温泉名 | みょうばんおんせん 明礬温泉 |
施設名 | べっぷおんせんほようらんど 別府温泉保養ランド |
所在地 | おおいたけんべっぷしみょうばん 大分県別府市明礬5-1 |
場所概略 | 大分自動車道の別府ICより県道11号線を北上する。坊主地獄先交差点を左折して、国道500号線に入る。明礬温泉街の手前にある。大分自動車道のアーチ橋の下あたり。 |
駐車場 | 専用駐車場あり。50台くらい停められる。無料。 |
営業時間 | 9:00〜20:00 |
料金 | \1,050 |
風呂数 | 混浴露天風呂2、混浴半露天風呂2、男女別内風呂各4、男女別蒸し風呂各1 |
脱衣所 | 男女別各1 |
泉質 | 酸性明礬緑礬泉 |
湯色 | クリーム色、灰色、白濁色 |
問合せ先 | 0977-66-2221 |
入湯日 | 2003/8/20 |
感想 | すごい! まさに地獄!! 敷地が広く、いっぱい遊べる。泥湯に足を入れるとムニュとした感じがして、気持ちいい。泥湯は高さが不安定だが、泥がなめらかで肌によさそう。鉱泥湯もすごい。灰色の泥はこれまたよさそう。スケールが大きく、すばらしかったの一言に尽きる。 |
評価 | 5 |
明礬(みょうばん)温泉 別府温泉保養ランドは、私が「一人旅 −九州へ−」編で5番目に行った温泉です。そして、5番目に入った温泉です。
明礬温泉は別府市街地の西にあります。
明礬温泉に行くには、大分自動車道の別府ICより県道11号線を北上します。約2km行くと国道500号線と交わるので、左折します。少し行くと明礬温泉 別府温泉保養ランドが右側に見えてきます。
実は以前、私は「一人旅 −南へ−」編で別府温泉保養ランドを訪れる予定でした。しかし、着いたのが夜の8時過ぎ。しかも雨・・・。営業時間外だったので、そのときは断念しました。今回、ようやく別府温泉保養ランドに入ることができたので、期待に胸をふくらませていました。
入口にはいろいろと看板や貼り紙がありました。その中には、別府温泉保養ランドを象徴する文章が書いてある看板がありました。
当 紺屋地獄は他に類を見ない地獄から直結した温泉です。直接地獄に入っているということをお忘れにならないでください。
地獄・・・。そんなにすごいところなのか!? 不安と期待が交錯する中、私は中に入りました。
ちなみに、別府温泉保養ランドは別名「紺屋地獄」とも呼ばれていました。お湯の全面が紺色に沸きかえっていたところから、こう呼ばれていたそうです。
受付で料金を払い、私は脱衣所へと向かいました。
脱衣所は男女別になっていました。まず、私は「コロイド湯」の浴場に行きました。
コロイド湯は男女別の内風呂です。お湯は白濁色でした。入ってみると、さらさらとした泥の感触がありました。泥が入っている割合が少ない感じがしました。硫黄泉にちょっと泥が入っているかなという感じのお湯でした。
このコロイド湯は、コロイド硫黄を多量に含んでいるので、老化した皮膚をきれいな肌に整える効果がある、とのことです。
次に、私は屋外へと向かいました。屋外には大きな露天風呂がありました。
この露天風呂を見て、私が最初に思ったことは、ものすごく広い! お湯の色は白色というよりクリーム色に近い色でした。透明度がなく、底が見えない状態でした。
この露天風呂は「屋外鉱泥大浴場」と呼ばれています。混浴の露天風呂です。女性には内風呂から露天風呂に入るための専用入口があります。その専用入口には仕切り板があるために、男性の視線を気にすることなく入ることができます。浴槽内に入ればお湯がクリーム色をしているので、裸を見られることはありません。女性にはうれしい配慮ですね。
さっそく入ってみると、底からムニュという感触が・・・。そして、自分の体重で体が沈みこんでいくのがわかりました。底には泥が堆積していました。
最初はムニュという感触がちょっと気持ち悪いと思いました。しかし、何度もその感触を味わうとだんだん気持ちよくなってきました。泥はお湯よりも暖かく、保温効果がありました。その泥を体中につけて遊んでしまいました。また、広いのでいろいろな場所を歩いて、泥とたわむれてしまいました。とても楽しめる場所でした。
外には屋外鉱泥大浴場のほかに、普通の大きさの露天風呂がもう1つありました。また、屋根付きの半露天風呂もありました。さらに、蒸し風呂もありました。蒸し風呂以外は泥が入っているので、こちらでも泥と遊ぶことができます。いろいろな場所を巡り歩くことができるので、屋外では有意義な時間を過ごすことができました。
また、晴れた日には別府明礬橋を見ながら入浴でき、景色もいいです。屋外露天風呂、お薦めです。(^o^)
屋外からまた屋内へと戻り、私は「屋内泥湯」に行きました。ここへは階段を下りて地下に行くとあります。この屋内泥湯は男女別の内風呂です。こちらのお湯の色はコロイド湯、屋外鉱泥大浴場とも違う色でした。灰色のお湯でした。お湯の色からして、泥の含有量が一番多い感じを受けました。
浴槽の中には手すりがありました。何の手すりなのか最初はわからなかったのですが、泥が多量に含まれているため浮力が大きく働くそうです。体が浮いてしまうので、もてあそばされないようにつかむためにあるそうです。そんなにすごいのか、泥の浮力は!?と思い、用心しながら入りました。しかし、私が実際に入った感想では、そんなに体が浮くような印象は受けませんでした。ただ、お湯が流れているような感じは受けました。そのため、体が揺られている感じがしました。これが浮力なのかな。ちょっと不思議な感覚でした。
泥だらけの施設でしたが、かなり楽しめる場所でした。とても気持ちよく入浴することができました。冒頭の「直接地獄に入っている」ということを忘れてしまうほど楽しめました。
最後に、この別府温泉保養ランドの泉質について記したいと思います。別府温泉保養ランドの泉質は「酸性明礬緑礬泉」です。明礬とは硫酸アルミニウムのことです。正確に言うと、硫酸アルミニウムカリウム12水和物のことで、組成式はAlK(SO4)2・12H2Oとなります。しかし、温泉では単にAlSO4と記しているところが多いです。また、緑礬とは硫酸鉄のことです。硫酸鉄には硫酸鉄(II)(化学記号はFeSO4)と硫酸鉄(III)(化学記号はFe2(SO4)3)があります。このうち温泉で使われる緑礬というのは、硫酸鉄(II)のほうです。青緑色の結晶です。
明礬、緑礬とも両方の成分を含むことが多く、一緒にされることが多い泉質です。この別府温泉保養ランドもそうですね。
こんな感じで泉質について学んでいくと、温泉がより面白くなります。(^o^)
入っているのは地獄だったのですが、温泉から出たあとは心も体も天国のようにリラックスできた場所でした。