「なら100年会館」は初めて入りました。外から見ると楕円形のとても不思議な形をしているホールです。大ホールはそれを縦長に使うもんで、1,500席程度というキャパの割には、天井が高く、奥行きがある。=ステージ遠し。ワタシは3階席だったもんで、結構遠く感じたな。
ステージには幕のようなものは特にありません。暗くてよく見えませんが、ステージ両端の床から、ステージ奥の壁に向かって、大きな藍色の△が切ってありました(説明難しい)。その頂点がステージのセンターではなく、ちょっと上手側に寄ったところにあるのがカッコよかったですね。さらに底辺にくっついている上手側の頂点には、そこの角度を表すように、大きな扇形の水盆が置かれてあって、豪華な花が活けて(浮かべて)ありました。百合とか。百合はセンターマイクの後ろにある機材の上にもまとまって置かれてたほか、剛さんが弾くキーボードの上にも一輪置かれてた。黒い舞台なので白い花が映える。
客入れのときから、「縁を結いて」のピアノソロがゆったりとしたテンポで流れています。その音量が徐々に上がっていき、ステージにバンドの皆さんが出てきます。ステージはなおもかなり暗くてよく見えませんが、剛さんはバンドさんと一緒には出てこず。ステージ奥の壁に、「想い出したい」「与えたい」「叶えたい」「美しき国を」という言の葉が、白抜きで映し出されます。
M01 縁を結いて
四 季 咲 く こ の く に は
一 か ら 十 二 を 何 度 も か ぞ え
私 の 一 度 き り の い の ち を
想 い 出 し た い
あ た え た い
叶 え た い
美 し き 国 を

その一瞬の暗転の間に剛さんはステージセンターに現れました。剛さんは完全に下手側、真横を向いた姿で現れました。本人としてはそんな気はないんでしょうけど、いきなりの横顔は気障だわー。反則だわー。嬌声が上がる暇もなく、歌が始まりました。衣装は青っぽいテロンとしたジャケットに、インナーは黒。下はワイドパンツ。黒っぽい色でで大きい柄模様が入ってたと思います。しかし双眼鏡でがんばって見ようとしても、剛さんの顔にはほとんど照明が当たっておらず、全然見えない。もしかしたら剛さんじゃない人かもー?とか思ってなおもしつこく見たけども、やっぱり良く見えず、本編中は双眼鏡を諦めたね。

かなりしっとりした曲のはずなんですが、ライブだとやはり躍動感がありますね。どっちがいいとか悪いとかじゃなくて、あのCDの音源がかなり特殊なんだな、と逆に再確認した。
M02 NIPPON
N I P P O N を う え か ら み る と ト 音 記 号 に 見 え た
N I P P O N は M U S I C だ
生 き て い く こ と は M U S I C だ
M03 叶え Key
痛 み は 未 来 を き り ひ ら く 鍵 だ

「日本を地図で見たら、ト音記号に見えた」という言の葉が映し出されます。ちなみに、これ以後も全ての曲前にこうした短い詩が投影されました。その詩を見て次は何の曲かを予想するのがちょっと楽しかった。ちなみにライブカメラの映像がビジョンとして映し出されることはありませんでした。ホールだから当たり前か。

し…んとした状態から始まったので、アップテンポなこの曲が始まっても特に客が騒ぐというわけではなく。腕振りあげる人もチラホラといった感じ。剛さんはギターを持って歌ってたかな。「NIPPON」〜「叶えKey」という曲の並びはアルバム「美我空」そのまま。抑えた照明で、黒を基調にしたステージは、確かに「美我空」ツアーをすごく彷彿とさせましたね。曲間も
クラシックコンサートのような静けさが漂ってました。
M04 Love is The Key
愛 は 世 界 の だ れ も が 知 っ て い る 唯 一 の 温 も り

ステージ奥の壁に映った言の葉が、2つの光球になって下に向かってキュイーンと落ちる(CGっす)と、丁度その下にある2つの3本足のかがり火にリアルにボッと火がつきます。客席から思わず拍手が出ました。

ますますもってテンポがゆっくりになった「Love is the Key」。剛さんの弾くギター優先の進行ですねえ。個人的にはテンポあるほうが好きですが。確か、ふさはらさんが
篳篥を吹いてたと思う(かわ島くんだったらすいません)。ダブルリードもイケるとは!にもかかわらず、最終的には結構なアフリカンテイストになってました。余談ですけども、過去のコンレポを見たら、この曲、4曲目にやることが多いな。
M05 PINK
眠 れ ず に 部 屋 に ひ き ず り こ ん だ 朝 日 が く れ た 朝 焼 け の 色 は
P I N K だ っ た
涙 が 止 ま ら な か っ た
で も 負 け た く な か っ た

ピンクのネオン管を組み合わせたような照明がステージ上部で光ってました。ネオン管のマイクスタンドこそ登場しませんでしたが。個人的にはこの曲はあまり好きではないのですけども、今回聴いてて、ああ、これは20代でしか作れなかった曲だなあと。もうこんな曲は作れないんだろうなあと。
作っておいて本当に良かったんだなあ、とか急に思っちゃって、一人で感慨に浸ってました。ENDLI以前のソロ曲を聴くとよくこういう状態になるよなオレ…。だって、曲は変わらないけども、剛さんの歌の解釈は確実にオトナになっているわけで…。脳内で再生される当時の歌声と、今鼓膜を揺らしている歌声の間にある時間と空間に思いをはせずにはいられなかったですね。あの頃があって、今がある。その両方がかけがえがないというか。

元はストリングスが非常に美しい曲ですけど、ライブではちょっとウィンドオーケストラ風でしたね。吹奏楽バージョン、みたいな。かわ島くんがフルートを吹いてました。
M06 街
こ こ を 愛 し て い る
と て も と て も 愛 し て い る
心 の 一 番 奥 か ら 湧 き 上 が る
す べ て で 愛 し て い る

「ここを愛している」っていう言の葉が映ったとき、「うそ、『DEVIL』歌うの?!」とか勝手に色めき立ったのですが、全然違いました(バカ)。この曲のもっているまっすぐさというか、ピュアさが際立ってたなー。2009年の薬師寺の時も思ったんだけど、当時よりもこの曲を自由に歌うことができてる感じがする。単に歌が
ものすごく上手くなっている…ということもあるんだけど、なんか、自由だな、って感じるんですよね。うまく言えないんだけど。うーん、でもアイゴンのギターソロは微妙にハマってなかったような。
M07 Say Anything
川 へ そ っ と 愛 を 投 げ 入 れ る
ど こ の 誰 へ と た ど り つ く の だ ろ う …
こ の 愛 自 身 が 自 ら 選 ん だ 場 所
そ こ が 優 し い 光 に 包 ま れ ま す よ う に

最初の言の葉でこの曲はすぐわかりました(自慢毛)。でも、「そこが優しい光に包まれますように」って…この曲ってそういう解釈だったのか、とちょっと意外でしたね。「the
river never says anything」ってところから、クールというか、達観した印象を勝手に持っていたので。愛は与えるものであって、何も応えてくれなくても仕方ない、みたいな。
M08 ソメイヨシノ
大 切 な も の を 失 っ た と き 胸 の 中 で 叫 び 声 が し た …
散 り ゆ く 桜 の 花 び ら が そ れ を 知 っ て い る の か
一 緒 に 泣 い て く れ て い る み た い だ っ た
年 を 重 ね る ほ ど に こ の 花 が 愛 し い 人 と 重 な っ て
綺 麗 な 景 色 の 裏 側 に 悲 し い 光 を … つ い 感 じ て し ま う

歌の終盤から、桜の花びら(紙吹雪)がステージ奥にチラチラと舞いました。舞台の紙吹雪ってなんでこんなにキレイなんだろうねえ。日本人の考えることってイカしてるよなあ、とか思いながらぼへーっと紙吹雪を見てました。今回、ステージ奥の壁面にいろんなモチーフが映し出されてましたけど、それほど具体的な映像はなく、抽象的なものが多かったかな。この曲は流石に桜の映像でしたけども。「Love
is the key」のときの篝火とか、この曲の桜吹雪とかを見ると、「映像+リアル」みたいな方向性だったのかなと。

割とオリジナルのアレンジに近い演奏でしたけど、イントロのあの激ムズギターのフレーズはピアノで弾いてましたね。名越さんか西川センセイがいないとできないのかしらー、とか思った。剛さん、歌詞は変えまくって歌ってました。
M09 時空
こ の い ま は 数 々 の 命 の 果 て に あ る の だ か ら
真 っ 直 ぐ に 時 の 空 を 駆 け 抜 け て い き た い

ステージ上手側に置かれたエレピの前に座って、しばらくの間剛さんの鍵盤ソロ。そこから「時空」へとつながっていきました。演出としては、レーザー光線とか出て、終盤は結構派手な感じに。

剛さんの最初の鍵盤ソロはふわーっとした感じだし、正直「インストか…」と休憩タイムぐらいに考えてたら。太鼓の音が胸の真ん中にドンドン響いてきて。比喩じゃないですよ。振動として物理的に身体に共鳴するってこと。なんかそれを感じた途端に、ああ、音楽って、別に頭で考えなくても、本当に身体に直接作用するんだなあ、目に見えないけど、音っていうのはそれ自体がエネルギーで、音楽を聴くってことは、それを体で受け止めることなんだなあ、とか急に思っちゃって。「新堂本兄弟」に出た時、南こうせつもそんなことを言ってましたけど。なんかそう思ったら、あらゆる音がすごい尊いもののように感じられてきた。この瞬間が自分としては
一番感動したね。アウトロの剛さんのエレピソロで、高音がぶつかり合って「ギーーーーーー」ってなるのとかも、フィジカルな体験としてアリアリと記憶に刻まれる気がした。
M10 赤いSinger
鼓 動 は 嘘 を つ か な い で と 胸 を 叩 い て く れ る
現 実 と 理 想 の 狭 間 で 生 ま れ る 迷 い を 知 り な が ら
そ っ と 真 実 を 教 え て く れ る
き み と ぼ く の 愛 の メ ロ デ ィ が 好 き だ よ
「 生 き て い る よ 」 を 愛 し て い る よ

赤い球体がと鼓動を打つ映像。でもドクンドクンと、ではなく、トキン、トキンと。とてもささやかに。まん丸でもなく、心臓の形でもなく、おまんじゅうみたいな…そんな形のやつだったな。肉というより血だったのかもしれない。

一音目から涙腺にくる。胸が苦しくなるような。でもいつまでも聴いていたいような。いや、いつまでも聴いていたい。そういう陶酔感のある曲です。剛さんは、もう亀梨のことなんて言えたもんじゃないぐらい、「ブラジルの皆さん、聞こえますかーーー?!」状態で屈んで歌ってましたね。いやそれぐらいしないと歌えない曲だってのはすごいわかった。……陶酔しながらもこういうこと考えるオレってやっぱりピュアじゃないなあ(笑)。いつまでも聴いていたいという会場の未練を断ち切るかのように、十川さんのソリッドなピアノが歌をエンディングへと導きました。これにて本編は10曲で終了。ここまでMCは一言もなし。
E01 Nijiの詩

アンコールに応えて戻ってきた剛さん。青いジャケットを脱いで。黒のノースリーブに黒いストールを巻いて登場。この曲はセンターにマイクスタンドを置いて、それを抱きしめるようにしてずっと歌ってましたね。バックには、縦書きで、まるでスタッフロールのように全ての歌詞が映し出されました。

ミディアムテンポで、ちょっと切ないラブソング(…ではないと剛さんは言うと思いますけども)。でも、雨の後の青空にかかる虹を見るようなすがすがしさが確実にあって。まさに虹のうた。雨がなかったら、虹は見れなかった。最初っから青空だったら、虹は見れなかった。なんかそういうことをつくづくと感じましたよね。オーラスにピッタリな曲だなあと思いました。剛さんのライブでは、「これだけの日を跨いで来たのだから」がもはや定番になりかけてますけども、新たにこの曲でもいいんじゃないかな、と。いやね、オーラスの定番っていうのは、ある意味、そのアーティストの
上限を表してるんじゃないかなと、思うんですよ。だからなかなか変えられない。そこを超えてったんじゃないかと思って、個人的には嬉しかったですね。今後どうするのかはわかんないですけども。

しかしこの曲は、純粋な新曲ではないんですね。イベント「WATERIZE」(2008年5月)でやったそうで。244ENDLI-xツアーのすぐ後か…。なんかね、やっぱりちょっと20代のキラキラのニオイがする。
皆さんこんばんは。堂本剛です。
(かわいーーーー!)
それはもう確実にかわいいです。
(どうしてかわいいのーーーー?)
妖精だからです。皆さんは僕のことを人間だと思ってると思いますけど、紛れもなく妖精です。
流石ジャニーズ事務所、妖精をも芸能界に入れていくという。斬新ですね。
今回のツアーは、「十人十色」と名付けましたが、僕はちょっとひねくって、「+(プラス)人+(プラス)色」と解釈しています。
過去の楽曲から10曲、そしてさっきやった「Nijiの詩」で11曲。そしてステージにいるミュージシャンも、僕を合わせて11人です。
「十人十色」だから10、というのもあるとは思うんですが、僕にとってはあまりメッセージ性を感じなかったので、11という数字になりました。
「Nijiの詩」っていう曲は5年前ぐらいに出来てた曲です。
今、音作りをしてるんですけど、昔の曲を皆で聴き直してた時に、この曲は今出すべきなんじゃないか、ってことになりまして。
ご縁もいろいろ繋がってね。これは出せということなんだろうなと。もうレコーディングも済ませました。リリースは夏あたりかな。
名越さんがスタジオであんまり小さい声で喋るんで、スタジオの外にいる僕たちは、名越さんが何て言ってるか全然わかんないまま、
「…そうっすね!」とか言いながらやったところもあったんですけど(笑)。
僕のやりたいことというのは、自分がこう思うんだってことを、ただ伝えたいだけなんですよね。
それは別に拾ってもらわなくてもかまわなくて。ただの男が、こう思ってる、ってことが、音楽となって漂っているだけなんです。
僕は自分から音楽をやりたいと思って始めたわけではなくて、社長が「彼には音楽をやらせたらいいよ」って始めたわけで。
でも、音楽がなかったら辛かったと思う。人の力って本当にすごいなってことを、音楽に教えてもらったんですよね。
これはまだどうなるかわからないんですけども、海の外で、CDを出そうと思ってます。
僕は、自分の故郷を思う楽曲を作ってますけども、それを海の外に出していったときに、
日本語の力とか、日本人が日本を思う気持ちとか、そういうのが敢えて伝わるんじゃないかなと思ってて。
僕はこれだけ日本が大好きなんだっていうことを、ただ伝えるだけでもいいし、と思って。 ←ケナゲだなあ…。
去年の夏ぐらいから出てた話なんですけどね。実現するかどうかもわかりませんけど。
今いろいろやってますから、その時は皆さん、奈良に集まってパーティーでもしてください(笑)。
E02 Chance Comes Knocking.

「前半静かーに聞いてたから、皆さんそろそろ騒ぎたいんじゃない?」という前フリからのこのイントロ。ガッつきすぎて手拍手がめちゃくちゃになるぐらい客が飛びついてました。

途中からは、バンメンがアドリブでソロでつないでく感じに。以前やってた指差しソロではなく、流れで。なんか建さんのソロのあと、建さんが剛さんにハグしにいってた気がする。アイゴンのソロはトーキングモジュレーターを使ったやつでした。しかし、コーラスの平岡さんが「ウォォォォォォーーーーーー!!!」ってインしてきたときにはかなりビビった。
かなりイッっちゃってる感じで素敵でした(笑)。その後、平岡さんとスティーブは、演奏なしのまま意味不明な言語でウィスパー合戦に突入。バンメンもかなりウケてました。
E03 Blue Berry

CCKからBBへの流れは非常に美しかったです。ホーンズかっけー。今回もカウントジャンプはアリ、なんですが、最後列には指の本数確認は至難の業だったわー。やったけども。これだけのためにビジョンが欲しいと思った。剛さんは首に巻いたストールを
顔にグルグル巻きにして踊ったりしてたんですが。視界が暗くなったためか、途中、音が静かになっていくところで、そのままステージ上でお休み状態に。「
フゴーーーーーー」とイビキをマイクで聴かせるのが剛さんの律義なトコだ(笑)。再び音が鳴り出すと、間もなく起きだしてちゃんとシメてましたです。
竹内君が総理大臣になったら…って話をしてたんですね。 ←いつもしてるなこの話。
でも「N.Y.」って書かれた帽子をかぶっちゃってるから、説得力ないんじゃないかって。
そしたらタケちゃんが突然、「N.R.(エヌアール)だよ」っていうわけ。何ソレってきいたら、「NARAだよ」って。
「エヌアール」って…相当長くなってるよね(笑)。奈良を略そうってのがまずすごい。ひらがなでも漢字でも2文字だからね。
昨日、「餃子の王将」のことライブで言うてもうたから、ファンの人沢山行ってそうやな、と思ってたんですけど。
知り合いのリサーチ結果によると、「王将めっちゃ並んどったで」って(笑)。
僕、王将にめっちゃ貢献してるんですよ。だからCMは僕がやるべきだよね。
いや、元はと言えば建さんだから、建さんがCMやるべきだよね。餃子型のベース持って(笑)。
そしたらみんなめっちゃいくでしょ。オレがやるよりむしろ行くでしょ。関係者の方がいましたら、是非よろしくお願いします。
E04 Free Session @ (N.R. FUNKY)

「ここからはフリーセッションをやりたいと思うんですけど、“N.R.FUNKY”って言っててくれますか」と、剛さんが平岡さんとスティーブに指示して開始。ゆったりしたテンポのファンクナンバー。剛さんはベースを弾いて。平岡さんとスティーブが、指示通り「N.R.FUNKY!」とずっとコーラスを入れてました。客にも言わせようとしてたけれども、あまりにエンドレスなので、客はあまりついてこず。それをじれったく思ったタケちゃんが、センターに行ってコールをあおってました。剛さんをセンターに押し出してギターとかベースのソロを促してる姿とか見るにつけても、ある意味、タケちゃんはこのライブのMaster
of Ceremonyなのかも、と思いますね。

途中から若干曲調が変化。タケちゃんが「ダンシングタイム!カモン!
吉田建!」って言ったときは耳を疑いました。しかし、建さんは拒否するでもなく、ベースを置いて、平岡さんとセンターで
サルサダンスを踊り始めました。オレ唖然。いや、なんつーか、これは一つの通過儀礼ですね。もはや。西川センセイのダンシングとか思い出した。でも十川さんはやってないよな……絶対やんなそうだよな……(笑)。
E05 Free Session A (Salsa music)

その後、今度は建さんがベースに戻って、さらに本格的なサルサのリズムでのセッションに。こんなにラテンテイストなセッションは、剛さんのライブでは非常に珍しいですね。つーかバンマスはほんとラテン好きだねえ。
しょうもない遊びイッコしていい?
昨夜、焼鳥食べに行ったお店で、有線が流れててんけど、よくあるしっとりしたR&Bで、なんかずっとラップなんですよ。
焼鳥を食べながらラップっていうのが、ちょっと厳しかったんですよ。
まだ、ねぎまがどうとか、つくねがどうとか言ってくれんならええねんけど。全然関係ないラブソングを言ってくるから。
だから、僕は最終的に食べるの止めて、ずっとラップしてる人に相槌をうってたわけ。
そこで発明したのが、大体どんなこと言っても、最後に、「そう、街の片隅で」っていえば、大体終わるっていうことなんです。
だから、適当なリリックを言っても、最後にそういえば終わる、っていう実験をやってみたいと思います。
E06 Free Session B (そう、街の片隅で)

ギャーーーーーー!!!例えお遊びでも剛さんの本気ラップが聞けるなんて!!!日本語ラップ好き(せいこうさんとSDPとRIP限定という単なるサブカル野郎なんだけども)なんで、かなりテンション上がりまくりました。「yeah」「調子どう?」なんて挟みつつ、気だるい感じにラップを始める剛さん。流石にメロディアスなフロウだわ。うめー。しかし、雰囲気たっぷりなのに、「そう、街の片隅で」って最後につぶやくたび、客が100%ドカンとうける。この遊びはやってる方も聞いてる方もきっとやみつき(笑)。こういう人をおちょくったお遊び好きだわあ。

それにしてもこんな時でもバックトラックがぱっと演奏できちゃうバンドメンバーは、改めて驚異的。さっきまでサルサとか演奏してたのにねえ。以下歌詞。
君がオレののど元を切り裂く
そう、街の片隅で
君が俺のハートを切り裂く
そう、街の片隅で
夜景がきれいさ だけど 君はもっときれいさ
だけど君のキスはもっときれいさ オレは今溺れている
そう、街の片隅で
月がオレ達を見てる
ガキの頃目指した あの夢を追いかける オレたちを見てる
いつもそう そばには仲間がいたさ それを思い出させる
そう、街の片隅で
君と滑り込んだ真夜中の部屋が 星たちの歌声で充満してる
だけど オレと君のラブソングでかき消そう
流れ星を探そう 流れ星をつかもう 流れ星に乗ろう
そして君に乗ろう そう、部屋の片隅で

………最後の最後に下ネタかよ!!!と一応ツッコんでおきます(笑)。
いやー、このフレーズかなり強いよ?適当なこと言うても、「そう、街の片隅で」っていうと、「ああ、そうだねえ」ってなるんですよ。
大体、ガキの頃の夢をみて、大体、女を部屋に連れ込むんじゃなくて、一緒に滑りこんで。窓を開けると星がどうのとか。
オレさー、彼女とすべりこんでどうとか、そんな日常めんどくさいと思うねん(笑)。
「星の」っていったら「カービィ」ぐらいですよ。
ツイッターのアカウントで、「machino katasumide」って作ってたら、覗きに行きますから。 ←ハッシュタグ?
「(なんとかかんとか)、そう、街の片隅で」だらけにしましょうよ。
今度誰かが「ミュージックステーション」とかで「そう、街の片隅で」なんて歌ってたら、
オレ、意味もなくタモさんの太ももつねったりしてまいそうやわ(笑)。
E07 Free Session C (LAST SONG)

「アレで終わるのは不本意なので…」ということで、最後の即興曲。タケちゃんのメロウなギターリフに、かわ島くんがS.Saxのソロを絶妙に入れてきて。剛さんが思わずニヤリとしてたのが印象的。久々に聞く剛さんの即興曲だったので、一体どんなリリックが出てくるのかな、と思ってたら、「ねえ、君は、未来を不安に思わないか?」というものだったので。ちょっと「あっ」と思いましたよ。勿論その後につづくリリックは決してネガティブなものではなかったんですけども。「
不安」っていう言葉が冒頭に出るってのは、震災後の今ならではの空気感なんじゃないかと。

即興曲トライアルって、普段意識してないようなものがポロっと出たりすると思うんです。だからこそ、もう少ししつこくやって、剛さんがどういう歌を引き寄せてくるのか見届けたいなあ、という気持ちがあったんですけども。今回は、これまでのライブに比べると、至極あっさり終わってしまったような感じをうけました。それもバンメンが早めの切り上げ方向で動いてたように見えた。うーん、確かに剛さんの即興曲は一長一短だとは思うんだけども。今回はもうちょっと聞きたかったなあ、というのが素直な感想。………この期待の仕方って、完全に巫女の「お告げ」待ち状態だな(汗)。

しかし最後の最後に、「そう、街の片隅で」とまたつけてしまった剛さんでした。
今回のライブ、応募がすごかったんですよ。おっちゃんらが、「こんなにくるかねー」言うてました。
物販も売切れになっちゃって。前も売り切れたから、「売り切れさせんなよオイ」って言うてたんですけど。
「ライブ見れないから物販だけ…と思ってきたけど、買えずに帰りました」とかいうコメント読むとさ…ありえへんよね。
そんなんで今日も朝からカンカン言ってました。
平安神宮のライブは、9月ぐらいになりそうです。
で、この「十人十色」の追加をやることになりまして。場所は仙台です。初日にえらいおっちゃんが言うてきてくれて。
日程ははっきり言えないんですが。ラジオとかでもお知らせしますので。
(ラジオきけなーーーーーい!!)
詳細なラジオレポ読んだらええやん。「(何かビニールを触るような音)」とか。どこまでディテールしとんねんっていう(笑)。
結構細かくネット見てますよ。こう思ってんねんな、とか、こうしてほしいねんな、とか。それを会社の人とかにも上げてます。
僕が個人事務所やったら、いろんなこともできるんでしょうけど。……あ、皆さんそんなに引かないでいいですよ。
いろいろルールがあって、できることとできひんことがあってね。
でも僕は、できひんことにイライラしたことは今までもないし。
そこを利用して、自分が得をしようとする人を見た時に、イライラしたりはしますけど。
ファンの人がこう言ってんのに、それを知っててそういうことをオレに言うの?とか思うとね。
その人がもしファンの人を諦めたとしても、僕が諦めなければいい話でしょ、って思うわけ。
こうして普通にステージで喋れるようになったのも、皆さんのおかげです。
本当の自分を取り戻させてくれたというか。
芸能界にいると、イメージで作り上げられていく僕っていうのがおんねんけど、
家族とか、ファンの人の顔を見たりすると、作り笑いしてもしゃあないなとか、
本当の自分じゃない自分で喜んでもらうのもなんか違うなとか、いろんな葛藤をしてきました。
でも、32歳になって、今、これだけ素直に喋れてるってのが、ものすごく嬉しいんです。
ステージに立って緊張するとか、恐くなるとか、今まであってんけど、最近全然なくて。
そういう空気を与えてくれたのが皆さんで、そういう空気を与えてくれたから、僕の歌もどんどん変わっていったんです。
僕の音楽を、僕の歌を、皆さんの包容力が、支えてくれて、作っていってくれてること、ずっとずっと気づいています。

いやー、こんな愛の告白ってある(照)?最後のMCをあの場で聴けたオレは果報者だとつくづく思いました。今回、MC中に客がガンガン剛さんに話しかけてて、中にはイタタタタというのもあったんですけど、剛さんはいっちいち「何?」ってそっちの方向いて、耳を傾けて拾ってて。もう優しすぎるよう、と思ったね。そして仙台での追加公演はほんと嬉しいです。使えないトコロが多いので、会場繰りがかなり大変そうだけども。剛さんの優しさを東北にも分けて欲しいですね。ファンの中にも、信じられないぐらい辛い思いをした人が、きっといると思うんだ…。
01 Gr. 竹内朋泰
02 Gr. 會田茂一
03 Bs.(&Salsa!) 吉田建
04 Dr. 屋敷豪太
05 Key. 十川ともじ
06 Tp. ふさはらただひろ
07 Tb. SASUKE、
08 Sax. かわ島崇文
09 Per. スティーブエトウ
10 Cho. 平岡恵子
+
11 Vo.&Gr&Bs.&Key. 堂本剛
「+人+色」
以 上