DENONユニバーサルプレイヤーの初代機
2000年発売定価150000円、1999年にパイオニアがDVD−Audio対応のユニバーサルプレイヤーを2種類発売、DV−AX10が50万円、DV−S10Aが20万円と、DVD−Audio対応のユニバーサルプレイヤーは、高価なプレイヤーとしてスタートしました。その翌年に発売されたこの機種は、価格設定も低めで、DVD−Audio対応でDVDビデオプレイヤーとしてもCDプレイヤーとしても使用できる新世代のプレイヤーとして高音質、高画質で評判になりました。
革新的な高音質でオーディオ業界に衝撃を与えたDVDオーディオを再生するプレイヤーが続々と発売されたのが2000年ごろですが、DVDオーディオが新たな音楽フォーマットとして定着するかどうかに懐疑的だったようで、パイオニア以外のオーディオ各社はDVDオーディオ対応プレイヤーの発売が出遅れていました。まぁ、実際DVDオーディオは定着できずに絶滅の危機にありますけど・・・。そんな中で発売されたDIENONのユニバーサルプレイヤーはDVDオーディオの音の良さもあって、オーディオ専門誌でも絶賛されました。微細レベルまで余裕の再現性を実現する高速・高精度のビデオDAコンバーターを採用し、映像の美しさも十分でDVDプレイヤーとしても十分。ピュアオーディオとしての実力も高く、オーディオ回路部や電源部には上級モデルDVD-5000やSシリーズのCDプレーヤーで評価の高いパーツを使用、音楽だけを楽しむ際に、ビデオ信号との干渉を防ぐために、ビデオ回路の電源をオフにするオーディオ・オンリ−モードを装備し、高音質再生を重視するなど高音質化を実現しています。定価15万というのは今となっては高すぎる価格設定に感じますが、本当に音が良くてビックリのユニバーサルプレイヤーでした。CDプレイヤーとしてメインに使ってもオーディオファンを十分に満足させてくれる実力を持った機種だと思います。難点としては、このプレイヤーは、2000年頃に発売されていたパイオニア以外のメーカー各社と同じでSACDに対応していないことです。DVDオーディオが衰退してほとんど発売されなくなった今となっては、逆にSACDの方がソフトも増えているので、手持ちのDVDオーディオを再生する時以外はCDプレイヤーとして使うと割り切った方がいいでしょう。
SACDの再生に対応していない事と古いという理由から、中古での相場も暴落していてオークションでは1万円以下で購入可能です。重量も軽く見た目に電源ケーブルもメガネタイプですが、かなり優秀な機種だと思います。私は、音質が良いのでCDプレイヤーとして使っていますが、ドルビーデジタルデコーダー/DTSデコーダーを搭載していますし、夜間に音量が気になる場合にセリフのボリュームだけを上げる事ができる音声レベル調整機能のシネマボイスモードがついていたりDVDビデオプレイヤーとしても便利です。ブルーレイプレイヤーは欲しくないけど手持ちのDVDやCDを高画質、高音質で楽しみたいという方にはお買い得な機種だと思います。
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