ステロイド剤 (the steroid)
 ステロイド剤とは別名、副腎皮質ホルモン剤と呼ばれている薬です。副腎とは、左右両側の腎臓の上についていて、人間が生命を維持するために必要な約50種類のホルモンをつくっている器官です。副腎の代わりにこれらのホルモンをつくってくれるのがステロイド剤です。

 ステロイド剤を塗るとかゆみは治まります。しかし、これは一時的にすぎません。ステロイド剤はアトピー性皮膚炎を抑える薬であって、治す薬ではありません! ステロイド剤を塗ることによってかゆみが治まったとしても、ステロイド剤を塗らなくなると、かゆみが再発してまたステロイド剤を塗る・・・。そのうち、塗る間隔もだんだん短くなっていき、塗る量も多くなってしまい、強い効き目のステロイド剤を使用するまでになってしまいます。このいたちごっこが続いてしまうと、ステロイド剤なしでは生きていけなくなるような体質になってしまいます。これを「ステロイド依存症」といいます。

 このような体質になってしまうのは、副腎の代わりにステロイド剤がホルモンをつくってしまうために、副腎が機能しなくなるからです。そして、本来人間が持つ病気に抵抗する力、免疫力が低下してしまったからです。これらがステロイド剤の副作用です。

 また、ステロイド剤を使っている人がステロイド剤を塗るのをやめてしまうとリバウンドが出てしまいます。


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