蓮華温泉 蓮華温泉

温泉名れんげおんせん
蓮華温泉
施設名れんげおんせん
蓮華温泉
所在地にいがたけんいといがわしおおところ
新潟県糸魚川市大所991
場所概略北陸自動車道の糸魚川ICより国道148号線に入る。国道148号線を南下して、赤石平トンネルやいくつかの洞門を出てすぐに姫川温泉の看板が見えるので左折する。それから、1つ目の交差点を右折し、約21.5kmの山道をひたすら走る。
駐車場無料駐車場あり。70台くらい停められる。
営業時間9:00〜15:00
料金\500
風呂数混浴露天風呂4、男女別内風呂各1
脱衣所なし
泉質単純温泉、単純酸性泉、酸性石膏泉、重炭酸土類泉
湯色白濁色、無色透明
問合せ先090-2524-7237
入湯日2001/6/29
感想ガイドブックではきれいな写真だったけれど、実際行ってみると小さい虫がいっぱいいた。ちょっと気持ち悪かった。時期が悪かったのか? 三国一ノ湯(単純酸性泉)、薬師ノ湯(酸性石膏泉)、仙気ノ湯(単純酸性泉)、黄金ノ湯(重炭酸土類泉)、総湯(単純温泉)と泉質が違っているのがおもしろい。
評価3

 蓮華温泉は、私が「一人旅 −北へ−」編で9番目に行った温泉です。そして、7番目に入った温泉です。
 蓮華温泉は新潟県にありますが、新潟県、富山県、そして長野県の県境付近にあります。白馬岳の北東側の麓に位置しています。
 蓮華温泉へ行くには、国道148号線を使います。国道148号線を南下して、赤石平トンネルや洞門をくぐります。くぐっていると、姫川温泉の看板が見えるので、その道へ入るために左折します。少しまっすぐ行くと信号のない交差点が現れます。直進するとJR大糸線の平岩駅に行くことができますが、その交差点を右折します。国道148号線の下をくぐり、あとは山道をひたすら走ることになります。約21.5kmの山道です。また、山道かと思いつつも、温泉に入ることができる、という期待感が山道を苦にさせません。私の車はカーブを曲がり、上り坂を上ります。
 ちょっと驚いたのが、山道の途中に民家が5、6件あったことです。こんなところに人が住んでいるんだ、と感心しながら、それでも車は山道を行きます。白馬岳の麓の自然を堪能しながら・・・。
 約1時間の山道を行くと、蓮華温泉の駐車場に着くことができました。蓮華温泉の駐車場は結構広いところでした。こんな山奥に広い駐車場があったので、ちょっとびっくりしました。
 車を駐車場に停めて、あとは蓮華温泉の宿まで歩くことになります。蓮華温泉の宿は立派な外観でした。設備が整っていそうな宿でした。かなりの宿泊客を泊められると思います。
 蓮華温泉の宿で入湯料を払うと、露天風呂は宿の裏にあると言うことなのでさっそく裏に周ってみました。裏には木が生い茂っていました。そして、露天風呂へ続く道の入口付近に案内板がありました。その案内板によると、蓮華温泉は上杉謙信が発見したと伝えられているそうです。また、昔は蓮華七湯と呼ばれていて、黄金ノ湯、新黄金ノ湯、蒸湯、薬師ノ湯、仙気ノ湯、三国一ノ湯、総湯があったそうです。このとき、私は蓮華七湯と呼ばれているくらいだから、7つ全てを見に行こうと決意を固めて、山道を行くことにしました。
三国一ノ湯

薬師ノ湯

仙気ノ湯

蒸湯跡地

新黄金ノ湯跡地

黄金ノ湯

 道は二手に分かれていましたが、案内板では右回りの矢印があったので、そのとおりに左の道へ進みました。
 ちょっと急で狭い山道でした。上っている途中に大きな岩があったりして、乗り越えるのにも苦労します。5分くらい上ると、三国一ノ湯に到着しました。
 三国一ノ湯は一人がやっと入れるくらいの小さい浴槽でした。早速、服を脱いで入ろうかと思ったのですが、脱衣所がありません。普段はこんなことでへこたれないで適当に衣服を置くのですが、それよりももっと深刻な問題が出てきました。脱いだ衣服を置くことができない! 浴槽の周りは草が生えているのですが、私が来た日には草が湿っていました。これでは衣服が濡れてしまいます。どうしようかと思っていたら、ちょうどよくビニール袋を持っていたので、その上に衣服を置いてから入浴しました。皆さんも蓮華温泉に行くときにはビニール袋を持参することをお薦めします。
 三国一ノ湯は単純酸性泉です。色は透明に近い白濁色でした。入ると湯の華が浮かんできて、風情があるところでした。ただ、道のそばにあるので、登ってきた人からは丸見えになってしまうというのが気になりました。また、お湯の温度がぬるすぎる気がします。お湯の出る量も少ないのですが、小さい浴槽なので、これくらいでいいのかな。ぬるいので、じっくり浸かってからあがりました。
 三国一ノ湯をあとにして、さらに山道を上りました。上ること約10分、今度は仙気ノ湯に着きました。仙気ノ湯に着いたのですが、その上を見てみると薬師ノ湯という看板があったので、薬師ノ湯から入ることにしました。薬師ノ湯へ行くには大きな岩がある険しい道を行くことになります。慎重に行かないと転んでしまうので、注意が必要です。どうにか上りきり、薬師ノ湯に着くことができました。
 薬師ノ湯の周りは砂利や岩が多かったので、その岩の上に衣服を置くことができました。衣服を置くことができたのはいいのですが、置いた途端に、何やら黒いものが私の衣服に集まってきました。何だこれは! と思ってよく見てみると、小さい虫でした。ハエの幼虫でしょうか。それも1匹や2匹ではありません。ものすごく大量にうじゃうじゃ飛んできて、私の衣服に寄ってきました。ちょっとやだなと感じつつ、浴槽の中に入れば大丈夫だろうと思い、お湯の中に身を沈めました。
 薬師ノ湯は蓮華温泉の中では最上部にあります。泉質は酸性石膏泉です。色は白濁色でした。湯温はちょうどいい温度でした。先ほど入った三国一ノ湯よりはお湯の温度もよく、さらに景色も朝日岳や雪倉岳などを見ることができたことはよかったのですが、私がくつろいでいる間にも小さい虫たちはうじゃうじゃ現れてきます。そしてとうとう、私の衣服だけでなく、今度は頭にまで寄ってきました。一生懸命頭を動かしながら虫たちから逃れていたのですが、虫の数が多いため、何匹かは私の髪の毛に止まってしまいました。しょうがないので、手で髪の毛に付く虫たちを払いのけていたのですが、途中で気持ち悪くなってしまい、出てしまいました。出た後に私の体には虫は寄ってきませんでした。濡れている場所には寄ってこないみたいですね。それよりもちょっと気持ち悪かったです。
 薬師ノ湯をあとにして、今度は先ほど見た仙気ノ湯に着きました。仙気ノ湯は蓮華温泉の中では一番大きな露天風呂で、蓮華温泉を代表する露天風呂でもあるそうです。7、8人は入れるくらいの浴槽の大きさです。早速、衣服を脱いで入ろうとしたのですが、脱いだ衣服にまたもや小さい虫が寄ってきました。でも、ここまでくれば虫がいようがいまいがお構いなし、まさにやけくそ状態です。とりあえず、蓮華温泉の露天風呂全部入ってやるという意地を貫き通すしかないと思いました。あとで、ちゃんとシャンプーや石鹸で体を洗えばいいや、と思いました。
 仙気ノ湯は、三国一ノ湯と同じ単純酸性泉です。色も透明に近い白濁色でした。浴槽の周りには板が敷かれていて、蓮華温泉を代表する露天風呂だけあって、あがった人の足の裏が砂利で汚れないように配慮されていました。また、景色も薬師ノ湯と同じくらいいい眺めでした。贅沢を言えば、もうちょっと晴れていればなあ。広々としていたのでのんびり浸かることができました。
 あがるときにも私の脱いだ衣服に虫が寄っていましたが、彼ら?を払いのけ服を着ました。
 ガイドブックではきれいな写真だったのに、来てみたら小さな虫がたくさんいるし、気持ち悪い場所だなと思いつつ、仙気ノ湯の横にある源泉を見てみました。源泉からは湯気が立ち上っていました。もちろん、立ち入り禁止でした。ちょっとブルーな気分になっていたので、あまり印象には残っていませんでした。しかし、そのときちょっと横を見てみたら、珍しいお客さんに出会いました。

 そのお客さんとはニホンカモシカです。ニホンカモシカ(日本氈鹿、英名: Japanese serow、学名: Capricornis crispus)とは、哺乳綱(ほにゅうこう)偶蹄目(ぐうていもく)ウシ科カモシカ属の動物です。別名にアオシシ、シクラシシ、カモシシ、ニクなどがあります。北海道以外の本州、四国、九州に分布しています。毛皮とカツオ漁業用の擬餌鉤(ぎじばり)に適した角のために乱獲され、一時生息数が激減してしまいました。そのため、1955年(昭和30年)に日本の特別天然記念物に指定されました。頭胴長100〜120cm、肩高70cm前後。体重は約20kg。角は雌雄ともにあり、8〜15cmほどで、後方に緩やかに曲がっているのが特徴です。目の下に眼下腺があり、よく発達しています。その眼下腺を木の幹にこすりつけることによってマーキングを行い、縄張りの目印にしています。被毛の色は生息場所や季節により変動します。白色に近いものから茶褐色、黒褐色などがあります。一般に標高1,000〜2,000mの高山帯に生息しています。

 仙気ノ湯のちょっと下には蒸湯の跡地の碑がありました。このとき私は初めて、蓮華七湯は現在も7つのお風呂があるわけではない、と知りました。ちょっとがっかりでした。
 頂上まで上ったので、今度は山道を下ることになりました。下り道の途中、左側に雑草が生い茂った場所に、ぽつんと新黄金ノ湯跡地の碑がありました。なんだかちょっとさびしかったです。
 さらに山道を下ると、露天風呂では跡地を含めると6つ目のお風呂である黄金ノ湯に着きました。このお風呂も三国一ノ湯と同じように道の脇に浴槽があるので、道行く人からは丸見えです。しかし、三国一ノ湯よりも広く、衣服を置くことができるように板が浴槽の周りに敷いてありました。
 黄金ノ湯は重炭酸土類泉です。色は無色透明でした。湯温はちょうどいい温度でした。景色は晴れていれば山の稜線を見ることができるみたいですが、私が行ったときは霧がかかっていたので、そんなによくはなかったです。しかし、ここでは虫は現れてこなかったので、気持ちよく入れました。
 全部の露天風呂に入った感想ですが、あまり気持ちいいとは思えませんでした。やはり、小さな虫がいっぱいいたということが非常に気になりました。小さい虫が発生する時期だったのでしょうか。それとも、年中発生しているのでしょうか。これを改善すればいい露天風呂だと思います。

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