■庄内の釣り<船釣り編>

庄内発"船釣り"ということで、当面の間魚信が執筆し掲載された雑誌等の内容をメインに、釣りの醍醐味を紹介してゆきたいと思います。また、磯に限らず様々なフィールドでのレポートも随時お待ちしております。

Volume 02 庄内近海のヒラメ釣り.2(釣り東北連載より...一部変更・加筆あり)

前回は、庄内のヒラメ釣りで通常用いられる代表的な仕掛けの3つのうち、遊動胴付き仕掛けを解説したが、今回は残りの2つについて説明しよう。

釣法2.天秤使用の流し釣り仕掛け

まず、活エサはキスを用いるが、調達できない場合はアジで代用する。
この仕掛けは最も仕掛け絡みしにくく、ハリスも長いために、活エサの泳層にも幅が出ることから、タナを広く探れる。よって、ヒラメが餌付く確立が高い利点があるのだが、固定天ビン仕掛けの場合、ヒラメの初期的アタリは取りにくい欠点がある。しかし、使用する天ビンを全遊動か半遊動にすることで、感度を上げる方法もある(図1)。

この釣法の場合、固定天ビンも含め、ハリスの長さプラス1〜2m程は天ビンを海底より浮かせて流すのが最も大切なテクニックとなる。この流し方を怠ると、せっかくヒラメが針掛かりしても最初の引き込みなどで、ハリスが根ズレで切られる事になるので注意が必要だ。

天ビン仕掛けの場合、ロッドが十分引き込まれるまで待った方が確実に針掛かりするので、予めリールのドラグは強く引き込まれた場合に多少ドラグが滑る程度で調整しておくと失敗が少ない。

ヒラメ釣りの場合、通常は置き竿となるが、手持ちの場合でもロッドが大きく引き込まれてから、まずはロッドを引き起こし、適度な角度(水平より20〜30度前後上げる)で保持する。その最中にヒラメの引き具合を確認して、もしドラグが必要以上に滑ってラインが出ていく場合、トラグを徐々に絞めて調整するのが理想的な操作だ。ドラグを予めセッティングする場合、ハリスの引っ張り強度の50%程度で調整しておくと、タックル全体のバランスも取りやすい。

実際にテストしてみると参考になるだろう(一例:6号ハリスを仮に強度6kgとした場合、リールのラインに3kgの負荷を掛けたら、ドラグが滑り出すようにする)。また、ロッドの調子と強度を予めテストしておくことも、実釣の際に必ず役に立つし、ロッドヘの信頼感が生まれ、ヒラメとのやり取りに自信が持てるようになる。

釣法3.ヒラメサビキ仕掛け

サビキ仕掛けにアジなどの小魚を食わせて、針掛かりさせたまま仕掛け(オモリ)を着底させてヒラメが食い付くのを待つ釣法。
遊動胴突き仕掛けと天ビン仕掛けに比べて、ヒラメが餌付く確率は多少劣るようなのだが、魚類が全体的に活性の高い日には釣果に恵まれる。もっとも、サビキに小魚が多く針掛かりする日は、魚の活性が高いと判断されるため、ヒラメも期待できる。

この仕掛けの場合、ヒラメの初期のアタリで一気にロッドを引き込むことも多いが、アタリが小さな場合は大きく持ち込むまで待ってから、ロッドを引き起こしてリールを巻き始めること。市販のサビキ仕掛けの場合、ヒラメに対応してハリスは5〜10号と太いが、針は小魚用に合わせ比較的に小さめなので、ヒラメがヒットしても実際は針掛かりはしておらず、小魚を口に含んでいるにすぎないため、取り込む途中でバレてしまうことも多いので、不自然なロッドやリールの操作は控えること。

例えば、前回でも触れたが、下手なポンピングやロッドを強く煽ったりしないこと。またラインを不用意に弛ませないように注意が必要だ。特に最後のタモ入れの際は、ヒラメが驚いてエサを吐き出してしまうことも多いので、タモは予め水中に入れておき、ヒラメを誘導するようにしてタモ入れすることがバラシを防止するテクニックとして必要だ。(タモは潮下から入れること、普通船尾が潮下となる)

最近はヒラメサビキ仕掛けにも、ハリスのヨレや絡みを防止するためのクロスビーズ付の物が市販されるようになっているため、特に活エサを用いる仕掛けではその効果が絶大であり、仕掛けのトラブルの防止と、活エサが泳ぎやすく弱りにくい利点があるので、この仕掛けをお勧めする(図2)。

ヒラメの習性と釣法のアドパイス

庄内近海で釣れるヒラメは30cmからメーター超まで大小混じるが、いずれも活性の高い日は海底から水面までエサを求めて泳ぎまくる程のパワーと獰猛さを持つ半面、砂泥や岩陰に身を隠し、エサとなる小魚が近づくのをじっと待ち続けて油断させておいてから、一気にあの鋭い歯を持つ意外な程の大きな口でエサにかぶりつくヒラメ特有のテクニックも兼ね備えている。また違和感などで一旦吐き出したり、逃げられたりしたエサにもさらに餌付く執念とも思える行動にも驚かされる。
従って、ヒラメが針掛かりした後にバレた場合であっても、針にエサが付いている限り、さらに追い食いすることも多いので、諦めないでヒラメが再び餌付くことを期待してリールはゆっくり巻き続けることが大切だ。

この場合、追い食いするヒラメは一気にロッドを強烈に持ち込む程のパワーでアタックしてくるため、特に待ち竿の際はロッドをのされないように注意し、竿先を水平よりやや上げ気味にしてしっかりと手に待っておきたい。

<釣船ガイド>
鶴岡市・由良漁港

「翔寿丸」0235(73)2240ここをクリックすると翔寿丸のホームページに飛びます。
「金昭丸」0235(73)3096
「甚盛丸」0235(73)3658

<釣法、その他について>
フィッシングストアカトウ 鶴岡市文園町7の1 
 0235(24)2503 店長の魚信までどうぞ


※釣り船の出港午前5時頃、帰港午後2時頃。料金は乗り合いの場合l名、8000〜10、000円(氷付き)料金とエサの有無は魚種によっても異なるので、予め船長に確認する事。
その他の詳細は相談してください。

   (NO3はここをクリック

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