曽呂温泉 曽呂温泉

温泉名そろおんせん
曽呂温泉
施設名そろおんせん
曽呂温泉
所在地ちばけんかもがわしなかまち
千葉県鴨川市仲町90
場所概略館山自動車道の姉崎袖ヶ浦ICより県道24号線(千葉鴨川線)をひたすら南下する。途中、国道410号線、県道24号線、そして鴨川有料道路を通り、安房鴨川駅まで行く。そこから国道128号線を南下し、嶺岡トンネルをくぐったすぐの交差点を右折して、県道89号線を西へ行く。しばらく行くと左側に曽呂温泉の看板が見えるので、そこを左折して細い道を行くとある。
駐車場専用駐車場あり。5台くらい停められる。無料。
営業時間9:00〜17:30
料金\1,000
風呂数男女別内風呂各1
脱衣所男女別各1
泉質含硫黄−ナトリウム−炭酸水素塩泉
湯色茶色
問合せ先0470-92-9817
入湯日2002/10/27
感想のどかな雰囲気にある温泉施設。お湯はコーヒーのように茶色くて、珍しい色をしている。また、浴槽だけでなく、浴場内のシャワーや水までもが源泉水で、贅沢に温泉水を使っている。すばらしい。アトピー性皮膚炎や糖尿病に効くというのもうなずける。飲んだら硫黄の味がしたが、そんなにきつくはない。飲泉する人も多いらしい。
評価5

 曽呂温泉は鴨川市の山奥にあります。
 曽呂温泉に行くには、館山自動車道の姉崎袖ヶ浦ICより県道24号線(千葉鴨川線)をひたすら南下します。途中、国道410号線、県道24号線、そして鴨川有料道路を通ると、安房鴨川駅まで行くことができます。そこで国道128号線と交差するので右へ曲がります。国道128号線を南下するようなかたちになります。南下するとすぐにトンネルがあります。嶺岡トンネルです。その嶺岡トンネルをくぐったすぐの交差点を右折してください。県道89号線(鴨川富山線)に入ることができます。県道89号線をまっすぐ行くと左側に曽呂温泉の看板が見えるので、そこを左折して細い道を行くと曽呂温泉に着くことができます。
 また、館山自動車道の君津IC〜富津中央IC区間が開通すれば、高速道路だけで一気に鋸南富山ICまで行くことができます。その場合は、鋸南富山ICより県道89号線をひたすら東へ行くと着くことができます。
 看板を曲がった先の道は細く、しまいには車1台がやっと通り抜けることができる道になってしまいました。これでいいのかな、と不安になりましたが、ちゃんと曽呂温泉に着くことができました。
 曽呂温泉は千葉県で最も古い歴史を誇る温泉旅館です。周りにはのどかな風景が拡がっています。最初私が来て思ったことは、のんびりと過ごすにはもってこいの場所だなあと思いました。
 「曽呂」という名前の由来ですが、昔この地域には僧侶が多くいたそうです。でもその僧侶たちがいなくなってしまったそうです。僧侶がいなくなったので漢字の人偏を取って「曽呂」といわれるようになったみたいです。
 温泉施設は宿泊者と日帰り入浴者の入口が別になっていました。

左が宿泊者の入口、右が日帰り入浴者の入口

 私たちは日帰り入浴の入口から中に入りました。受付には気さくそうなおばあちゃんがいらっしゃいました。のどかな風景に気さくなおばあちゃんと温泉・・・。心も体もくつろげそうな場所だと思いました。
 私たちはお金を払って浴場へと向かいました。浴場は男女別でした。脱衣所はあまり広くありませんでした。
 曽呂温泉は男女別の内風呂が1つある温泉施設です。浴場に入ると、最初に驚いたのがお湯の色でした。4、5人入ればいっぱいになる浴槽にはコーヒーのような茶色いお湯が満たされていました。 何だ!このお湯は!?と思いました。ガイドブックにも茶色いお湯と書いてはいるのですが、実物を見るとやっぱり驚いてしまいました。
 東京近郊にはこのような茶色や黒いお湯の温泉が多いです。私が以前入った祖師谷温泉 そしがや21もこのような色をしていましたが、曽呂温泉のお湯の色は黒色よりも茶色といったほうが適切な色でした。祖師谷温泉 そしがや21のお湯の色はどちらかというと黒に近い色でした。そんな色の違いを確認しながら、私はお湯を眺めていました。
 お湯の色に驚いたあと、私は体を洗うために洗面所に座りました。洗面所の蛇口をひねったとき、また驚愕な出来事が起こったのです。洗面所から出てくる水までもが茶色、つまり温泉だったのです! これには参りました。普通の温泉施設であれば温泉は浴槽の中だけです。でも、曽呂温泉は洗面所の蛇口をひねっても温泉が出るのです。浴場の中の水やお湯が温泉だらけ! そんな温泉施設には今まで出合ったことがなかったので、驚きました。頭や体を洗うときも温泉ということは温泉の成分が体中に味わえる感じがしました。
 洗面所で体を洗い、私は浴槽の中に入りました。茶色のお湯が体にまとわりつくような感じがしました。まとわりついたあとにはつるつるの肌が出てきました。アルカリ性の効果がすぐに現れました。美肌効果によさそうな温泉でした。アトピー性皮膚炎に効くといわれているのもうなづけます。
 浴槽の奥には、それぞれ「」、「」と書いてある蛇口がありました。また、その隣りには「湯水は止めて下さい」という注意書きがありました。これらの蛇口でお湯の温度を調整するようになっていました。お湯はちょっと熱めだったので、私は「」の方の蛇口をひねりました。そのとき、またまた驚愕な出来事が起こったのです。浴槽の蛇口から出てくる水までもが茶色、つまり温泉だったのです!やられたっ!と思いました。水で薄めて温泉のお湯の温度を下げるのではなく、温泉で薄めて温泉のお湯の温度を下げるとは思ってもいませんでした。この場合、「薄める」という表現は不適切ですね。温泉を薄めるのではなく、逆に温泉を濃くするのですから。「」の蛇口から温泉が出てくるので、「」の蛇口からも温泉が出てくるのか試したのですが、やっぱり温泉でした。いたるところから温泉が出てくるとは、正直びっくりしました。
 飲泉も可能だということで、私はお湯を飲んでみました。飲むとかすかに硫黄の味がしました。硫黄のにおいはそんなにきつくないので飲みやすいと思います。アトピー性皮膚炎や美肌効果だけでなく、糖尿にも効果絶大だそうです。
 いろいろ驚かされましたが、自分たちで温度調整をしながらのんびりとした雰囲気の中で、温泉だらけの浴場を堪能しました。
 浴場を出たあと、私たちは休憩室でくつろぎました。すると宿のおばあちゃんが来て話をしてくれました。よく見るとそのおばあちゃんのお肌がきれいでした。ここの温泉に入浴、そして飲泉をしているからだろうなと思いました。
 おばあちゃんの話は、昔の出来事やこのあたりの移り変わりなどをお話してくれました。また、千葉県の保健所とのバトルなどもお話していただき、とても面白かったです。気さくな方で、いつまでも長生きしていただきたいなあと思いました。
 気さくなおばあちゃんといろいろお話をしたあと、私たちは曽呂温泉をあとにしました。
 曽呂温泉は源泉の温度が15度Cのため加熱はしていますが、源泉掛け流しの温泉です。私がお薦めする千葉県の温泉です。
 また、『医者がすすめる 続!”奇跡”の温泉』(朝倉一善著、小学館発行)でも紹介されている温泉です。アトピー性皮膚炎、糖尿などの療養には最適な温泉です。ぜひ一度行ってみてください。

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