(指令 SideS)
「セントラの施設が見つかったそうよ」 何の話の途中だっただろう、話のついでにキスティスがそう言ったのは数日前の事 キスティスの言葉に、友人達はキスティスの元へと寄っていき 俺は、足早にその場を立ち去った セントラ、その言葉を聞いてろくな目に遭ったことは無い セントラという言葉に興味が無い、訳じゃない どちらかといえばむしろ知りたいことが山ほどある だが、知ることに躊躇いもある ここ最近関わったセントラに関する遺跡の数々 その全てに謎は潜んでいて そのいずれも納得のいかない事がある そして、それに必ず関わっているのが……… スコールは軽く頭を振って、考えを振り払う 余計な事を考える必要はない ―――俺には関係がない そう言い聞かせて、話題になっているセントラの施設に関わらないようにしていた だが……… 「ガルバディア?」 その施設の発掘作業へ、SeeDの護衛が依頼された ………ガルバディア政府から 「スコール、SeeDは情報にも敏感であるべきだと思うわ、いくら噂話だとしても耳を傾けて置くべきね」 キスティスの言葉が耳に痛い 確かに、“セントラ”という言葉から、てっきりエスタ絡みだと思いこんでいた 「それで、護衛っていうのは?」 差し出された資料に目を通し、仕事の内容を聞く 「そのままよ、相手はセントラが残した建物ということで、想定される危険からの護衛ね、今の所まだ中に入る事が出来ない為、実際に何かがあったという訳ではないわ」 状況が解らない上に、何が起きても可笑しくない 「まぁ、ガルバディアも相手が“セントラ”ということで警戒してSeeDの派遣を要請してきたという所ね」 依頼書に記載された護衛の対象は、政府の役人と政府から派遣された学者数名 政府から派遣される役人は、元軍人か……… それなら実質的に完全な護衛の対象になるのは学者達 派遣人数が2名なのも頷ける 「それで誰を派遣するかだけれど………」 幾つか言葉のやりとりの後、スコール達は現地へと向かった 辿り着いたのは、静寂に満ちた小さな村だった
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