てたな。ボトムは赤のダボっとしたやつ。この曲の時にはおっきいサングラスもかけてましたね。31日はさらに金色のキャップを被ってました。光一さんは…やべえ、全然覚えてない。でもいずれにしても黒系。




M07 walk on

  大きなミラーボールがステージ奥の方、しかも低い位置に登場。KinKiさんもステージの奥の方に移動して、ほとんどそこから動かず、狭い間隔の定位置でこの曲を歌ってました。元旦は剛さんはこの曲でもちょっと悶えてた(笑)。

  くくりとしてはダンスナンバーっぽいんですけど、KinKiさんに決まった振り付けは無し。女性ダンサーさんが、鏡の破片をイメージしたような衣装を着て踊ってて、実際に光がすごく反射してました。ビジョンの映像も、鏡の破片に映った無数のKinKiさんの顔のイメージになってましたね。




intermission

  急にマーチ調のスネアドラムが鳴りだします。ここでちょっくら、KinKiとMA、They武道のダンスタイム。前2曲がとってもアダルトな感じだったので、この展開はちょっと唐突感がありましたね。一通りのロックダンスを終えると、そのままバンドさんの紹介へ。

 ベースのバンマス・吉田建さん、ギターの原田喧太さん、トランペットの下神竜哉さんあたりはお馴染みのメンバー。下神さんはエンドリライブではご無沙汰でしたが、KinKiは続投なんですね。それからサプライズだったのはドラムに元ジュディマリの五十嵐公太さん。いやー、豪華だ。いつもながら。でも、キーボードとセカンドギター、テナーサックスあたりの方の名前は失念してしまいました。




M08 深紅の花

 メンバー紹介からの流れのまま、曲に突入。何より度肝を抜かれたのは、バンドさんごとムービングステージが動いてきたことです。KinKiさんとダンサー、コーラスがいるムービングの後ろを、バンドさん(ストリングス除く)が乗ったもう一つのムービングが追いかけて、アリーナの客上を通過していきます。初めて見たときは客がちょっと引いてる感じすらしました(笑)。

 しかし、バンドさんを従えてムービングで進んでくるKinKiさんの様子はかなりツボでしたね。この曲はもともとライブ感あふれるアレンジ(特にサビ)なので、生演奏にバッチリハマってるのは勿論ですが、「前へ前へ」という感じでアグレッシブに歌ってる感じにヤラれた。特に剛さん。東京ドームでのこの曲の歌いっぷりはツボだったなあ。




M09 I will

 アリーナの後方にムービングが到着して、大サビ前までそのままスタンド席の前で歌います。KinKiコンで、ラブソングで、ウットリ聞き惚れた曲って……個人的には初めてかも。KinKiも鈴木雅之の域に突入したということですよ(どこかで聞いたことのあるセリフだな)。この曲に入る前に2人ともジャケットを羽織ったと思います。バラード→ジャケットっていう衣装チェンジは、KinKiコンではもう当たり前ですが、芸が細かいなと改めて思いました。

 この曲は1人ずつ歌うパートが長いですけれども、Aメロを光一さんが歌ってるときに、剛さんが後ろで踊ってるのがすごいツボでしたね。「スワンソング」でもそういうシーンがありますが、あれは振り付けがついてると思うんです。でも多分ここはついてないのに踊っちゃったんだと思うんですよね。だって光一さんは踊ってなかったもの。その自由な感じがなんとも。

 大サビあたりから再びムービングが動いて正面ステージに歌いながら向かいます。このとき、ドームの天井には一面の星の光が映し出されてましたねえ。「ドームでメガスターを見たい」というのが密かな夢なんですけど(そしてそれはメガスターの能力的に無理なんですけど)、かなりそれに近い感じを味わえました。最後は「H.D.」と同様に、剛さんが光一さんに目を合わせて、ハモリを揃えてました。




M10 Missing

 正面ステージに再び上がって、この曲。ステージのビジュアルは引き続き星空。星空というか星座みたいな感じかな。♪I miss you baby…で剛さんがウィンクみたいに視線をキメてたー。それにしても、2人ともサビを最初っから客に歌わせてたのはオドロキでした。♪You never know how much I love you more…のところ。結構何回もマイクを客席に向けていました。でもほっとんど客が歌ってないのもオドロキでした(笑)。えいごはハードル高いかー。こんなトコ歌わせるのはチャレンジャーすぎ。でもそういう姿勢は嫌いじゃないです。サビはだいぶキー的に高いと思うんですけど、剛さんが高音出すときにマイクを離し気味(=アッコ気味)で、聴こえづらかったのが残念。大晦日はなんか、光一さんは歌詞見る率が高かった気がする(笑)。

 間もなくニット帽やらマフラーやら手袋やら、冬っぽいカッコをしたジャニーズJr.たち(勿論MAやThey武道ではない)がわらわらと出てきまして、KinKiさんのバックでなんやかんややっておりました。久々にこういうジャニーズっぽい演出を見た感じ。








12月31日のMC

Jr.たちは前の歌の最後のポーズのままフリーズ。思い思いの格好で立っています。それをKinKi先輩がイジるコーナー。

光  君たちは一体どこから連れてこられたの?名前は?
J  いまむらー。
剛  「今村のココ空いてますよ」ってポーズですね。
光  えらいな、ずっとポーズ取ってるわ。(剛さんが小さいジュニアをだっこしているのを見つけて)後輩を抱くな(笑)!
剛  この子が「オレをだっこしたらおいしいで」ってコソッと言うから。
光  お父さん何歳?
J  ……?
光  知らんのか(笑)!
J  さんじゅうぐらい。
光  ぐらいて。……オレの子じゃねーよ?!
剛  オマエの子だったら怒りますよ。順番違うでしょ。 ← 周りのねーさん方が一斉に「順番て…」とツッコミを入れていた。
光  (米花くんに)何歳?
米  にじゅうななさい!
光  ウソやろ!?
米  本当ですよ!
光  (建さんに)何歳?
建  ろくじゅっさーい!(笑)
剛  27歳のコが一番かわいかったですね。異国情緒漂う顔で。




光  今年もあともう少しで終わりですけども。2009年は何か変わったことはありましたか?
剛  うーんとね……
客  (かわいいー!)
光  かわいない!計算や(笑)!
剛  奈良の大仏さんの台座のすぐ近くまで連れてってもらいました。
光  へー。
剛  そんなに興味なかったですかあ?
光  うん。
剛  オマエがきいてきたんやで!?嫁と話をしてる旦那と一緒ですよ。「もういっつも話きいてくれないんだから……これ水色と赤とどっちがいいと思う?」「うーん、どっちでもえんちゃう?」って。2009年は何かなかったんですか?
光  オレ?みんなの興味ないトコでは鈴鹿行ったりしましたけど。F1の話ならいろいろありますよ。ミハエル・シューマッハ復帰ですから!まあ、犬を飼い始めたってのがあります。うちの犬は宇宙一かわいいですよ。
剛  犬飼ってる人は大体そう言いますよね。犬はかわいいですよ。2009年の出来事は……僕は雑誌の取材でちょこちょこ言ってますので。
光  あのさあ、みんな、(KinKi Kidsが)お互いの記事を読んだりしてると思ってる?
客  (限りなくノーリアクションに近いようなリアクション)
光  あ、そこは読んでへんやろと思ってるわけね。そこまで夢見る乙女ちゃんじゃないんだ。
剛  僕らのファンの人はみんな現実的ですよ。僕らのコンサートのどこで夢を売ってるんですか。すぐおうんこの話とかするし。でも人はみんなおうんこをするんですよ。
光  オレ以外はね。
剛  ……オマエがそう言うんやったら、オレは墓場まで持っていきますよ。これまで数々見てきたことを。




光  何か2010年の抱負とかはないんですか?
剛  抱負って、自分の中の話やからなあ。他のグループは何か言うもんなんかな。抱負やなくて、堂本光一の都市伝説とかないんですか?
光  都市伝説?まずお客さんが自分をどういうふうに見てるのかもわからんからなあ。どこどこに隠し子がいるとか、そういうのでしょ?
剛  僕はたくさんいますよ子供。あのライブで、あの歌を歌ったってことは、あそこに嫁と子供がいる、ってことになるらしいですよ。その話を聞いたときには、オレはこれからとんでもなくめんどくさい人生を歩いて行くことになんねんなと思いました(笑)。あと鹿を飼ってるとか(笑)。なんか奈良の神社のえらいさんに会った時、「ボク鹿大好きなんですよ」って言ったら、「1頭あげますよ」って。
光  飼っていいの?
剛  ダメだと思いますよ。お断りしましたけど。さすがにアレは飼えないと思います。じゃあ来年は、わがの鹿をコンサートに連れてくることが目標やな。物販で鹿せんべい売りますから。でも10人が限度やな。鹿さんの健康の問題もありますので。アンコール前とかに放して、餌付けさせますよ。だから、オレは鹿に乗るから、オマエは白馬に乗って登場しろよ。
光  えー!?かぼちゃパンツはかなきゃいけないんでしょ?
剛  オレはなんか神主みたいなベローンとしたやつかぶるからさ。オマエが108歳ぐらいまで生きたら、オレは109歳ぐらいでオマエを神社に祀りますよ。
光  でもオレ早死にしそうやねんなー…って自分で何言っとんねん(笑)。




光  あのさ、舞台とかするときって、必ず安全祈願するやん。あのとき、すごい姿勢のいい神主さんのときって、その次どういくかすごい迷うねん。あの神主さんの感じのままいったらエエのか…。
剛  で、どうするんですか?
光  すっごいフツーにしてまうねん(笑)。
剛  オレはこうですよ。(ビョーンと90度におじぎ)
光  おお!キレイキレイ。
剛  そんで、誰よりもデカイ音をだしたいから…(腕を思いっきり広げて拍手)。この後何が起きるかっていうと、皆こう(90度に思いっきり拍手)なるねん(笑)。
光  そうなんねん(笑)!
剛  あのさあ、二礼二拍手一礼でしょ?たまにわかってへん人おんねん。パンパンパン!って二礼三拍手とかになってて。気になって自分の願い事忘れてもうたもんな。

剛  おととしの初詣で川崎大師に行った時、オレの前に事務所のデスクの人が並んでて、お賽銭を投げたんやけど、500円玉が弧を描いてお賽銭箱から外れたんですよ。それ見てもうたけど、いわれへんかったわー。
光  それはいわれへんなあ。
剛  だって、弘法大師さまに「ていっ!(とお賽銭をはじく)」ってされたってことでしょ(笑)。でも、初詣って明治ぐらいに始まった風習らしいですね。
光  へー。
剛  …そんなに興味なかったですかあ?
光  いやいや、勉強になりますよ。
剛  鉄道会社が始めたらしいですよ。神社にお参りに行く人が電車を使うと鉄道会社の収入にもなりますからね。




ここでMAとThey武道を呼びます。

剛  屋良くんの髪型はマイケル・ジャクソンを意識してるね?
屋  ハイ。小学校4年生の時、ちょうどこの東京ドームで、マイケル・ジャクソンがライブやった時も見にきました。
光  すごいよなあ。バーン出てきて、そのままこうやって5分くらいとまってんねんもん。でも客は「マイコー!!マイコー!!」って。オレらが5分くらい止まってたら、「…どないしたんやろ?」って、シーンとなりますよね。




光一さんの髪がいつものように静電気でピーンとなってまして、ビジョンに映るたび客のクスクスが大きくなっていきます。でも光一さんは全然何のことやら気づいてません。

光  何?
剛  「父さん、妖気を感じるよ!」
光  (すかさずカメラさんがアップで撮っていたので)アップにすな!
剛  もうアップには耐えられないですからね。
光  そこは相方としてフォローせい(笑)!




光  今回はThey武道が初めてバックについてくれました。
剛  ぶどうは果物の葡萄だよね?
光  違いますよ。ブドウ糖のブドウですよ。
剛  ……じゃあ、「ドラえもん」の、♪あんなこといいな できたらいいな、の後に、替え歌でおもしろコメントをしていってください。
高  …え?あのー、やっぱりおもしろいよりもかっこいいことをしたいんですけれども。
剛  これからバラエティの仕事くるかもしれんへんやんか。大丈夫やって。先輩があんだけドンずべってんねんから。
光  うわー、やな先輩やなー(笑)!
剛  絶対終わってから、「何やねん!あいつ何やねん!自分らはイス座って休んどるくせに!」って言ってるわ(笑)。
光  見本を見せてくださいよ。
剛  この間に考えとくんやで。♪あんなこといいな できたらいいな チャゲと飛鳥の間に入ってアンドになりーたいー。
高  えっと、高橋です。……からの、どうしたらいいでしょうか?
剛  「からの?」って自分で言うたな。
高  じゃあ、ドラえもんの替え歌をやります。♪あんなこといいな できたらいいな 剛さんの隣を奪えたらいいなー。
光  いいよ。どうぞどうぞ。
剛  アカンやろ。
光  ……まあ、なあ? ← この言い方がオッサンくさくてツボ。

 その後、ドラえもん替え歌に挑む猛者は登場せず。 林君はビートたけしのモノマネ、山本君はギャル男風の「お前に食わせるタンメンはねえ!」、江田君は自己紹介のみ。 山本君がかなりドンスベってましたが。かわいいだけじゃこれから生き残れないぞ!という先輩の教えだと思って欲しいところです(笑)。 それにしても高橋君が最初、剛さんの無茶ぶりに対して、「そういうことはちょっと」とかって言ってたのに大変オドロキました。「…からの?」とかって聞いたりさ。 なんかすごいイマドキのコだなー、と個人的にはかなり引いてしまいました。でも、あの替え歌を頑張ったのは結局彼だけだったな。それはエライ。っていうかヤな先輩でゴメン(笑)。




剛  後輩だけにやらせといていいんですか?
米  じゃあ、オレがやります(と挙手)。
屋  いや、オレがやります(と挙手)。
町  ………
剛  町田さん?!今明らかにダチョウさんの「どうぞどうぞ」の流れでしょ!?
町  (照れ笑)
剛  やる気ゼロやったもん。こっちの方見てもいなかったし。もう、お願いしますよ!
米  米花剛史です。この顔なんで一度見たら忘れられないと思います。そんでもって今日夢に出ます。フタコブラクダになって旅に出る夢。そんで夢から戻ってこれなくなります。
剛  みんな若干引いてるじゃないですか!「あの子の言ってること本当かも……」って(笑)。
屋  屋良朝幸です。最近僕がハマっている筋トレの方法をやりたいと思います。(イスの上に手足を置いて、高いところでの腕立て)
光  そういやソレさっきもやってたな。これは相当キツイよ。
剛  次の町田さんのコメントぐらいキツイね。
町  町田慎吾です。じゃあ……ドラえもんの替え歌をやります。(と客に手拍子を促します…が、テンポが速くて歌えなくってなんやかんや調整しながら引っ張って)♪あんなこといいな できたらいいな パンちゃんになって光一さんにちに住みたいー。
光  住みたいかあ(笑)。
剛  クラップ要求したのに、止んでから歌い始めましたからね。

光  オレ、自分が後輩だったらどうしよー、ってことばっかり考えてたわ。こんな先輩でスマンなあ。
剛  ほんとに心から思ってるよ。カメラどこ?(カメラ目線で)えろうすまなんだ!
米  こんな先輩でよかった
光  深いなー!米花のコメント!
剛  腕上げてきたなあ。ま、先輩がオモロイからな(笑)。

 このMCの最中に、光一さんが、ムービングステージの境目をまたいでむーいむーいと動いてて、2回も隙間に挟まった(笑)。2回目には靴がハマってしまって脱げてたりしてました。カワイイ。その度、剛さんが、イの一番に「おじいちゃん!?」「だから、間に立ってるからでしょ!?」とソッコーツッコミにくるのが面白かったです。後輩そっちのけで。それに対して光一さんは、「ハザマがええねん!相対性理論だって物理学とのハザマがおもろいねん!」とか何とか言い、剛さんに「じゃあそれは後で楽屋で聞いたるから…」とたしなめてた。バカップル…。








1月1日のMC

「最初のMC、54分喋ったそうです」と光一さんからご報告あり(笑)。

光  昨日大事件があったんですよ。初詣の時、現金を忘れたんです。
剛  初詣なんて毎年のことでしょ?!あそこはお参りするところが3つあるから、オレは255円ぐらいいつも用意していきますよ。
光  そうやねんけど。でさ、皆並んで御祈祷みたいなのをしてる時に気付いて、隣が太一くんだったから、「オレお賽銭忘れてきちゃったんですよね」って言ったら、「そうかー、でもオレも手持ちねえしなあ。リーダー!お金ある?」って。したら城島君が「あるでー」って。「好きなだけもっていきー」って(笑)。
剛  いくら借りたんですか?
光  700円。
剛  何で700円ももらうねん(笑)!
光  いつも初詣ってさ、カウントダウンの打ち上げとかあって、オレら最初の儀式みたいなのって途中から入ってたじゃない?オープニングから参加したの今年初めてで。でさ、「皆さんで唱えましょう」とかってなんかお経みたいなの唱えてたじゃない?
剛  「南無大師遍照金剛(なむたいしへんじょうこんごう)」ですよ。松岡君とか「南無大師遍照金剛…南無大師遍照金剛…」ってめっちゃ渋く唱えてたよ。
光  それがなんて言ってるか全然わかんなくて。太一くんと2人でとりあえず「んむぉ〜ぉ〜〜〜…(低音)」って言ってた(笑)。
剛  マジで?皆が「南無大師遍照金剛」って言ってるときに?
光  「んむぉ〜ぉ〜〜〜…」って。ディジュリドゥみたいに。
剛  それ相当オモロイ(笑)。多分今年一番オモロイ(笑)。
光  今年まだ1日目ですけど(笑)。
剛  だって、「南無大師遍照金剛」ですよ。それが「んむぉ〜ぉ〜〜〜…」って。

この話はかなり剛さんのツボにはまったみたいですね。大阪でも言ってた。




剛  カウントダウンなあ…あの、言い訳なんですけどね(笑)、僕ら「スワンソング」を「ワンコーラスで」って聞いてたんです。普通ワンコーラスっていったら1番だけですよ。でも本番になったらワンコーラスの後にもあってさ。それであんなふうに。(TV見たら最後なんか無言で終わってましたもんね)
光  時間無いなかでやるからバタバタですよね。マッチさんの曲も急に振付することになって。本番でやってもうたわー。2×8のところで……
剛  ホントは止まったまま、2回、8カウントをとらなきゃならないのに、コイツだけ1×8で動いてて。「やっちまったー(焦)」って顔してましたよ。
光  あのマッチさんの曲、先頭がマッチさんで、その後ろにオレらで、その後ろに広がって嵐、っていう並びだったやん?でも先頭だと、前の人を見て踊れないわけですよ(笑)。だから、オレの(外側の)斜め後ろに松潤がいたから、「いいからいいから!大丈夫だから!前出ろ!」って松潤を前に出して、それを見ながら踊ってました。
剛  来た人はわかると思うんですけど、TVで映ってないところでも「雨のMelody」とかも歌ったんです。それもワンコーラスかと思いきや、♪あーめーはー、「うわー転調かあ」って。
光  そうそう、その時、オレの側のほうのムービングが戻ってきてなくって、なんかすごい端っこで歌ってたわ(笑)。








M11 つばさ
M12 足音

 KinKiさんは2人とも椅子に座り、ギターとベースも前方に出てきて、椅子に座ったまま演奏。「つばさ」は割と軽く聴けましたが、「足音」はちょっとビックリするぐらい重厚でしたね。歌詞の内容にしても、生ストリングスをフィーチャーしたアレンジにしても、ずしりとくるものがあった。個人的にはもう谷村新司とか、堀内孝雄とか(どっちもアリスや)、そういう域だと思います。ライブが終わって一番頭の中をぐるぐるしたのが「足音」でしたね。上にあがってる湾曲LEDビジョンに歌詞が一つ一つ映し出されてまして、この曲をじっくり堪能してほしいという配慮も感じられました。秋元康の歌詞って、恋愛に関するものは全然好きじゃないんですけど、こういうテイストの歌詞はすごくイイ。それだけに、立って歌ってたらもっと感動したのではないかと思いました。




intermission

 ストリングスアレンジのインストが流れてまいりまして、湾曲ビジョンがゆっくりとステージ上まで降りてきます。その間をすり抜けて、燕尾服を着たMAがステージの前の方に出てきてダンス。さらにダンサーさん達も出てきて、湾曲ビジョンの前で舞踏会のようにゆったりと踊ります。黄金色のビジョンに彼らの影がシルエットみたいに映ってキレイでしたね。まるで「SHOCK」の一場面のようでした。




M13 風のソネット

 湾曲ビジョンには一転して、幽玄な山野の映像が。空を飛ぶ鳥の目からみた見たような空撮映像でした。オープニングと同じように、そのビジョンの上にKinKiさんが1人ずつリフターで登場し、歌います。衣装はラストにかけての白スーツです。CDで聴いた時も思いましたけど、この曲は光一さんの歌が抜群にイイなあ。ハマってる。ステージ最奥に陣取っているストリングスの皆さんが、大きなリフターでKinKiさんと同じくらいの位置までせり上がってきたのもすごいダイナミックだった。

 M09から、MCを挟んで、M13まで。ずーっとミディアムないしスローテンポな曲が続きました。さらにM11からM13までは、皆座って聴いてました。いくらKinKiコンでもここまでなのは初めて。じっとしてれば、いくら5万人収容しているといえども、12月の東京ドームはここまで寒くなるんだということを、身をもって体験しました(笑)。別にライブ自体が「寒い」とかそんなんでは全然ないし、「J album」の収録曲のラインナップがそうなんだからしょうがないんだろうけども。もうちょっとあったまりたかったなと。とにかく寒かったので。




M14 硝子の少年
M15 愛されるより愛したい

 こっからはKinKiの“スタンダードナンバー”ともいえる曲が続きます。「硝子の少年」では、イントロでお約束の大発破。直前にも書きましたけど、ここまでかなりまったりした雰囲気が長く続いたものですから、この発破でものすごくビックリした人が多かったようです(笑)。ワタシがいつもチェックしてる、♪歩道の空き缶蹴飛ばし〜、の剛さんの足上げは、80%ぐらいな感じだったかなあ。

 「愛されるより愛したい」は新しい振付が登場してました。これは「宝石をちりばめて」とテイストの似た、動きのゆったりした振付でしたね。でも所々にオリジナルの振付も残ってました。そういえば「硝子の少年」もこんな感じで新しい振付になっていきましたよね。




M16 雨のMelody

 音がすごい薄かったのが印象的だったんですよね。最初、ピアノとドラムぐらいしか音がないんです。それが次第に厚くなっていく感じがなかなかドラマティックでした。この曲の途中からだったか、KinKiさん二人だけが真ん中のムービングステージに載って、アリーナを前進してきます。




M17 スワンソング

 そのムービングが到着するのは、東京ドームのど真ん中。そこは、ムービングステージがちょうどハマるように、あらかじめ客席が配置されていないエリアでした。会場は暗転。KinKiにだけスポットライトがあたり、「スワンソング」が幕を開けました。東京ドームの真ん中、2人っきりのKinKiに、360°から5万人の客の視線が集まる。左右対称なフォーメーション、前後のフォーメーションと2人が踊るたびに、嬌声があがる。その空間の濃さ。純度の高さ。ファンにはたまらなかったですね。こんなに高揚感を味わった曲は久々。キャーキャー言いまくりました(笑)。紛うことなき、真正のアイドルですよー。

 これで本編は一応終了となるわけですが、この曲でのエンディングありきで、すべてのセットリストが作られたような印象すら受けましたね。「J album」というアルバムの持つテイストから言っても、感動的なバラードなんかを歌ってシメ、でいいと思うんですけども。本編は、あくまでこの曲で、真ん中で、踊って、鮮烈にシメたところに、彼らの意志を見た感じもしました。2人が30代になって初めてのツアーだったわけですが、いい意味で「変わらない」んだなと。いや、彼らはこれまでかなり変容してきたと思いますし、これからも変わっていくと思うんです。でも、「変わりたくないもの」がある。そんな意志を感じたなあ。その「変わりたくないもの」ってのが、「KinKiらしさ」と評される何かなんだろうな。

 生ストリングスの力はすごかったですね。この曲を1.5倍素敵にしてました。あと、毎回客が、KinKiさんが向かい合って歌うところを、ワンフレーズぐらいフライングして「キャーーー!!!」と言ってしまうのが面白かったです。向かい合うのはその後なんだけども。みんな焦りすぎ(笑)。大晦日は、光一さんがガン見なのに剛さんが割と視線はずし気味だったりして、こんなこともあるのかと思った(笑)。





 再びムービングが正面ステージに向かって動き出し、その上でKinKiさんは1人ずつ、最後のご挨拶。そしてステージに上がり、「ばいばい!」とアッサリはけて行きました。それと入れ替わるようなタイミングで、「愛について」のインストが流れてきて、正面ビジョンに、本日のライブのダイジェスト映像が映し出されます。さっきまでやってたライブの総集編映像がすぐ流れるのは、「紅白歌合戦」ばかりではないようです(笑)。もうリアルタイムの定義がよくわからなくなってきますね。テクノロジーの進歩がすごくて。とにかく、しばしその映像をみながら余韻に浸ります。映像とともに本日の出演者の名前が出てきまして、最後に「Koichi Domoto」「Tsuyoshi Domoto」の字が映し出されると、会場は再び大きな拍手に包まれました。こういうベタな切ない演出は、ジャニーズのど真ん中なノリだなあ。ちょっと懐かしくてキュンとしました(笑)。








E01 愛について

 「スワンソング」〜ご挨拶〜ダイジェスト映像〜「愛について」は一連の流れで、アンコールという感じではないですね。「エピローグ」とでも言えばいいのかな。アンコールのコールもそこそこに、KinKiさんはすぐ出てきました。2人とも黒いTシャツ。この光景は「KinKi you コンサート」の「もう君以外愛せない」をかなり彷彿とさせましたね。剛さんは2009年になってから、これまで以上にイヤモニの具合を気にするようで、この歌を歌ってる最中にも、聴こえ具合について何やらスタッフに指示を出してるトコロがちょっとビジョンに抜かれてた。




E02 憂鬱と虹

 これはすごくアンコールっぽい曲ですね。KinKiさんは正面ステージを左右展開して、両端のあたりでそれぞれ歌ってました。MAやThey武道も出てきて盛り上げます。最後は引っ張って、剛さんが片手を掲げ、もう片方の手でコカンをガッチリガードしながらシメてました。コレ去年からやってるけど、一体何なんだろう(笑)?元旦は、本日主役の光一さんが、スコーンとエアーバッティングしてシメ。ちょうどこのタイミングで大量の銀テープが射出されるので、「打って、出た」みたいな感じになり、「思いのほか良かった」と自分で言ってました(笑)。これにてアンコールもエンドとなります。

  結局、「J album」からは「約束」以外、これで全曲やったことになります。1年前に聴いたときはピンときませんでしたが、今は「約束」ってとっても好きな曲なんですよね。アンティークマホガニーのような渋い艶のある、骨太な曲だと思います(家具に例えるな)。よくよく考えてみると、「H album」を引っ提げた冬コンあたりまでは、それほどアルバムの曲を網羅することにこだわってた感じはないんですけども、「i album」や「Φ」ぐらいからは、ほぼ全曲やるって感じの構成になってる。コンセプチュアルだなあ、と感じるのはそういうところからもきてるんだ、と自分で納得。








 退場のアナウンスが流れましたが、客からのアンコール止まず。結構すぐにKinKiさんが出てきてくれました。以下は大晦日。

光  じゃあ、こっから3時間!
客  (イェーーーー!!!)
光  カウントダウンまで、僕らは楽屋で休みます(笑)。
客  (えーーーーー?!!)
光  ウソです(笑)。今回のコンサートでは、KinKiっぽく始まって、「J album」の曲をやって、またKinKiっぽく終わったんですけど。最後の最後はすっげーKinKiっぽいので終わるのがいいんじゃないかと。僕らが10代の頃から歌ってる曲でシメたいと思います。




E03 あの娘はSo fine(12/31) / DISTANCE(1/1)

 と、いうことで「あの娘…」のイントロのギターリフが流れてきます。うわ、コレ生で聴くの久々!多分Gコン以来、6年ぶりぐらいですよ。元旦の「DISTANCE」に至っては、2000年の夏コン以来、10年ぶりくらい?久々に「フッフー」をやりました(笑)。なんか「A album」の曲聞くと、朝から晩までKinKi漬けだったあの頃の気持ちを思い出して、なんだか甘酸っぱくなるワタシ。あれがオレなりの青春だったなと(笑)。まあそれはどうでもいいんですけども、大晦日の前半のMCで剛さんがこの「DISTANCE」のことを話してたんですよね。「負けアカ」で割れたビール瓶が脛に刺さって、病院行ったら「じゃあ縫いますから」って言われて、「僕そういうのダメなんです」とか言ったけどおかまいなしに医療用ホッチキスでバチバチ止められて、戻ってきて「DISTANCE」を踊ったと。そんなこともあったんですねえ。

 元旦は、剛さんがさっき光一さんがやったのと同様に、カキーンとバッティングジメ。その横で光一さんはホームベースにスライディング。これで「サヨナラ」ということだったんでしょうが(ナニゲに上手い)、剛さんに「オマエしかしまってへん!」と言われてしまい、もう一度シメることに。ここで困った時のボウリングジメが1年ぶりに登場しました。でも皆あんまり倒れてなかったなー。


以 上 …京セラドームレポに続きます。