栄光のHITCAP<恐怖の送別会>

OAセンタの仲間です。
とはいっても、男子は排除!女子社員を一手にまとめて面倒見ちゃうもんね?とばかりにポーズをつけてみました。
忙しい中にもこんな楽しい時間もあったのですね。貴重な写真です。周りの女子がなぜが?ぼやけてしまって残念です。



入社以来の小生の上司でいろいろお世話になったJ係長が退職することになりました。
HITCAPに移ってからは場所も3Fと4Fに離れてしまい、仕事面では直接一緒にやることはほとんどなくなっていましたが、それでも入社してから3年くらいいろいろと面倒見ていただいたのです。
部署内での送別会ももちろんやったとは思うのですが、記憶にないんです。ただ、J係長と営業のA(仮名)、それに小生の3人で行った送別会は本当に強烈な会でありました。

その日は多分、週末だったと思います。最初に入ったのは、会社の近くになる居酒屋「M」。
通いなれたる場所で、始まったのでございます。お互い気心の知れた間ということでピッチもなかなかいい感じで気分は上々です。営業のAさんは、仕事上J係長にいろいろと手伝ってもらったり、無理を聞いてもらったりしていましたので感謝しておりましたのでしょう。今までの思い出話、苦労話に花が咲き、アルコールもピッチが早いのなんの。
小生も一緒に楽しく飲みました。
Aさんがらみの仕事の思い出というと、入ってまもなく鎌倉の某有名高校の同窓生名簿の作成が入ってきました。
これもAさんの受注なのですが、データファイルが大きく、当時当社にあったワープロ一太郎で開けなかったのです。そこで、J係長と小生で高校の事務室にファイルを分けて頂けないか聞きに行きました。その事務長なる方が、これまた大変な方でなんでもアメリカのNASAから来てくれないかと要請があったくらい優秀な方らしいのです。
本当に恐れを知らぬなんとか野郎とは、のこのこ聞きにいったこの二人でした。

事務長いわく「一太郎の作業領域を増やしてみてもダメですかねえ」。
作業領域なんて言葉すら知らない二人ですが、そこは図々しいというか何も知らないというか「ええ。ダメなんですよねえ。」
事務長はなんか納得いかないようでしたが、ファイルを細かく分けることをお願いして帰ってきたのです。会社に帰って一太郎のマニュアルを開き、たしか作業領域がどうのこうのと言っていたなあと、作業領域を1メガに直したら...ありゃりゃ。なんのことはない。簡単に開きましたです、ハイ。
「へえ。作業領域を広げれば大きなファイルでも大丈夫なんだあ。」こんな調子でありました。超プラス指向マイペースなおとぼけ野郎でございます。
事務長に連絡することなんぞすっかり頭から消えて作業を進め、数日たってから事務長さんが手間かけて分けて下さったデータが届きましたです。ハイ。

話は戻って、送別会の真っ最中の現在。
Aさんがこんなに飲むとは思ってもいませんでした。J係長は何度も一緒に飲んでいるので知っていましたが。
めいっぱい盛り上がりそろそろお開きかなという時間。「カラオケに行こう」と言い出しました。勢いのとまらない3人は、近くのカラオケボックス「T」へ、しかも車で。
目的のカラオケボックスは、週末ということもあって込んでおりました。待っている間、同じビルにあるレストランで軽く食事をしようということになりました。
「あれだけ飲んで食って食事もないもんだ」と思いましたが、反対するわけにもいきません。「ここのメニューもうちで納めたんだよ、ホラッこれだ。」と、話題には事欠きません。ビールが3本ぐらい運ばれてきました。
「ゲッ、コーヒーかなにかで酔いをさまそうとは思わないのけぇ。」なんともバイタリティのあふれる方々でした。
一緒にスパゲッティかなんか食べたような気もします。
そのうち2階のカラオケボックスから連絡がきまして、いよいよです。
部屋にはいるやいなやいきなりカラオケのリモコンを適当に操作してミュージックが流れ出しました。歌っているのか怒鳴っているのか区別がつきません。

その頃にはもうすっかりできあがってしまい、小生はフラフラ!
横を見ると、同様の二人。それでも歌うこと歌うこと。
「お待ちどうさま!」。ドアがあきました。
「なっ何!」
店員がビールを5本運んできました。良く見ると全部栓が抜いてあるのです。キャンセルはききませんです。酔っ払いを見て親切に全部開けて持ってきてくれたのでしょう。
「さあ飲もう」とJ係長がコップに注ぎました。酔っ払っているので、ドドドと手加減をしません。コップからあふれたビールがテーブルの上一面に流れ出すわ、こりゃこりゃ。それしても私以外の二人の元気のいいこと、この上なし。なんでこんなに元気なの?
何を歌ったのか、うなったのか全然わからない状態でした。
その後どのくらいたったのでしょう、再びドアをあけて入ってきた店員の手には全部栓の開いたビールが5本!
J係長がたのんだのでした。あちゃーっ。
いやあ、大変な修羅場でありました。
これで最後ですという時間になり、やっとお開きとあいなりました。
2回目にきたビールは半分以上残っていました。
それでももったいないと思ったのか、持って帰ろうとしたのか、J係長がお絞りをビールビンの口に押し込んで1本持って出ました。
会計のところで注意されたような気もしたのですが、店を出た後もしっかりと手に持っておりました。
Aさんは全く泥酔状態で自分の車に乗り込むとグーグー寝てしまいました。
J係長はビールビン片手に、さっそうと車に乗り込むとにぶいエンジン音を残して家路にとむかったのです。お二人ともすごい酒飲みだなあとその時つくづく思ったのでした。
小生はというと少し休んでからそろそろと、やっぱり車で帰りました。
翌日は一日大変だったのはまあ当然です。
その後、くわしく聞いたわけではないのですがAさんは翌朝まで車で睡眠、すっきりして家路に向かったということを人づてに知りました。
とても印象に残る送別会であったのは間違いありません。

そんな武勇伝を残して、係長はさっそうと我が社を去っていったのでした。


次は回想編です。
回想編「招かれざる助っ人」とは?