
ご縁をいただき初日に行ってまいりました。 私の座ったところは1階席の両脇に追加で椅子が置かれた席で。 段差ついていないんで、前の人が立っちゃうとほとんどステージ見えず。
どんなに前の人の隙間から見ようと思ってもムリだったので、 前の人の頭のあたりに剛さんがいるものと想像しながら楽しみました。オレの想像力万歳。

セットリストは、「縁を結いて」がアタマからトリへ。アタマは「月−ツク−」を剛さんが独奏。 その後「空が泣くから」に。「音楽を終わらせよう」が「White
Dragon」に。「PINK」と「赤いSingar」がカット。 で、本編曲数は変わらずの10曲+1(「Nijiの詩」)かな。でもステージ上はコーラスのTIGERさんが増えて12人になってました。

個人的には「空が泣くから」の前のSWING-Oさんの弾くフレーズがすごくキレイで引き込まれましたね。 相変わらず「Say Anything」も素晴らしい。SWING-Oさんとか白根さんとか、ジャズのニオイがする演奏しますよね。
それがまた大人っぽいのにアツイというか、大人アツイ(何それ)。かっけーなあと思って聴いてました。 「街」では名越さんのギターソロに悶絶。なんという美しさだ。

あとなんつっても今回は「縁を結いて」に尽きる。すごく音に希望が満ち溢れてたんだよねえ。うまく言えないんだけど。うーーーーん、本当にうまく言えない。
聞く方のコンディションの問題なのかな。こんなになんで感動したのかについてはもうちょっと自分で考えたいと思います。もしかしたら転調してたのかも…。とにかく、
「赤いSingar」が外れてものすごい残念、とも思うのも忘れてたもんね。

アンコールはまさかの「Cha-我-YOU(茶粥)」FUNK。ご当地モノで「茶粥」って(笑)。

しかし本編とアンコールの差は相変わらず非常に激しい。ワタシの横の人なんか本編はほとんど寝てたですよ。 「空が泣くから」の雷のところでびくっと起きたと思いきや、また寝んのかい!と心の中で何回もつっこんだという。
そこまで音楽に興味ない人(逆に敏感すぎて剛さんの声に眠気を誘われるのかもしれないが)は極端にしても、 tankの古き良き思い出をずっと引きずってて、「『Blue
Berry』までのガマン」みたいにして本編を聞いてる人も多いような。 いろんな人がいろんな思惑を持って、それでもわざわざライブに来るっていうことは、何よりも剛さんがそれだけ愛されているという証明だとは思います。
思いますが、それでいいのかなあ、とも思う。愛は罪はない。しかし、これでいいのかなあ、とも思う。

それでいいのかなあ、と思っていたのは、やっぱりオーディエンスのニーズと、剛さんの発する音楽の間に大きな乖離があることを改めて感じたからでした。
ソロ活動始めてから9年経って、その間に乖離が埋まったのか思いきや、そうでもないなと。 剛さんはソロ活動での音楽については、「ファンのニーズ」なんて考えてないと思うので(ファンのことは考えていると思いますが、ニーズは別に考えてないと思う)、そちら側から埋まることはない。
とすれば、オーディエンスから埋めていくしかないのだけれども、なんか根本的には相変わらずなのかなと。 ENDLIに関しては割と「ファンのニーズ」に合致した部分もあったので、その接点ににしがみついてるファンは多いと思いますが。

とにかく、別に剛さんの音楽がイイと思ってるわけじゃないけど、それでも半ば“必死に”剛さんを応援し、ライブに馳せ参じる人がいっぱいいるわけですよ。
この関係性……こないだ見た映画の「モテキ」にでてきた、るみ子をすごく思い出したんだよねえ。 「(アナタが好きだっていうんなら)YOUTUBEで神聖かまってちゃんとか見るからぁ〜〜〜」という名ゼリフを残した。
要するに、「アナタが好きなもの何でも好きになるわ。 だってアナタのコトガスキダカラー」ということです。 それで本当に幸せになれるんだろうか?と思っちゃうわけですよ。そんなに無理して本当に大丈夫?もっと合う人が他にいるんじゃない?
相手に「重い」って言われるよ?「こんなに尽くしたのに」とか言って脅迫したりしない?とか、おせっかいな友人みたいに変な心配をしてしまったのでした。愛があまりに重すぎて。
でも、剛さん自身がこういう重い関係性を望んでいたからこそ、こういう風になったんだとも思います。

普通に考えれば、ソロ活動では、ちゃんと剛さんの発する音楽に引っかかるような人に聞いてもらうために、オーディエンスをふるいにかけちゃった方が健全だと思うんですよね。
勿論、従来からのファンを満足させるために、KinKiとしての活動をしっかりやるということが前提になります。 そんでもって、ソロは好きな音楽を自分のためにやると。
しかし、剛さんは、あくまでも、自分のファンを諦めないわけなんですよね。重い愛を受け止めるんですよね。 なんだか、剛さんもファンも、すごい隘路に入りこんでしまっているような気がして、だから、それでいいのかなあ、と思ったのでした。

でも、それでいいのかどうかなんて、今は誰にもわからないことなんだよね。このままいってどうなるかなんて、誰にもわからない。未来は誰にもわからない。隘路の先が行き止まりだなんて、決まってるわけでもない。それでいいのか、なんて自問する前に、とにかく心のおもむくままに走っていくしかない。
たぶん、みんな、それでいいんだと。今はそう思ってます。
-set list-
01 月−ツク
02 空が泣くから
03 NIPPON
04 White Dragon
05 Love is the key.
06 Say Anythng
07 時空
08 ソメイヨシノ
09 街
10 縁を結いて
+
E1 Nijiの詩
E2 CHA-GA-YU FUNK
E3 Blue Berry
-musician-
01 Gr. 竹内朋泰
02 Gr. 名越由貴夫
03 Bs. 吉田建
04 Dr. 白根佳尚
05 Key. SWING-O
06 Tp. ふさはらただひろ
07 Tb. SASUKE
08 Sax. かわ島崇文
09 Per. レナード衛藤
10 Cho. 平岡恵子
11 Cho. TIGER
+
12 Vo.&Gr.&Bs.&Key. 堂本剛
以 上