(資料 SideS)
「ドールに関する資料が見たい」 「ドールの任務に関すること?結局スコールが行くことになったん?」 「セルフィにも後で通達が行くと思う」 「ほな、私も見とかな」 ドールに派遣されるSeeDの希望人数は、確か3人だ 今回の任務には、セルフィの他もう一人風神が指名されている 「……なんや、変わったメンバー」 確かに滅多にない組み合わせだ 「他の任務についているからな」 運の悪いことに、ガルバディア他からのSeeDの派遣要請がちょうど重なっている 「ま、滅多にない組み合わせだけれど、これはこれで面白そう」 護衛対象を知ったらうるさそうだな 「それで、ドールの事に関してはどの程度知ってる?」 端末に表示されたドールの情報を覗き込みながら、スコールは質問する 「あんま知らんよ、SeeD試験の時に初めて行った程度」 ドール市内の細かな様子が映し出される 「そもそも、ドールに用事があることあんまないもんな」 確かにドールでなければならないような事は存在しない 「ドールの様子を詳しく知りたいんなら、実際に行ってみた方が早いと思うな」 表示される資料は、SeeD試験の際に写された街の様子が中心だ これを元に作戦を立てるのは難しいものがあるな この時に破壊された建物や道はすでに復興されているはずだ そうなれば、当然地形が変わってくる 「その様だな」 「それじゃ、見学も兼ねて行っちゃう?」 セルフィは、今すぐにドールに向かって走り出しそうだ 「まだ期日までには時間がある」 調査をするにしても、時間がありすぎる それに……… 「ああ、もしかして、スコールは何か用事がある?」 「………………」 「あるんや」 スコールの沈黙に、セルフィは正確な情報を読み取る 「なら、スコールは無理だね、けど私はしばらくの間暇なんだよね」 セルフィの手が表示されていた画像を消す 「現在のドールの様子、調べてこよっか?」 セルフィの視線が、扉の方へと向けられる 「我、同行」 「先に調査をして貰えるのなら、助かる」 この2人が集める情報なら、少なくとも嘘はない 古い情報に頼るよりもだいぶましだ 「任せてよ、今のドールの様子調べて来るから」 「後、帰還」 「ああ、一度こっちに戻ってきてくれ」 集めた情報を分析する時間が必要だ 幾つかの打ち合わせをすると、セルフィ達はドールに向かって旅立って行った 「それで、これが現在のドールの様子」
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