「討論のある授業」の実際


国語:『わらぐつの中の神様』(4)

◇「おみつさんの楽しい気分はどこからわかるか」という、
前日の自学Bの発表からスタートしました。
 『その雪げたが、ほんのちょっぴり自分の手のとどく所へ
出てきたような気がして』『元気よく町へ出ていきました』
このあたりから見つけた、という発表でした。
動くはずのないものが動いたり、元気よくだったり、
おみつさんの気持ちが伝わりますね。
 でもその気持ちも、今日の学習場面では、「がっかり」に変わります。
朝市の時からお昼近くまで、5〜6時間も売れなかったのですから。
さて、今日の問題です。

 大工さんは、何を見てわらぐつを買ったのか。
 

   @おみつさん
   A野菜
   Bわら
   Cわらぐつの格好
   Dひも
   Eたて
   Fじょうぶなところ
   Gおみつさんの顔
   Hわらぐつの編み目
   I横
   Jむしろ

 今回は、昨日の話し合いよりも発展させて、できるだけ
自分たちの話し合いで、○×△を決めさせました。
黒板に、○×△を書くのも、自分の出番だと思った人が書きます。   
 ある程度、話し合いが尽きたところで、多数決をするように指導しました。
 Yさんの「Fじょうぶなところ」については、
「これ、いいんじゃない?」と、私の方で確認しました。
Rさんが「しばらく見たんだから、いいと思います」ということで、
「じょうぶかどうか」に直して○としました。
 最後までもめていたのが、Nさんの「Cわらぐつの格好」でした。
結局、「Eたて」「I横」を合わせて「格好」となる、ということで落ち着きました。
 さて、「@おみつさんGおみつさんの顔」から、
いったい大工さんは何を見たのでしょうか。
・・・・・「作った人の性格・人がら」という声が出ました。

(Tさん)自分達でここまで決められたのは、今日が初めてだ。Y君や、K君、S君は、×から意見で○になった。すごいと思う。
 特にY君は、よく、書いてないところから見つけられたなあと思っている。

(Rさん)私は、Kさんと同じ意見で「おみつさんの顔」が一番いいと思う。おみつさんをまじまじ見て買ったと思うから。
 Y君の意見には、初め反対だったけど、教科書からそれらしき言葉を見つけ、なっとくした。今日の勉強はむずかしかった。

(Yさん)最後に、先生から「おみつさんの何を見たか」と考えさせられた時、私は思った。作った人は誰なのだろう、と。  この大工さんは、誰が作ったのか、作った人を見たい、と思っているのかな。私もいろいろな本の作者を見てみたい、と思うときがある。(以下、省略)
 
◇ここで、一つ反省。
「“格好”と“おみつさん”の、どっちを見 て買った?」・・・聞いておきたかった!
 
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