温泉名 | ふどうゆおんせん 不動湯温泉 |
施設名 | ふどうゆおんせん 不動湯温泉 |
所在地 | ふくしまけんふくしましつちゆおんせんまちあざおおざさ 福島県福島市土湯温泉町字大笹25 |
場所概略 | 東北自動車道の福島西ICより国道115号線を南下し、土湯温泉の看板に従う。土湯温泉バス停の手前右にある早乙女橋を渡り、不動湯温泉の看板に従い、行く。途中、未舗装箇所あり。 |
駐車場 | 専用駐車場あり。10台くらい停められる。無料。 |
営業時間 | 10:00〜15:00 |
料金 | \500 |
風呂数 | 混浴露天風呂1、混浴内風呂1、男女別内風呂各2 |
脱衣所 | 男女共用2、男女別各1 |
泉質 | 単純温泉、硫黄泉、単純炭酸鉄泉 |
湯色 | 無色透明、白濁色、薄い灰色 |
問合せ先 | 0245-95-2002 |
入湯日 | 2001/7/7 |
感想 | すごい秘湯地。しかも砂利道をとおる必要があり、大変。それだけにここの露天風呂はすばらしい。 |
評価 | 5 |
不動湯温泉は、私が「一人旅 −北へ−」編で54番目に行った温泉です。そして、45番目に入った温泉です。
不動湯温泉は土湯温泉街のはずれにあります。
不動湯温泉に行くには、東北自動車道の福島西ICより国道115号線を南下します。土湯温泉の看板にしたがって土湯温泉街へと向かいます。土湯温泉街に入ると、右側に早乙女橋という小さな橋があるので、そこを右折します。少し直進すると、右側に「向滝」という旅館が見えます。その旅館の奥に細い道があり、不動湯温泉の案内板があるので、その道に入ります。入るとそこは、いきなりの急な上り坂です。そしてもちろん、山道になります。ここでもやはり山道特有のカーブが多い道になります。さらに山道を上っていくと、道幅も狭くなり、とうとう未舗装道路になってしまいます。それでも、ひたすら進みます。土湯温泉街から約4kmの距離なのですが、未舗装道路のためゆっくり走らざるを得なかったので、私には10kmくらい走行したのでは、と錯覚するほど時間がかかりました。それでも、ひたすら進みます。すると不動湯温泉の駐車場に到着することができます。ちなみに、私が利用した未舗装道路の道は「不動湯道」と呼ばれていて、不動湯温泉が個人の私財を投資して、自ら工事をして造った道だそうです。これは、私が不動湯温泉に入ってからあとになって知りました。それだけお客を大事にしてくれている旅館だと思うと、すばらしいですね。
駐車場は10台くらい駐車すると、満車になってしまうほど小さいものです。温泉街からもかなり離れているので、ようやく着いたなあと安堵しているときに、左写真のような看板が立っているだけで、何だか歓迎されているな、と感じてしまいます。私が不動湯温泉の駐車場に車を停めて、入口に向かおうとしたそのときでした。駐車場にベンチがあったのですが、そこにおばさんたちがいました。そのうちのおばさんが私を見るなり、「あなた、習志野から来たの?」とびっくりした様子で言いました。私は軽やかに「(ちょっと違うけれど)ええ、そうです。」と満面のスマイル(^o^)で答えました。車のナンバーが習志野なので、わかる人はやっぱり驚いてしまうのかなあ、と思いました。
駐車場から不動湯温泉に向かう入口は急な下り坂でした。階段も多くて、旅館に着くまでにはちょっと疲れてしまうかもしれません。階段を下ること約5分のところに、不動湯温泉はありました。不動湯温泉は2階建ての木造旅館です。情緒ある雰囲気が秘湯という言葉を感じさせます。行くことでさえ不便な場所なので秘湯の雰囲気があるのですが、実際にその旅館を見てみると、さらに秘湯という言葉がぴったりです。
旅館のなかは晴れた日でも薄暗かったです。料金を払って浴槽のほうに向かうと、狭い廊下に多くの段数の階段がありました。旅館自体が谷間に建っているためでしょう。その階段を下りて最初にあるのが、「常盤の湯」です。ここは混浴内風呂になっています。でも、私が行ったときには清掃中だったので入ることができませんでした。残念。(+_+) ちなみに、常盤の湯の泉質は単純炭酸鉄泉です。
しかたなく、私は奥へと進みました。奥へ進むと、見るからに長〜い下り階段がありました。この階段は「長命段」と名付けられていて、なんと81段もあるそうです。こんな長い階段がある旅館は珍しいので、何だかわくわくしてきました。ようやく長命段を下りると、「羽衣の湯」がありました。ここは男女別内風呂で、泉質は単純泉です。左側に男性用の浴場があったので、私はそちらへと向かいました。浴場内に入ると、浴槽が2つありました。一つは浅くてぬるめのお湯でした。もう一つが適度な深さで適温のお湯でした。両方とも湯の華が舞っていて、よかったです。交替で入れば長湯できます。お薦めです。
でも、これよりもお薦めなのが混浴露天風呂です。不動湯温泉の一番下にあるお風呂です。「羽衣の湯」でいったん服を着て、またもや階段を下ることになります。段数は20段くらいでそれほど多くはありません。しかし急な下り階段です。混浴露天風呂は3人入ればいっぱいになってしまうくらいの小ささです。小さいのですが、白濁したお湯がなんともきれいです。実際に入ってみると、いい温度でした。硫黄の匂いがちょっとします。泉質は硫黄泉です。露天風呂の周りは木々が生い茂り、山奥の深さをさらに高めている感じです。まるで別世界にいるようです。木々の奥では川が流れていて、大きくもないせせらぎの音がくつろぎという振動波を与えてくれているかのようです。ちょっと詩人になってしまいました。時が経つのも忘れさせてくれる場所でした。
私がこの露天風呂に入っているときに、男性の方が1人入ってきました。その方はオレンジ色のタオルを持っていました。そのオレンジ色のタオルにはもちろん、「日本秘湯に入る会」と書いてありました。今思うと声を掛ければよかったなあと思っていますが、日本秘湯に入る会の会員さんが入るほど秘湯の場所に入ることができて、大変うれしく思いました。
不動湯温泉は3つの源泉があって楽しめる場所です。行くのは不便ですが、階段も多くて運動不足解消になるので、行ってみてはいかがですか。