温泉名 | はちまんたいおんせんきょう たまがわおんせん 八幡平温泉郷 玉川温泉 |
施設名 | たまがわおんせんろてんぶろ 玉川温泉露天風呂 |
所在地 | あきたけんせんぼくしたざわこたまがわあざしぶくろさわ 秋田県仙北市田沢湖玉川字渋黒沢 |
場所概略 | 東北自動車道の松尾八幡平ICより県道45号線(八幡平アスピーテライン)を西へ行く。国道341号線に突き当たるのでそこを左折し、まっすぐ行くと、玉川温泉の駐車場に着く。そこから歩いて遊歩道を行く。 |
駐車場 | 専用駐車場あり。100台くらい停められる。無料。 |
営業時間 | 24時間 年中無休 |
料金 | \0 |
風呂数 | 混浴露天風呂1 |
脱衣所 | 男女共用1 |
泉質 | ? |
湯色 | 白濁色 |
問合せ先 | 0187-58-3000 |
入湯日 | 2001/7/2 |
感想 | 観光客がいたが、かまわず入ってみた。というより、先におじさんが入っていたので、それを便乗にして入った。ちょうどいいお湯でよかった。 |
評価 | 5 |
八幡平温泉郷 玉川温泉 玉川温泉露天風呂は、私が「一人旅 −北へ−」編で30番目に行った温泉です。そして、24番目に入った温泉です。
玉川温泉の行き方は前のページをご参考ください。
さて、玉川温泉の大浴場を出た私は、来た道を戻る途中に遊歩道があったので、その遊歩道に入りました。遊歩道は大浴場から駐車場へ向かう途中の右側にあります。その遊歩道は床にタイルが敷かれてあり、整備されていました。
遊歩道の右隣りには川が流れていました。でも、川といってもただの川ではありません! 川のあちらこちらから白い煙が上がっていて、見るからに熱そうな川です。こんな川に飛び込んだらひとたまりもありません! その川は温泉がそのまま流出してできた川でした。そして、川には木の枠で囲まれている場所があり、湯の華を作っていました(左図参照)。
さらに、川を右側に見ながら遊歩道の奥へ進むと、今度は左側にちょっとした崖になっている場所がありました。その頂上には立て木がありました。よく見ると、「特別天然記念物 玉川温泉の北投石」と書いてありました。そして、崖の下には案内板で北投石について書いてありました。玉川温泉の源泉はラジウムを含有していて、その成分が長い年月を経て石化したのが「北投石」と呼ばれているそうです。この北投石は鉛を含む重晶石(硫酸バリウム)の一種で放射性を有しています。世界でも数少ない貴重なもので、日本では唯一、玉川温泉の北投石が特別天然記念物に指定されています。特別天然記念物に指定されているので、持ち帰ってはいけません! 北投石を持ち帰ってしまうと犯罪者となってしまうので注意してください!!
北投石の珍しさに戸惑いつつ先へと進むと、今度は右側にものすごい白煙が! 何だ何だ!? と驚いて見てみると、川底からボコボコとお湯が湧き上がっていました。玉川温泉の源泉地です! その場所には案内板があり「大噴(おおぶけ)」と書いてありました。玉川温泉の源泉は、摂氏98度、pH値が1.2で1分間に8,400リットルのお湯が出ています。1箇所からの湧出量としては日本一を誇る量です。その湧出した温泉が遊歩道のそばにある川を形成していたのです。
この大噴を見ていると、自然の息吹を感じ取ることができました。自然は生きていると痛感しました。
大噴を過ぎると遊歩道は階段になります。ちなみに、入口から大噴まではバリアフリー区間になっているので、身体障害者の方も行くことができます。
階段を上ると、草木も生えていない岩盤が露出した景色になります。岩盤にはござなどを敷いて横になっている人たちがたくさんいました。中にはテントを張っている人たちも。玉川名物の岩盤浴です。岩から出てくる放射能が体内を刺激して万病に効くと言われています。玉川温泉は入浴のほかにも、このように服を脱がないで入浴することもできるので、とてもいい場所ですね。
みんなが岩盤浴をしている場所に、ひっそりと玉川温泉 露天風呂はありました。10人位は入れそうな浴槽です。白濁色のお湯が満たされていました。脱衣所は小さな棚しかなく、周囲から丸見えの露天風呂です。私は、最初は観光客がたくさんいるのでちょっとためらっていました。すると、私より先におじさんが露天風呂に堂々と入っていくではありませんか! でも、観光客はあまり気にしていませんでした。これを見て、私は気が楽になりました。そして、入ることにしました。せっかく玉川まで温泉に入りに来たのだから多くの温泉に入らないと損だと思いました。服を脱いで、先客のおじさんに声を掛けて入浴しました。相変わらず観光客は気にしていませんでした。こんなことは日常茶飯事なんだろうな、と思いました。
入るとき、ふと浴槽の脇を見ると、黄色い半透明(だったと思います)のプラスチックおけがありました。そのおけには、玉川温泉へプレゼントしますという内容の文字が書いてありました。気の利いた方からのプレゼントでした。いつから置かれるようになったのかわかりませんが、それだけ玉川温泉にお世話になった人の真心が詰まっているおけなんだなあ、と思いました。そして、玉川温泉がそれだけ愛されている場所でもあるんだなあと思いました。あのおけはまだあるのかな?
露天風呂のお湯はちょうどいい温度でした。源泉は大噴なのかな、と思いましたが、大噴から近いところなのに湯温はそんなに熱くないし、色も濁っているのでよくわかりませんでした。わかる方は教えてください。m(_ _)m
私が入ったあと、今度は別のおじさんが入ってきました。そのおじさんと少し話をしたのですが、そのおじさんは足の調子が悪いらしく、玉川まで湯治に来たそうです。私が千葉県から来たということを言ったら、驚いていました(当たり前か)。空が見える場所で、知らない人同士で会話するのもいいなあ、と感慨にふけっていました。周りの観光客を臆することなく充分に楽しめました。
露天風呂に入ったあと、私もみんなと同じように岩盤浴をしました。平らないい場所が取られてしまっていたので、ちょっとでこぼこした場所で横になりました。1分もしないうちに体がポカポカしてきました。すごい熱量です。2分くらいで汗も出てきました。この熱量が今まで何人の患者を治癒してきたのかなと思うと、玉川温泉を名医と呼んでもいいくらいの気持ちになってきました。
露天風呂は無料。そして、岩盤浴も無料。名医と呼べるくらいの万病に効く温泉。こんな無料の温泉施設がある玉川温泉がいつまでもあって欲しいと思いました。