中房温泉 中房温泉

温泉名なかぶさおんせん
中房温泉
施設名なかぶさおんせん
中房温泉
所在地ながのけんあづみのしほたかありあけ
長野県安曇野市穂高有明7226
場所概略長野自動車道の安曇野ICより国道147号線を北上する。JR大糸線の有明駅手前を左折して、県道25号線に入る。そのまま道なりに行くと県道327号線に入るので、狭くなるがその道を行く。有明温泉があるが、その先を進むとある。
駐車場専用駐車場あり。10台くらい停められる。無料。
営業時間宿泊者は24時間 11月下旬〜4月下旬は冬期休業
料金宿泊者は\0
風呂数混浴露天風呂6、混浴半露天風呂1、混浴内風呂2、混浴サウナ1、男女別露天風呂各2、男女別内風呂各3、男女別サウナ各1、貸切露天風呂2、貸切内風呂各3、足湯1
脱衣所男女共用12、男女別各5
泉質単純硫黄泉(低張性アルカリ性高温泉)
湯色無色透明
問合せ先0263-77-1488
入湯日2016/9/10
感想とにかく浴場がいっぱいある温泉施設。1日では入りきれないくらいある。日帰りだと湯原の湯しか入ることができないので、日帰りではなく宿泊をおすすめする。源泉温度が高温だが、加水せずに空冷式および水冷式で温度を下げている。その姿勢がすばらしい! 入ると肌がヌルヌルした。アルカリ性とわかるお湯だった。ほんのりと硫黄のにおいがした。加水なし、加温なし、循環・ろ過なし、入浴剤なし、そして消毒処理なしの源泉掛け流し。源泉温度74.7度C、pH値8.8。
評価5

 中房温泉は2016年9月現在、17箇所の浴場、そしてサウナを除く20箇所の浴槽がある温泉施設です。とにかくたくさんの浴場があり、それらが離れている場所にあるので、回るだけでも大変です。まさに温泉パレード!
 そんな中房温泉に行きたいと思っていて、ようやく念願がかなうことができました。

 中房温泉へは長野自動車道の安曇野ICより国道147号線を北上します。JR大糸線の有明駅近くにある北穂高交差点を左折して県道25号線に入ります。すぐに踏切を渡り、あとは道なりに行きます。道なりに行くと県道327号線に入るので、そのまま終点まで行くと中房温泉に着くことができます。
 県道327号線ですが、道が広いのは最初だけで、あとはすれ違いができなくなるような道幅が続きます。そんな道をひたすら進むと有明温泉にたどり着くことができます。有明温泉まで来れば、中房温泉まではもう少しです。
 有明温泉付近では路上駐車がけっこうありました。あまりよろしくないですね。登山の方々でしょうか。
 有明温泉を過ぎて左折して橋を渡ると、ロータリーありの警戒標識の先に中房温泉のバス停およびバスロータリーに着くことができます。こんなところにバスが通るのか!と驚きました。さらに、ここには中房温泉の日帰り入浴者のための駐車場もあります。
 ロータリーの先には、さらに中房温泉への道があります。しかし、その道の手前には監視員の方がいて、宿泊者以外の方は通してくれないようになっていました。
 私は宿泊者だったので自分の名前を伝えたところ通してくれました。私たちは宿泊者専用の駐車場に駐車して、中房温泉に到着しました。

 中房温泉の正面玄関です。別館(新館)が正面玄関になっています。
 中房温泉には本館(旧館)と別館(新館)の建物があります。その名の通り、本館は古い建物で、別館が新しい建物になります。
 正面玄関には丸型のポストがありました。現在でも使用されているそうです。
 本館(旧館)です。
 別館(新館)の奥に位置しています。そのため、あまり目立たない場所にあります。
 私たちが宿泊した部屋です。
 別館(新館)の部屋に宿泊しました。トイレ付きです。本館(旧館)だとトイレなしの部屋があります。その場合は共用トイレまで行かなければならないそうです。不便そうだったので別館(新館)を選びました。
 中房温泉の浴衣です。

 私たちは午後3時ちょうどくらいにチェックインしました。チェックインすると中房温泉の浴場が書いてある地図をもらうことができます。この地図は中房温泉の浴場巡りをするうえでとても重要なものになります。あえて写真で掲載しません。ほしい方は中房温泉に行ってもらってください。
午後3時というチェックイン時間ですが、これはとても重要です! なぜならば、前述のとおり17箇所もの浴場があるため、より多くの浴場を回りたいのであれば早く着く必要があるからです。また、夕食時間以降入浴不可の浴場、男性は女性専用時間帯がある浴場などの制限があるものもあり、特に館外の浴場はなるべく早い時間に入る必要があります。
 中房温泉に行くのであれば、なるべく午後3時ちょうどくらいにチェックインすることをおすすめします。

 部屋に着いたら、戦湯(戦闘)開始です! 私は下表の入湯順の番号通りに入湯していきました。おそらくこれが効率よく回れる入浴順ではないでしょうか。
 注意点としては、最初に「湯原の湯」に行くことです。ここは午後4時までしかやっていないため、チェックインしてすぐに入ることをおすすめします。次に、湯原の湯近くにある「菩薩の湯」に入ります。ここは夕食時間以降入浴不可になってしまうので早めに入ったほうがいいです。それから同じく夕食時間以降入浴不可になってしまう「白滝の湯」に入ります。白滝の湯のあとに別館(新館)に戻りつつ貸切風呂の「根羽の湯」の鍵を借りて、根羽の湯に行きます。根羽の湯に入り、鍵を返しに別館(新館)に戻ったあとは、別館(新館)を右回りするように館外の浴場を巡ります。最後に、館外貸切風呂の「滝の湯」に入り、館外の浴場を制覇します。
 館外の浴場を入り終えたら、あとは館内の浴場を残すのみです。館内は24時間やっているので、男性であれば女性専用時間帯に気を付けて、好きな時間に入浴すればいいと思います。女性の場合、女性専用時間帯に入りたいのであれば、「岩風呂」を最初に入り、「不老泉」、そして「大浴場」の順に入ればいいと思います。

中房温泉浴場一覧表
入湯順 浴場名 場所 風呂形態 風呂数 女性専用時間帯 脱衣所 備考
1 湯原の湯 館外 男女別 男女別露天風呂各2 - 男女別各1 日帰り入浴施設。9:30〜16:00。
2 菩薩の湯 館外 混浴 混浴露天風呂1 なし 男女共用1 徒歩約10分。夕食時間以降入浴不可。
3 白滝の湯 館外 混浴 混浴露天風呂2 なし 男女共用1 徒歩約10分。夕食時間以降入浴不可。
4 根羽の湯 館外 貸切 貸切内風呂1 - 男女共用1 鍵を借りる。2015年5月1日開設。
5 地熱浴場 館外 混浴 混浴サウナ1 なし なし 岩盤浴。
6 温泉プール 館外 混浴 混浴露天風呂1 なし 男女共用1
7 根っこ風呂 館外 混浴 混浴半露天風呂1 なし 男女共用1 徒歩約3分。1人用の浴槽。
8 月見の湯 館外 混浴 混浴露天風呂1 なし 男女共用1 徒歩約5分。夜は月が見える。
9 綿の湯 館外 足湯 足湯1 - なし
10 蒸し風呂 館外 男女別 男女別サウナ各1 - 男女別各1 中房式温泉サウナ。
11 滝の湯 館外 貸切 貸切露天風呂2 - 男女共用2 鍵を借りる。左右分かれている。
12 大湯 本館(旧館) 男女別 男女別内風呂各2 - 男女別各1
13 御座の湯 本館(旧館) 男女別 男女別内風呂各1 - 男女別各1
14 大浴場 別館(新館) 混浴 混浴内風呂1 21:00〜8:00 男女別各1 中房温泉で一番大きい浴場。
15 岩風呂 別館(新館) 混浴 混浴露天風呂1 15:00〜19:00 男女共用1
16 家族風呂 別館(新館) 貸切 貸切内風呂2 - 男女共用2
17 不老泉 本館(旧館) 混浴 混浴内風呂1 19:00〜22:00 男女共用1
× 薬師の湯 別館(新館) 男女別 男女別内風呂各1 - 男女別各1 2016年9月時点で入浴不可。

 ちなにみ、薬師の湯を除いた、それぞれの項目別の一覧表は下記のとおりです。

場所別一覧表
場所箇所数
本館(旧館)3
別館(新館)3
館外11
合計17

風呂形態別一覧表
風呂形態別箇所数
混浴9
男女別4
貸切3
足湯1
合計17

風呂数別一覧表
風呂数別箇所数
混浴露天風呂6
混浴半露天風呂1
混浴内風呂2
混浴サウナ1
男女別露天風呂各2
男女別内風呂各3
男女別サウナ各1
貸切露天風呂2
貸切内風呂3
足湯1
合計22

脱衣所別一覧表
脱衣所別箇所数
男女共用12
男女別5
総計17

 以下に、私が入湯した順番にそれぞれの浴場を紹介していきたいと思います。

1. 湯原の湯

 2006年(平成18年)に改装して、日帰り入浴施設として開設された浴場です。
 中房温泉の日帰り入浴施設です。中房温泉に宿泊しない方や登山の方はこちらに入浴することになります。日帰り入浴の場合、700円になります。
 この湯原の湯ですが、9:30〜16:00までの営業時間になっています。そのため、午後3時にチェックインしたら、すぐに向かうことをおすすめします。もしそれを逃してしまったら、翌朝の9:30〜10:00の間に入浴しなければなりません。
 中房温泉宿泊者は無料で入浴することができます。宿泊者を示すために、浴衣やサンダル、あるいはもらった地図などを提示する必要があります。
 右側と左側に男女別の浴場が分かれていて、この日の男性浴場は右側でした。
 男女別の露天風呂が各1つずつ、男女別の脱衣所が各1つずつある浴場です。
 入ると肌がヌルヌルしました。アルカリ性の温泉を感じることができました。ほのかに硫黄臭もしました。

2. 菩薩の湯

 湯原の湯近くにある浴場です。湯原の湯の下に細い道があり、そこに菩薩の湯への看板があるので、その道を奥に進むとあります。
 混浴露天風呂が1つ、男女共用の脱衣所が1つあるだけの開放的な浴場でした。
 菩薩の湯でポーズする作者。

3. 白滝の湯

 白滝の湯へは、本館(旧館)と別館(新館)の間の地下道を通って山側の方に行くとあります。
 途中には写真のような階段があります。階段を上って川沿いの道を行くと着くことができます。

 混浴露天風呂が2つ、男女共用の脱衣所が1つある浴場です。

4. 根羽の湯

 2015年5月に新設された貸切浴場です。普段は施錠されているため、入浴するためには鍵を借りる必要があります。白滝の湯から帰ったあとに鍵を借りてから来るのがおすすめです。
 新しいだけあって、バリアフリーにも対応しています。施設もきれいです。
 長野県下伊那郡根羽村の根羽杉をふんだんに使用しているということで、この名が付いたそうです。
 貸切内風呂が1つ、男女共用の脱衣所が1つある浴場です。
 2人入ればいっぱいになってしまうほどの小さな浴槽です。浴槽の近くに窓があり外から見られてしまう可能性があるので、女性には入りづらい貸切内風呂かもしれません。

 根羽の湯のあとは鍵を返しに別館(新館)に戻ります。そのあとは正面玄関を出てすぐ右の道を進みます。右回りに進んでいくと館外の浴場を巡ることができます。
 地熱浴場に行く途中、2つの銅像が並んで建っていました。
 左側が百瀬節子の像、右側が百瀬たづ江の像でした。中房温泉の創業者みたいです。

5. 地熱浴場

 この裏側を回ってみると・・・、
 すのこが敷いてある浴場?が出てきました。
 混浴サウナが1つある浴場です。混浴サウナというよりも岩盤浴という感じでしょうか。毛布が置いてあり、毛布にくるまって寝ていると、じわじわと下からの熱で全身が暖かくなり、汗が出てきます。
 夜に行けば、星を見ながら過ごすことができます。

6. 温泉プール

 地熱浴場の近くにある浴場です。
 混浴露天風呂が1つ、男女共用の脱衣所が1つある浴場です。
 その名のとおり、温泉が入っているプールです! ちゃんとコースロープまで設置されているところがすごいですね。
 長さは15mくらいでしょうか。幅は7mくらい、深さは0.7〜0.9mくらいあります。
 童心に帰ってクロールで泳ぐ作者。(^^;

7. 根っこ風呂

 温泉プールの近くにある浴場です。
 中には木の根っこをくりぬいたような浴槽がありました。
 混浴半露天風呂が1つ、男女共用の脱衣所が1つある浴場です。
 1人で入浴を楽しみたいのあれば、いいところかもしれません。

8. 月見の湯

 根っこ風呂の奥に行くとある浴場です。看板があるので、その先を行けばすぐに着くことができます。
 混浴露天風呂が1つ、男女共用の脱衣所が1つあるだけの開放的な浴場でした。夜になると月を見ながら入浴することができるそうです。

9. 綿の湯

 中房温泉唯一の足湯です。
 湯の華が多く、以前は白い綿のように流れていたために、この名が付けられたそうです。
 
 綿の湯近くに卵をゆでることができる場所がありました。
 湯元小鍋立という源泉だそうです。
 温泉卵が約7分、半熟卵が約15分、そして堅ゆで卵が約30分でできるそうです。

10. 蒸し風呂

 足湯の綿の湯近くにある浴場です。中房式サウナをうたっている浴場です。源泉の上で源泉の地熱と湯けむりで汗をかく、温泉サウナとのことです。
 男女別サウナが各1つずつ、男女別の脱衣所が1つずつある浴場です。
 左の写真は、足湯に近いほうにある浴場で、女性用になります。
 女性用よりも奥にあるのが、男性用の浴場です。
 中はスチームサウナという感じでした。湯気がすごかったです。

11. 滝の湯

 貸切露天風呂の滝の湯です。別館(新館)の裏側にあります。普段は施錠されているため、鍵を借りる必要があります。
 右と左に分かれていて、それぞれに違う鍵を借りる必要があります。
 貸切露天風呂が2つ、男女共用の脱衣所が2つある浴場です。
 左の写真は右側の扉になります。
 右側の浴槽です。
 その名のとおり、滝があって、打たせ湯になっています。
 左側の扉です。
 左側の浴槽です。
 こちらも右側と同じで打たせ湯になっています。

 夕食です。思ったよりも量が多くて豪華だったので、驚きました。

12. 大湯

 大湯は本館(旧館)にある浴場です。
 男女別内風呂が各2つずつ、男女別の脱衣所が各1つずつあります。
 2階建ての建物の中にあるため、浴槽も階に分かれてあります。めずらしい構造の浴場ですね。
 上の階の浴槽です。外を見ることができます。
 脱衣所の階段を下りると・・・、
 下の階にも浴槽が出現! こちらは完全な内風呂という感じです。

13. 御座の湯

 御座の湯は本館(旧館)にある浴場です。
 男女別内風呂が各1つずつ、男女別の脱衣所が各1つずつあります。
 昔ながらの素朴な浴槽という感じでした。共同浴場のような造りになっていました。

14. 大浴場

 大浴場は別館(新館)にある浴場です。
 混浴内風呂が1つ、男女別の脱衣所が各1つずつあります。
 脱衣所は男女別だけど、中に入ると混浴になっています。
 かなり広いので、のんびりできます。

15. 岩風呂

 大浴場は別館(新館)にある浴場です。大浴場の向かい側にあります。
 混浴露天風呂が1つ、男女共用の脱衣所が1つあります。
 中央の岩からお湯が出ていました。
 朝に撮影した写真です。やはり露天風呂は明るい時間帯に入るほうがいいですね。
 中央の岩です。カルシウムでしょうか。析出物がたくさんこびりついていました。

16. 家族風呂

 家族風呂は別館(新館)にある浴場です。中房温泉で一番歴史のあるお風呂とのことです。
 右と左に分かれていて、別々に入浴することができます。中から鍵を掛けて貸し切る仕組みになっています。
 貸切内風呂が2つ、男女共用の脱衣所が2つあります。
 左側の浴槽です。
 右側の浴槽です。
 朝食です。これくらいの量で充分です。

17. 不老泉

 不老泉は本館(旧館)にある浴場です。
 混浴内風呂が1つ、男女共用の脱衣所が1つあります。
 浴槽はヒバのはりを使い、壁は全てヒノキで造られたお風呂とのことです。
 私の中では、中房温泉の中で一番神々しい感じがしました。雰囲気のいい浴場でした。

番外 薬師の湯

 薬師の湯は別館(新館)に以前あった浴場です。家族風呂のとなりにあった浴場でした。家族風呂と同様に中房温泉で一番歴史のあるお風呂でした。
 男女別内風呂が各1つずつ、男女別の脱衣所が各1つずつありました。
 しかし、屋根が落ちてしまい修復不能状態になってしまったとのことで、2016年9月時点では入浴不可になってしまいました。
 薬師の湯の跡地は、2016年9月現在では看板が取り除かれていて、「殿方浴場」と「ご婦人浴場」の看板があることがその名残りを示しています。しかし、扉には「使用禁止」の紙が貼られていました。
 できることなら復活してほしいですね。

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