相泊温泉 相泊温泉露天風呂

温泉名あいどまりおんせん
相泊温泉
施設名あいどまりおんせんろてんぶろ
相泊温泉露天風呂
所在地ほっかいどうめなしぐんらうすちょうあいどまり
北海道目梨郡羅臼町相泊
場所概略弟子屈市街地より国道243号線を東へ行く。道道13号線を経由して、国道272号線をさらに東へ行く。国道244号線を北上し、国道335号線も北上し、羅臼方面に向かう。羅臼から相泊方面へ行き、ひたすらまっすぐに行く。相泊パーキングで車を停め、あとは海岸へ降りる。
駐車場相泊パーキングを利用することができる。10台くらい停められる。無料。
営業時間24時間 年中無休
料金\0
風呂数混浴露天風呂2
脱衣所なし
泉質ナトリウム−塩化物泉
湯色無色透明
問合せ先01538-7-2111(羅臼町商工観光課)
入湯日2002/9/6
感想日本最東端の温泉。入れてよかった。お湯はちょっと熱めだが、雨が降っていたので気持ちよかった。もう1つの方は熱くて浅いので足湯に向いている。
評価5

 相泊温泉は、私が「一人旅 −北海道へ−」編で43番目に行った温泉です。そして、39番目に入った温泉です。
 相泊温泉は日本最東端の温泉です(北方領土を除く)。今回の「一人旅 −北海道へ−」での目的の一つは、この日本最東端にある相泊温泉に行って帰ってくるということだったので、その目的を果たすために、私はやってきました。
 相泊温泉に行くには、弟子屈町の市街地より国道243号線を東へ行きます。国道243号線を約18km行くと道道13号線(中標津標茶線)と交差します。道道13号線とは2回分岐するのですが、2回目の分岐を左に曲がり、中標津方面に進みます。1回目の分岐で右折して標茶方面に行くのは間違いです。気をつけてください。
 道道13号線をまっすぐ約24.5km行くと国道272号線にぶつかります。左折して国道272号線を中標津方面に行ってください。
 ちなみに、道道13号線に入らずに国道243号線をまっすぐに行って国道272号線を左に曲がってもいいのですが、それだと遠回りになります。道道13号線を使わないで行くと約40kmになります。しかし、道道13号線を使って行くと、約24.5kmです。その差は15.5km! さすが北海道! でかいです!!
 国道272号線をそのまま行くと中標津町の市街地を通りますが、そのまま通過してください。そして、国道272号線をひたすらまっすぐ行きます。すると、国道244号線(野付国道)にぶつかるので、その交差点を左折します。国道244号線を約5km行くと、国道335号線(国後国道)との交差点があるので、右折して国道335号線に入ってください。あとは国道335号線を北上するような感じで行くことになります。ちなみに、国道244号線をそのまま行くと川北温泉に行くことができます。
 国道335号線を北上すると、途中で薫別温泉に行くことができます。私は当初この薫別温泉に行く予定でした。薫別温泉を一生懸命に探したのですが、場所がわかりませんでした。しかも外は結構な雨が降っていて、「がけ崩れのため進入禁止」という看板も設置されていました。もしかしてこの先に薫別温泉があるのかなあと思ったのですが、身の危険を感じて進入しませんでした。
 私が薫別温泉あたりをうろうろしていると、1台の車とすれ違いました。白いマツダのファミリアワゴンでした。ナンバーを見てみるとレンタカーでした。1回すれ違い、また私がうろうろしているともう1回すれ違いそうになりました。これは私と同じように薫別温泉を探しているのかなあと思い、薫別温泉がどこにあるか聞いてみることにしました。すれ違いざまに、私は自分の車の窓を開けました。すると向こうも窓を開けてくれました。車の中には私よりも年上らしきご夫婦がいらっしゃいました。私はそのドライバーであるだんなさんの方に尋ねてみました。
 「薫別温泉ってどこにあるかわかりますか。」
 「いや〜、私たちも探しているんですけどね。場所がわからないんですよ。もしかしたらさっき通行止めになっていた先にあるのかなあ。」
 「そうですか。ありがとうございます。」
 そうお礼を言い、私たちはその場を離れました。
 やっぱりそうでした。私と同様に薫別温泉を探していたのです。私と同じことをしている! もしかして、このご夫婦は北海道の温泉めぐりの旅をしているのでは?と、私は考えました。その考えがのちほど思わぬ形で的中するとは、その段階で私は知るよしもありませんでした。
 このようにして、結局私は薫別温泉を見つけることができずに、再度国道335号線を北上して相泊温泉へ向かったのです。
 国道335号線を北上すると、羅臼町の市街地に着くことができます。羅臼町の市街地には「道の駅 知床・らうす」があります。私は休憩をするために道の駅 知床・らうすに行きました。
 道の駅 知床・らうすではお土産がありました。特に昆布が有名みたいで「羅臼昆布」なるものが売っていました。私はあまりお土産に興味はなかったので何も買いませんでしたが、羅臼町に行ったらこの道の駅 知床・らうすに行ってみてはいかがでしょうか。
 私が売店でうろうろしていると、先ほど薫別温泉で会ったご夫婦とばったり会ってしまいました。二度目の出会いでした。今度は向こうのだんなさんの方から声を掛けてきました。
 「あれっ!? また会いましたね。これからどこかに行かれるんですか。」
 「あれっ!? どうも。これからいろいろ温泉を巡りに行く予定です。」
 「いいねえ。がんばってください。」
 そんな感じの会話でした。私はまさかここでまた会うとは思っていなかったので、びっくりしました。それと同時にこの夫婦とは今後も何か縁があるのでは?と思うようになりました。そのことが実現するとは、その段階で私は知るよしもありませんでした。
 相泊温泉はこの道の駅 知床・らうすの先にある交差点を右に曲がり、道道87号線(知床公園羅臼線)に入ります。道道87号線は海岸に面した道路です。右側には根室海峡を見ることができます。また、天気がよければ国後島を見ることができるみたいです。私が行ったときには雨だったので見ることができませんでした。
 道道87号線は約24km行くと行き止まりになってしまいます。その先も道を造れば知床岬まで行くことができるのですが、私が行った当時の2002年(平成14年)は、知床半島を世界遺産に登録しようとする動きがあったため、わざと道を造らなかったそうです。その動きが実現して、2005年(平成17年)7月14日に南アフリカ共和国ダーバンで行われた「第29回ユネスコ世界遺産委員会」で知床半島の世界遺産への登録が決定しました。そして、2005年7月17日に正式に世界遺産として登録されました。日本最後の秘境といわれた知床半島の自然をこれからも大事にしないといけませんね。
 また話がそれてしまいました。元に戻しましょう。
 相泊温泉 相泊温泉露天風呂は道道87号線の行き止まりの手前にあります。道道87号線の行き止まりは写真のようになっています。この相泊橋の先には砂利が敷き詰められた広場のようになっていて、道がありません。本当に行き止まりという感じの場所でした。
 この写真では道道の番号が736号線と書いてありますが、私の持っていた地図には87号線と書いてありました。う〜ん、どちらが正しいのかな、と思って調べてみました。すると、道道には旧番号新番号というのがあり、道道736号線というのは旧番号の表記だったみたいです。今は新番号が使われているので、1994年(平成6年)10月以降の地図では新番号の87号線が書いてあるのです。
 ちなみに、道道の路線番号は1994年(平成6年)10月1日に大幅に改定されています。北海道は、1954年(昭和29年)から1994年(平成6年)までは他の都府県のように主要都府県道と一般都府県道といった区別をせずに、認定順に路線番号を付けていました。また、路線番号ではなく、管理番号で表記しているものもありました。管理番号というのは北海道の『道路現況調書』という調書に、路線を管理するために便利なように振られている番号のことです。一般的に北海道の『道路現況調書』では、主要道道は路線番号+1000、一般道道は路線番号+3000で表記されていました。
 そのため、路線番号と管理番号がごちゃ混ぜで用いられていることがあり、更に、省略表記をしている場合もあったりと、ややこしい表記になっていました。
 そこで、1994年(平成6年)10月1日に道道の大幅な番号改定を行い、それと同時に道道1号線から道道200号線までを主要道道、道道201号線からは一般道道と制定したのです。
 今では新しい路線番号で表記しているのですが、古い路線番号の表記もまだ残っているみたいですね。その代表例がこの道道87号線だということです。いい勉強になりましたね。(^o^)
 またまた話がそれてしまいました。元に戻しましょう。
手前の青い車が私の車。
奥の白い車が私が偶然出会ったご夫婦の車。
 道道87号線の行き止まりの手前には駐車場があります。相泊温泉 相泊温泉露天風呂はこの駐車場に車を停めて、海岸へと降りていくとあります。
 相泊温泉露天風呂は浴槽が2つあるだけの混浴露天風呂です。私が持っているガイドブックには屋根が付いていたのですが、私が行ったときには屋根はありませんでした。野ざらし状態で相泊温泉露天風呂がありました。しかも、片方の浴槽は石が覆い被さっていて、浴槽が小さく、そして浅くなっていました。その浴槽は足湯ほどの深さしかありませんでした。その浴槽の中にはお湯が出ているホースが入っていました。そこから出てくるお湯が熱いのなんの! とてもその浴槽には全身を浸かることができそうになかったので、私は石で埋まっていないほうの浴槽に入ることにしました。
 脱衣所がなかったので、私は浴槽のそばで服を脱ぎました。周りには誰もいませんでした。ちょっとさびしいなあ。そんな感じの日本最東端の温泉でした。
 服を脱ぎ終わり、さっそく入ることにしました。浴槽は小さくて、2人が入ればいっぱいになってしまうほどでした。しかも、浅い! 私の胸の高さまでしかお湯がありませんでした。お湯の量がちょっとさびしいなあ。そんな感じの日本最東端の温泉でした。
 お湯はちょっと熱かったです。ただ、私が行ったときには雨が降っていたので、頭が冷やされて気持ちよく入浴することができました。お湯は、海岸に近いのでしょっぱかったです。泉質はナトリウム−塩化物泉です。源泉掛け流しなので、自然の味が出ている感じがしました。
 浴槽の下には砂利が敷き詰められていました。敷き詰められていたというよりは浴槽が石で埋まっていたと言ったほうが正解かもしれません。前日に高波が発生して、屋根がさらわれ、浴槽が石に埋まってしまったのかもしれません。ちょっと運が悪かったかな。そんな感じの日本最東端の温泉でした。
 雨だったけれど、日本最東端の温泉に入ることができたという気持ちを胸に、私は相泊温泉露天風呂をあとにしました。駐車場に向かうと、薫別温泉で会ったご夫婦とまたまた会ってしまいました。三度目の出会いでした。相泊温泉露天風呂から来た私を見て、だんなさんのほうから声を掛けてきました。
 「相泊温泉、入ったの?」
 「はい。入りました。ちょっと熱かったです。」
 「えっ、こんな雨の中?」
 「はい。入りました。(^o^)」
そういって満面の笑顔を浮かべている私を見つめながら、ぼそっとだんなさんはつぶやきました。
 「執念だな。
 そうです! そのとおりです!! まさに執念です。それが私を温泉へと導いているのです。たとえ雨が降ろうが、執念で温泉に入るのです!
 これからも執念で温泉に入るぞ!という誓いを胸に、私は駐車場をあとにしました。
 相泊温泉は月曜日、水曜日、金曜日の午前4時〜午前7時までは清掃のため入浴ができないそうです。また、相泊温泉は、本来は漁師さんが自分たちが入浴するために造った温泉です。でも、一般開放されています。しかも無料で! そんな漁師さんたちの気持ちを忘れずに入浴してください。みんなでマナーを守って入浴しましょう。
 このような無料の温泉施設がいつまでもあって欲しい、と思いました。

 そして私は西へと向かう・・・。


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