御釜湾海中温泉 御釜湾海中温泉

温泉名みかわわんかいちゅうおんせん
御釜湾海中温泉
施設名みかわわんかいちゅうおんせん
御釜湾海中温泉
所在地とうきょうとにいじまむらしきねじま
東京都新島村式根島
場所概略野伏港より都道237号線を南下する。式根島小学校の近くを通り過ぎ、さらに南下する。式根島港(足付漁港)方面に向かう。式根島港からは船で行くことになる。船で御釜湾まで行くと、温泉が湧いている箇所があるので、そこまで船を下りて泳いで行く。
駐車場なし。
営業時間大潮の干潮時のみ
料金\0
風呂数混浴露天風呂1
脱衣所なし
泉質
湯色無色透明
問合せ先
入湯日2018/4/30
感想大潮の干潮時のみしか入れない幻の温泉。船をチャーターしなければ行けない。また、船から泳いで行かなければいけない。源泉は約90度Cの熱湯。そのままでは入れないため、源泉と海水とが混ざり合う湯だまりのような場所で入浴した。ちょうどいい温度で最高だった。幻の温泉に入ることができて満足だった。
評価5

 2018年4月30日(月)、昭和の日の振り替え休日のこの日、いよいよやってきたという感じでした。
 今回の「新島・式根島・神津島の3島1泊2日温泉旅行」の最大の目的、式根島にある幻の温泉「御釜湾(みかわわん)海中温泉」に入る機会がやってきました!
 この御釜湾海中温泉に入るには厳しい条件があります。そして、運も必要です。その条件とは以下の通りです。
 ちなみに、大潮とは、潮の干満の差が大きい状態のことです。新月や満月のときに大潮になります。
 上記の条件がそろわなければ入れないため、幻の温泉と呼ばれています。その幻の温泉に入りたいために、今回の旅行を計画したのです。
 私がこの幻の温泉に行きたいと思ったきっかけは、とある温泉紹介本を読んだからです。その本とは、金裕美(きむゆみ)(YOOMI)さんの著書『わたしのしあわせ温泉時間』です。YOOMIさんは2,000箇所以上の温泉を巡っていらっしゃる温泉愛好家・秘湯探求家です。私など足元にも及ばないくらい温泉巡りをしていらっしゃる方です。ブログもやっていらっしゃいます。

YOOMI'S至福温泉日記☆
http://shifukuonsen.blog94.fc2.com/

 この『わたしのしあわせ温泉時間』では、宿を経由して船をチャーターしたということが書いてありました。その宿が「漁師宿 肥田文」だったのです。そのため、私たちも漁師宿 肥田文に宿泊することにしたのです。とても参考になりました。YOOMIさん、ありがとうございます。厚く御礼申し上げます。m(__)m

 漁師宿 肥田文さんに予約をするときに、私は御釜湾海中温泉に入りたいことと船をチャーターしてほしいことを伝えました。女将さんは了承してくれました。
 宿と船の予約は済んだのですが、まだ事前に調べておくことがあります。それは潮汐(潮の満ち引き)の時間です。
 幻の温泉、御釜湾海中温泉に入るには、前述の通り干潮でなければなりません。そのため、私は式根島の干潮を調べていました。式根島の潮汐は以下のサイトで調べました。

潮MieYell(しおみエール)
http://sio.mieyell.jp/

 私が旅行に行こうとしていた日はもちろん大潮の時期でした。そのときの干潮時刻は以下の通りでした。
 この日は午前中と夜に干潮になります。夜は無理なので、午前中の干潮時刻に御釜湾海中温泉に行く必要があることがわかりました。
 また、御釜湾海中温泉に行く前に事前準備もしました。泳いで行かなればいけないということだったので、水中メガネ、マリンシューズ、そして防水ポーチを事前に買いました。マリンシューズとは、アクアシューズあるいはウォーターシューズとも呼ばれています。泳いでいるときも履けて、泳いだ先でも安全に歩行できるような靴です。また、防水ポーチは、泳いで行くときにスマートフォンを入れて持っていくためです。実際は、私はポーチではなくショルダーとして使用しました。

 御釜湾海中温泉に行く前日の2018年4月29日、漁師宿 肥田文の女将さんとの打ち合わせで紹介させていただいたのがTさんです。Tさんとは電話で打ち合わせをしました。Tさんは式根島港(足付漁港)に自分の船があるので、そこで明日の午前9:30に来てほしいと言われました。
 次の日、御釜湾海中温泉に行く当日、私たちは9:30より前に式根島港に到着しました。
 さあ、幻の温泉に向けて出発です!

 御釜湾海中温泉に行くためにチャーターした船です。船長さんはもちろん、Tさん。
 Tさんに会う時間よりも早く到着してしまったので、私たちは近くをいろいろ見てみました。すると、式根島港の漁船の停泊所になっているスロープの下部から湧き出ている箇所がありました。もしかしてこれは温泉?
 近くに寄ってみると暖かいお湯が湧いていました。やはり温泉です! 干潮のときにしか現れない温泉のようです。ここも入湯数に数えようかと逡巡してしまいました。(^^;
 予定通りTさんと会うことができました。いかにも地元の漁師さんという感じの方でした。
 私たちはTさんの船に乗せてもらいました。いよいよ御釜湾海中温泉に向けて出発です!
 左の写真は人の形をした岩「人面岩」だそうです。自然が創り出した芸術です。
 御釜湾海中温泉の源泉が見えました。
 手前は岩礁になっているので、近くまで船で近づくことはできません。20mほど離れた位置に船を停めて、あとは泳いで行くことになります。

 1回目に行ったときはまだ潮が引き足りていなかったので、時間つぶしのためにTさんが気を利かせてくれて、船で式根島の観光案内をしてくれました。
 2回目に行ったときは潮は充分引いていたのですが、波が高くて泳いで近づくには危ない状態でした。そのため、またTさんが式根島の観光案内をしてくれました。
 3回目に行ったときは、2回目と同じような状態でした。「干潮でも波が穏やかじゃなければ近づくことができない。だから幻の温泉なんだ。」とTさんが諭すように教えてくれました。その言葉が胸に突き刺さりました。私は自然の気まぐれを感じました。
 しかし、これ以上待つとなるとどんどん潮が満ちてきてしまいます。その場で待機して、波が穏やかになった機会を狙って行くしかない!と思い、私たちは停泊させた船で待つことにしました。
 すると、少し波が穏やかになってきました。今だ!このチャンスしかない!! そう決心した私は「horih、行きます!」と叫んだかどうかはわからないのですが、船から身を投げ出し、源泉に向かって泳ぎ始めました。
 御釜湾海中温泉の源泉に到着です!
 源泉です。防水ポーチに入れて持ってきたスマートフォンで撮影しました。
 源泉温度は約90度Cあるとのことです。近づいただけでもその熱さが伝わりました。このままではとても触れることはできません。
 源泉から出る熱いお湯が地面をつたっていきます。変色している箇所が温泉の流れている道筋です。
 ちょうどいい場所に浴槽のようなくぼみがありました。源泉と海水とが混ざり合うこの場所はちょうどいい温度のお湯になっていました。私はここで入浴しました。といっても、波がだんだん高くなってくるのがわかったので、そんなに長くいることはできませんでした。
 帰りは行きと同じように泳いで船に戻りました。
 帰りの船上で私は満足感でいっぱいでした。
 幻の温泉、御釜湾海中温泉に入ることができて本当にうれしかったです。

 御釜湾海中温泉 御釜湾海中温泉のあとは山海温泉 山海の湯に行きました。

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