今回も前回からの続きです。小生のパソコン奮闘記と題しまして、パソコンとの出会いから振り返って見ようかなと思います。
それは\begin{Document}で始まり、最後に\end{Document}で、終ります。その中に、いろいろなタグを使って、レイアウトをするのです。 \chapter{パソコン奮闘記} \section{ノートブックでLaTex} とあると、 第一章 パソコン奮闘記 1.1 ノートブックでLaTex というレイアウトになるのです。 文章も、\center(中央)とか\right(右そろえ)など、いろいろなレイアウト用のタグを使うことによって、組版をしていくのです。 \tableを使うと、表になります。 複雑な表や、表の中に表を作ることもできるのです。 文字下げや表の罫線を非表示にしたりして、非常に混みいったレイアウトを頭でイメージしながら組んでいくのです。 組んでいるときには実際にレイアウトされた状態を見ることができないので、最初は非常に難しくおもいました。ある程度組んだら、結果をプレビューで画面表示するのですが、表の列が合わなかったり(1行目2行目は3列なのに、3行目は2列しかなかったり)、がたがたに崩れてしまった状態など、エラーの連続! 参考書はあるのだけれど、説明してある言葉の意味もわからず全くの手探り状態での勉強でした。 更に一番困ったことには、組んだあとに変換して、組版された状態のデータを生成する際、文法的に間違っているとエラーが出るのですが、そのメッセージがなんとEnglish(英語)なんですな。これが。 なんといているのかわからないのよ。困りましたねホントに。 自分で考えるしかない、そのころLaTexの参考書といっても、そんなに出ていなかったので本屋さんに寄ると必ずLaTexの本を探し、エラーメッセージの参考書があるか探しました。全然なかったですね。逆に難しく書かれた本が多かったです。 そんな状態で、大変苦労しましたが、少しずつ少しずつエラーの意味もわかるようになっていきました。 そこを直して再変換、「やった!成功!」。 その繰り返しで意味のわからないエラーメッセージも原因をつかめるようになったのです。そうなってから、ある本屋さんでエラーメッセージの本が見つかりまして、「くそっ今頃になって」と思いましたが、やっぱり買いました。 結局その本はあまり見ることがありませんでしたが。 こうしてLaTexの初心者用の説明書をなんとか完成させたのです。 見出しから始まって、インデント、表、箇条書きなど普通のマニュアル程度の内容でしたが約30ページくらいの文書になりました。 今思うと、インターネットのホームページに使われているHTML文書と似ていますね。 というより、HTMLのほうが、ずーっと後になってできた訳ですから、そちらのほうが真似をしたんではないかなあと思います。正式に言うと「TeX」がおおもとのソフトで、「LaTeX」はそれを拡張したソフトだということです。 HITCAPでの組版もやがて、こんな風に変わるのかなあと、思ったりもしましたが、今になって考えるとまんざら外れてるわけでもなかったようです。 DTPソフトがなくなったわけではありませんが、今やSGML・XML・HTMLとタグ付き文書の時代になったのですから。 さらに、驚くことには今急速に広まりつつあるXMLのレイアウトソフトは、「LaTeX」のページスタイルとおんなじ設定方法をとっています。 考えるとなんだかおかしくなってしまいますね。 XMLで使用する新しい画像記述形式というのも、「TeX」で記述する作図タグとおんなじなんですよ。 そんな「LaTeX」も、我が会社で取り入れることまではいたらず、世間一般の印刷会社でも広まることはありませんでした。 が、一部の大手出版社、新聞社あるいは大学関係などで使われつづけ、現在でも大学関係では盛んに用いられています。 小生の「LaTeX」は、操作マニュアルとして完成を見ましたが、世に出ることはありませんでした。(社内のごく一部の人には驚いてもらえましたが) それから間もなく、富士通社がSGMLグループを立上げ、世に出たのです。それに続いて、日立でもHITCAPに見切りをつけ、SGMLマニュアルに移行を始めました。 そんな訳で、小生のノートブックはある意味で大きな意義があったように思っています。 次回は 印刷屋さんはなぜマックなのか? に続く |