庄内札所観音霊場の開創は羽黒山荒沢寺 大恵東水和尚が、西国三十三観音霊地の
御土砂を勧請して正徳四年(1714)鶴岡藤島周辺に三十三の観音霊場を定め、詠歌を
詠み当国札所として開かれたのがその創始であり以来変遷を経て今日に至っております。
観音さまは、三十三のお姿を持つと云われ聖観音、千手観音、十一面観音、と云うような種類
ではありません。
救いを求める者の身近なものに姿を変えて現れ救ってくださる、それを象徴的に表して
三十三の姿を持つと云うのです。 観音様は大慈大悲の心を現した仏さまです。
大慈とは人々に楽を与えることで大悲とは苦しみに打ちひしがれた人々から苦を抜くことです。
経の中に「念彼観音力」何度も繰り返し登場します。
数々の災難に遭遇しても「彼の観音の力を念ずれば」ことごとく消散して平穏に過ごすことが
出来る、と云う意味です。
平成二十二年は開創三〇〇年節目の佳きご縁年を迎え、観音さまの大慈大悲を念じ現世未来に
亘り衆生利益を成就されますよう巡礼の旅をおすすめいたします。 合掌
第三十三番照光寺中 |