(依頼 SideS)
「最近船乗り達の間で噂になっている事があるんだけれど、知っているかしら?」 依頼を受けたと呼び出された先、顔を合わせるのとほぼ同時にキスティスが問いかけてきた 噂? 「その様子だと知らないみたいね」 視線で向かい側に座る様に促される 机の上には依頼書の他、簡単な資料が置かれている 「………嵐?」 手に取った依頼書には嵐の調査と記されている 「そう、詳しいことはそこに書いてあるけど………」 起きる筈の無い、局地的な嵐が世界各地で発生している 依頼はバラム周辺の漁民を中心とした人々の連名 依頼書に付随された資料に書かれた情報の数々 嵐との遭遇情報、目撃情報 多いとは言えないが、決して少なくはない数 それと情報に添えられた時刻と場所 「被害状況は?」 場所は広範囲に及んでいる上に、発生していたと思われる時間の感覚が短い 「今の所深刻な話は聞いてはいないわ」 そういうキスティスの表情は決して明るいモノでは無い それでもわざわざガーデンに依頼に来なければならない程には問題になっている 記載されている日付からはそれほど日数が経ってはいない 深刻な事態はまだでもその一歩手前 「調査をしてみない事には詳しいことは言えないけれど、場合によってはSeeDを派遣することになるかもしれないわ」 それほど面倒な事態で無ければ良い 特に反対する理由はなかったが、ただ漠然とした予感を感じた 調査結果が報告される
限定された一定区間に起きる現象
数日後、スコールはエスタへと連絡を入れた |