暑中お見舞い
 
海を漂うくらげ
 
くらげ、だった 
部屋の中央に、置かれた巨大な水槽、その中にくらげが一匹優雅に泳いでいた「あ、それ?釣ったんだ……」  
ラグナの困ったような笑み  
「ホントは魚釣りにでかけたんだけどさ……」  
海釣りに出て、見事にくらげを釣り上げたらしい 
「まぁ、つったら、つったで、なんか、かわいいしさ……」 
釣り上げたくらげを見ている内に愛着がわき、連れ帰った 
水面へ向かいくらげが浮かび上がる 
巨大な水槽の中を自由に泳ぐ姿 
「気分よくならないか?」 
水槽の中に水音、翻る白いくらげ……… 
心地よい安らぎを感じる 
魅入られたようにみつめていると、ラグナが満足そうに頷いた 
「夏の一時に涼しげな安らぎを覚えるよなっ!」 
青いライトをあてられた水は深い海の様にも見えた………