(経過)
「モンスターは倒したぜ」 ゼルからの報告 「もう大変だったんだよー」 森へと誘い込み襲ってきたというモンスターの様子 仲間が倒されても一歩も引かず 結局最後には全滅 「引かなかった?」 決して逃げようとせず立ち向かって来たというモンスター 「お陰で殲滅できたと思うけどね」 肩を竦めてアーヴァインが言う 「そう、お疲れ様」 キスティスが当たり前の顔をして、労をねぎらう横でスコールは違和感を感じる 依頼された内容 依頼書に書かれていたモンスターの行動 決して人を襲うことの無かったモンスターの様子 逃げ出したというモンスター 「………巣はあったのか?」 「抜かりないぜ」 ゼルが自信ありげに言う 「様子は?」 「ああ、巣穴にモンスターは残っていなかったけどな、モンスターの毛とか食い物とかが残ってたりしたぜ」 「そこに住んでいたって考えて間違い無いと思うよ」 モンスターの毛や食べ物 モンスターがその場に居たことを証明する証拠だと言えない事もない 「………他には?」 「隅の方に壊れた道具が少し転がっていたぜ」 村から持ち出されたという道具 持ち出したのはモンスターで発見されたのはモンスターの巣穴 ゼル達が殲滅したのは依頼にあったモンスター そう考えて問題ない筈だ それでも、どこか感じる違和感 何処がとも 何がとも 聞かれてもはっきり答える事は出来ないが、モンスターの行動が可笑しい “任務完了” 通常ならそう告げる筈の言葉を飲み込む 「………生き残りがいないかどうか、2、3日確認の為に待機してくれ」 スコールの言葉に一瞬向こう側が静かになる 「そうだね、巣穴に居なかったモンスターが居るって、可能性はあるよね」 数秒後に聞こえた納得したような声 キスティスとセルフィが幾つかやりとりをし、通信が切れた セルフィから連絡があった次の日、風神から一言連絡が入った
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