<前回からの続きです> 「もしもし」 「もしもし」 肩をトントンとたたかれて、うっすら目を開けようとすると眩しい日差しがささりました。 な、なんと道端の歩道の端っこに横たわっているのです。 そーっと目を開けると、やややっおまわりさんが小生の顔を覗き込んでいるではありませんか。 状況がわからずポカーンとしていると、「大丈夫ですか?」 「ええ、大丈夫ですが・・」 「実は、近所の方から警察に通報がありまして」 「えっ」 「道端に日射病で倒れてる人がいる」と、通報したらしい。 「ああ、そうなんですか」 それにしても・・「なんでこんなところで寝てたんだろう?不思議だ!」小生。 他人にしてみれば、「なんでこんなところで寝てるんだろう?不思議だ!」 「日射病で倒れたのにちがいない」と思ってくれたのだそうです。 まだよかったよ「酔っ払いが寝ている」と通報しなくて。 酔っ払いだとわかっていたら「もしもし」なんてやさしい言葉はでないだろうよ。 「こらっ起きろ」ぐらいは言われたかもよ。 「どちらへ帰るんですか?」 「○○です。駅からバスで帰ります」 「じゃあ、駅まで乗せてってあげるよ」 田舎のおまわりさん本当にやさしいですナ、パトカーで村上駅まで送ってくださいました。 駅で降ろしてもらった小生、でもまだ完全に目が覚めてなかったのでした。 駅の待合室に入り、椅子に座ったとたんまた寝てしまったのです。(懺悔) 回りのざわめきで目が覚めたときは、10時を回っていました。外はもちろん真っ暗。 ありゃあ。 ・・・・ ちょっと冷静になったとき・・・ セカンドバッグが・・・ない! カメラと手帳が入っているバッグがありません。 ホテルからバスに乗るときは持っていたような気がします。 いやあ・・まいったなあ。 ここまで持ってきたとしたら、盗まれたのかも知れんなあ。 幸いにも胸ポケットの財布は無事だった。 田舎の路線バス、こんな時間になるともうない。 タクシーで家に帰ることにした。 それにしてもバッグが気になる。 タクシーで約15分、家に着くと「同級生から電話があった」と言う。 「スナックでバッグを忘れ、中の手帳を見て小生とわかった」 「明日取りにうかがいます。」とおふくろが返事をしておいてくれました。 よかった・・。 とりあえず、安心してぐったりと寝る小生。 翌朝、実家の車を借りて同級生の家まで。 持ちかえってくれた友は新潟県警の警部補S君でありました。 「2次会のスナックで、帰ろうとしたときバッグがおいてあり中を確認したら、手帳があったので持ち主が判明した。 ここは一番安心できるS君に預かっててもらおう」ということに決ったと言う。 いろいろ話を聞いてみると、スナックへ入って間もなく友達のタバコを買ってくるといって店から出たらしい。 そしてタバコ屋を探して歩いているうちに、道端に寝ちゃったのだろう。 友達のタバコなんてお店のねえちゃんに頼めばいいものを、自分で買ってやろうとするなんて・・なんて言い奴なんだろう小生は。 それにしても・・・情けない。 実家のおふくろ、姉さん、兄さんには詳しく説明していない。 飲んでバッグを忘れただけということになっている。 さらに、小生の家族、子供にはそのことすら内緒にしてあります。 今でも。 後にも先にも警察のパトカーに乗っけてもらったのは、この時1回だけであります。(何回もあるようじゃ大変です) 帰ってきてから、ちゃんと写真を焼き増しして幹事のほうまで送りました。 幹事をやってくれた友達には本当に感謝をしております。 貴重な体験をした同級会も、その後まだ開催されておりません。 もうそろそろ皆んなの顔をみたいなと思う今日この頃であります。
次回、緊急版「あゝ涙のADSL奮闘記」に続く |