(神殿 SideL)
神殿内へと慎重に足を踏み入れた 微かな光を放つ剣 呼応するかのように、神殿内部が不思議な光に包まれる 敷き詰められた石畳の上、輝く光の道筋が現れる 神殿の奥へと、一直線に続く道 「……この上を通れってことだろうな」 人が3人ほど肩を並べて通る事のできる道幅 じっくりと見れば、他の箇所よりも、人が歩いた形跡が伺える……様な気がした 「……おい」 あっさりと足を踏み出すラグナの背後から、慌てたような、諦めたような、複雑な感情の混ざった声が呼びかける ラグナは、かまわずゆっくりと歩き出す 確かに何が起きるかわかんないけどな…… 固い石の感触 特別変わった事柄も起きずに石畳は、そこにそのまま存在している ぼんやり眺めてたってどうしようもないだろ? 神殿の外へ逃げられるぎりぎりのところで立ち止まり様子を伺う 背後で、スコールが神経をとぎすませているのがわかる 「なんともないみたいだな」 コレぐらいなら大丈夫だ、と判断した時間とほとんど変わりない時間でスコールが緊張を解いた なんだ、気が合うじゃないか 決して言葉に出来ない言葉 口元に笑みが浮かびそうになるのを必死で押さえる 足音もたてずにスコールが追いつき、追い越していく 背中が、全身が前に進むなと主張している ラグナは苦笑し、おとなしくスコールの後を歩き出した 神殿の奥深く、地下へと続く階段
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