温泉名 | まくがわおんせん 幕川温泉 |
施設名 | まくがわもとゆ みとやりょかん 幕川元湯 水戸屋旅館 |
所在地 | ふくしまけんふくしましつちゆおんせんまちあざわしくらやま 福島県福島市土湯温泉町字鷲倉山1-3 |
場所概略 | 東北自動車道の福島西ICより国道118号線を南下し、土湯温泉方面へ向かう。土湯温泉を過ぎて、県道30号線にはいる。そのまま西へ向かう。しばらく行くと、右側に幕川温泉の看板が見えるので右折して、あとは山道を行く。 |
駐車場 | 専用駐車場あり。50台くらい停められる。無料。 |
営業時間 | 10:00〜17:00 |
料金 | \500 |
風呂数 | 混浴半露天風呂1、男女別露天風呂各1、男女別内風呂各2 |
脱衣所 | 男女別各2 |
泉質 | 単純温泉 |
湯色 | 白濁色 |
問合せ先 | 0242-64-3316 |
入湯日 | 2001/7/7 |
感想 | 混浴半露天風呂は17:00から20:00までは女性専用。すべていい湯だった。 |
評価 | 5 |
幕川温泉は、私が「一人旅 −北へ−」編で56番目に行った温泉です。そして、46番目に入った温泉です。
幕川温泉は土湯温泉の西、土湯峠にあります。
幕川温泉に行くには、東北自動車道の二本松ICより国道459号線を北西へ向かいます。約17km行くと県道30号線と交わるので、そこを左折して県道30号線に入ります。あとは土湯峠へ向かって西へ西へと、向かってください。土湯峠というくらいなので、峠道なのかというとそうでもありません。急カーブはありますが、そんなに数は多くありません。ちなみに、この道は冬期になると通行止めになってしまいます。
土湯峠の頂上付近になると、幕川温泉と書いてある看板があるので、右に曲がって細い道を入ります。しばらくまっすぐ行くと、幕川温泉 幕川元湯水戸屋旅館が見えてきます。
当初、私はこの旅で幕川温泉に行くつもりはありませんでした。私の旅行計画としては、新野地温泉に行くつもりでした。しかし、私が新野地温泉に着いたのが、午後4時過ぎでした。4時過ぎても大丈夫かな、と不安になりながらも受付の方に日帰り入浴できるかどうか聞いたところ、やっぱり断られました。(T_T) そこは日帰り入浴は3時まででした。このとき私は断られてたことによって、まだまだ日が暮れるまで時間があるからもう1つ温泉に入りたい! という熱望が沸き上がりました。ただの意地っ張りかもしれません。でも、温泉に入るために旅行しているのですから、温泉には貪欲でありたいという気持ちが強かったです。
この土湯峠にはいろいろと温泉マークがあるので、しらみつぶしに当たっていけば入れる場所があるだろうと思い、車を走らせました。土湯峠には新野地温泉のほかにも、野地温泉、赤湯温泉、鷲倉温泉、幕川温泉、新幕川温泉などの温泉が点在しています。温泉施設を見逃さないように県道30号線を西へ西へと進んでいきました。そして、温泉宿を見つけました! やった、これで温泉に入れる!! そう思って、急いで温泉宿に日帰り入浴ができるかどうか聞いたところ、ここでもやっぱり断られた!(T-T) 日帰り入浴時間はここでも午後3時でした。仕方なく私は次の温泉施設へと車を走らせました。2つも断られて、私はあせっていました。もうだめなのか、今日は不動湯温泉で終わりなのか、という消極的な考えが浮かんできました。あせりと不安が私の心を交錯していました。これで温泉施設がなかったら、今日はあきらめるしかない、と思っていたそのときです。神は私を見捨てませんでした。少し行ったところに「幕川温泉」という看板がありました。幕川温泉に賭けるしかない! これでだめだったら今日はあきらめて宿に直行しよう、と思いました。
看板の通りに、右折してひたすらまっすぐ行きました。私は曲がったらすぐにあるだろうと思っていたのですが、進んでも進んでも宿は見えてきませんでした。看板が間違っているのかな、とさらに不安になりました。しかも道路の幅員は小さくなっていき、急カーブまで出てきました。もしかして、遠いの? 私の不安は募るばかりです。でも私は看板を信じて、ひたすら直進しました。そして、ようやく、ようやく「幕川温泉 幕川元湯水戸屋旅館」が見えてきました。もしあのとき引き返していたら、私は幕川温泉のすばらしさを体験することはできなかったでしょう。
幕川元湯水戸屋旅館は、県道30号線より約2km離れた場所にあります。看板どおりに行けば、峠道のような道に入るかもしれませんがちゃんと着くことができます。県道から離れているところにあるため、周りは静かです。
着いてたときにはすでに4時半になっていました。これで聞いてだめだったらしょうがない、と思い、おそるおそるフロントに行って日帰り入浴できるかどうか聞いてみました。すると、従業員のおばさんから「大丈夫ですよ。」という素敵な回答が! 思わず笑顔がこぼれてしまいました。(^o^) さらに、おばさんは浴場についても説明してくれました。おばさんの話によると、幕川元湯水戸屋旅館には内風呂と半露天風呂があって、内風呂は男女別で、半露天風呂のほうは混浴だとのことでした。また、混浴露天風呂は午後5時からは女性専用になるから早めに入ったほうがいい、ということまで教えてくれました。他の宿よりも日帰り入浴時間帯を延ばしてくれているし、終わりの時間帯の客に対しても親切に接してくれて、すばらしい旅館だなあと思いました。
おばさんの話の通り、私は半露天風呂のほうへと向かいました。半露天風呂は混浴ですが男性ばかりでした。もうすぐ女性専用になるから、女性はそれまで待っているのだろうなあと思いました。ちょっとさみしかったですが、運良く本日最後の温泉に浸かることができる喜びのほうが勝っていました。
混浴露天風呂の浴槽は木枠で、ひょうたん型をしていました。面白い形だなあと思いました。浴槽の中には白いお湯がありました。硫黄泉みたいな色でしたが単純泉だそうです。外は自然の景色が橙色に染まっている時間帯で、山がきれいでした。浴槽の上には屋根がありました。そしてその屋根には、「日本秘湯を守る会」のちょうちんがぶら下がっていました。主要道路からも遠く、ひっそりとたたずむ幕川元湯水戸屋旅館はこれからも日本秘湯を守る会が、そして私たちが守っていきたいと思いながら、ちょうどいい温度のお湯に浸かっていました。今日、幕川元湯水戸屋旅館というすばらしい温泉施設に巡りあえた偶然に感謝しながら・・・。
露天風呂のあとは男女別の浴場へと向かいました。男女別の浴場には内風呂が2つ、そして露天風呂が1つありました。内風呂のほうは1つは四角い木枠の浴槽で、もう1つが岩で囲まれた浴槽でした。木枠のお風呂はちょうどいい温度で、岩風呂のほうはぬるめでした。これらもいいお湯でした。そして、外に出ると露天風呂がありました。この露天風呂のお湯はちょっとぬるめといった感じでした。全て同じ単純泉で、そして単純泉には珍しく白濁色でした。でも、お湯の温度を変えたりして、楽しむことができました。
あとになって調べてみると、ガイドブックには10:00から15:00までと記しているものが多いのですが、17:00までやっているみたいです。
お湯もすばらしかったのですが、日帰り入浴時間帯が長いこと、女性専用時間帯があること、そして遅くやってきた客でも快くもてなしくれたことで、お客を大切にしている宿の心が伝わってきました。さすが日本秘湯を守る会指定の宿だと思いました。私はかなり気に入っております。今度また行きたいです。