温泉名 | しゃりおんせん 斜里温泉 |
施設名 | ゆもとかん 湯元館 |
所在地 | ほっかいどうしゃりぐんしゃりちょうにしまち 北海道斜里郡斜里町西町13-11 |
場所概略 | 斜里市街地より道道769号線を北西に行く。突き当たりのT字路を左折する。そのあとは右に看板が出るので右折する。 |
駐車場 | 専用駐車場あり。100台くらい停められる。無料。 |
営業時間 | 8:00〜21:00 |
料金 | \400 |
風呂数 | 混浴内風呂1、男女別内風呂各1 |
脱衣所 | 男女別各2 |
泉質 | ナトリウム−炭酸水素塩・塩化物泉(低張性弱アルカリ性高温泉) |
湯色 | 茶色 |
問合せ先 | 01522-3-3486 |
入湯日 | 2002/9/6 |
感想 | のんびりできた。混浴内風呂は上からお湯が垂れていて面白い。ちょっとぬるめでくつろげた。男女別内風呂は普通。モール泉。 |
評価 | 5 |
斜里温泉は、私が「一人旅 −北海道へ−」編で49番目に行った温泉です。そして、44番目に入った温泉です。ここが今回の一人旅で最後に行った温泉になります。9日間の長い旅の終焉です。
斜里温泉は斜里町の市街地からちょっと離れた場所にあります。
斜里温泉に行くには、JR知床斜里駅から斜里町市街地方面通りを北西へ行きます。北西に行くと斜里橋があるので、斜里橋を渡ります。そのまままっすぐ行くとT字路が出てきます。そのT字路を左折してしばらく行くと、「斜里温泉 湯元館」の看板が右側に出てきます。その看板に従って右折してください。JR釧網本線の線路沿いを行くことになります。さらにしばらく行くと斜里温泉 湯元館に着くことができます。
斜里温泉 湯元館は斜里町の中心街からちょっと離れた場所にある温泉施設です。斜里町の市街地からちょっと離れただけで、外はほとんど真っ暗! 私が来たときにはもう日は落ちて、湯元館を探すのが怖いくらいでした。でも、野生のカンでどうにか見つけることができました。(^o^)
私が湯元館に来たときにはすでに夜の7時半ごろになっていました。日帰り入浴は大丈夫かなと心配でした。でも、やっている可能性もあるので受付に聞いてみました。すると、入ってもいいと言われたので料金を払って中に入りました。
湯元館のホームページでは日帰り入浴時間は19時までと書いてあるのですが、混雑していなければ21時までやっているみたいです。ラッキー!と思いました。湯元館の皆さん、ありがとうございます。m(_ _)m
湯元館には2つの浴場があります。本館浴場と西館浴場です。どちらに入ってもいいということだったので、私は受付より遠い場所にある西館浴場に行きました。
西館浴場には男女別の内風呂があります。内風呂の浴槽は狭かったです。四角い浴槽で、3、4人が入ればいっぱいになる大きさでした。浴槽自体はあまり特徴はありませんでした。特徴があるとすればお湯が茶色いことでした。これがモール泉なんだなあと思いながら入浴しました。
次に、私は本館浴場に行きました。こちらには有名な岩風呂があるということで、私は期待しながら行きました。
本館浴場には混浴の岩風呂があります。岩風呂は本館浴場にどーんと鎮座していました。直径約5mくらいの大きさでした。そして、その上部からはお湯を垂らす管がありました。真上から滝湯のようにお湯を注ぐ形式になっていました。珍しいなあと思いました。お湯は西館浴場と同じで、茶色でした。
岩風呂の浴槽の中に入ると、お湯はちょっとぬるめでした。熱くしたければ上部からお湯を出して熱くするような感じでした。私はこの湯元館が今回の旅「一人旅 −北海道へ−」編で最後の入湯になると思ったので(実際はこのあと吹上温泉 吹上の湯に再入湯しました)、ゆっくりするつもりでした。そのため、ぬるめで長く浸りたかったので、お湯の温度を熱くしないでのんびりとくつろいでいました。
私がのんびりくつろいで、ふと浴場の側面を見てみると、斜里温泉のお湯とモール泉について書いてある大きな看板がありました。それには以下のようなことが書いてありました。
湯元館のお湯は、地下約1,000mより湧き出る濃度炭酸水素ナトリウム「重曹」と植物性とドロ灰の温質で、ドイツ語で「モール泉」と呼ばれ、全身体を包むように内部から体を暖め、脳脊髄と諸器官の連鎖を強め、知覚運動を助勢し、肉体・頭脳・精神のバランスを調(ととの)え諸器官の各所を癒します。特に神経痛には高い効能が見られ、亜炭質に見られるフミン質成分「お湯の中の苔のような浮遊物」は素肌の美容効果てきめんです。濃度炭酸水素ナトリウムって何だろうと思ったのですが、高濃度炭酸水素ナトリウムの間違いかなと思いました。その証拠に温泉分析書を見てみると、ナトリウムイオン(Na+)は490.1mg/1kgで92.57ミリバル%、炭酸水素イオン(HCO3-)は1023mg/1kgで72.47ミリバル%となっていました。両者が合わさって炭酸水素ナトリウムとなるのですから、理論的にはこの温泉の中にある総イオンの約70%以上が炭酸水素ナトリウムとなります。そう考えると、高濃度炭酸水素ナトリウムといえます。
ちょっと腑に落ちなかったので調べてしまいました。ちなみに、「重曹」とは「炭酸水素ナトリウム」のことです。「炭酸水素ナトリウム」のことを「重炭酸ソーダ」ともいい、これを漢字で書くと「重炭酸曹達」となるため、それを略して「重曹」と呼ぶようになったそうです。「ソーダ」は漢字で「曹達」と書くんですね。勉強になりました。(^o^)
話がそれてしまいました。元に戻しましょう。
ここで「モール泉」という言葉を見て、私は幕別温泉のことを思い出しました。幕別温泉ではモール泉は幕別温泉とドイツのバーデンバーデンにしかないと書いてあったのに、この斜里温泉もモール泉じゃん!と思ってしまいました。幕別温泉のいうことが間違っていたのでしょうか。それとも幕別温泉のモール泉は斜里温泉の種類が違うモール泉なのでしょうか。ちょっと気になってしまいました。
また、フミン質(Humic Substances)というのは、植物などの微生物最終分解生成物のことをいうみたいです。フミン質という単語で調べると、フミン酸とかフルボ酸などの専門用語がいっぱい出てきて説明するのに長い文章になってしまいます。そのため、ここではわかりやすく要約します。ようするに、植物などが腐って発酵したときに残っている残骸をフミン質というみたいです。それが美容にいいみたいですね。
モール泉にはちょっと独特な匂いがあるのですが、生まれて初めて北海道に来た私には、とても新鮮な温泉でした。
今回の旅の最後だという思いがあったので、のんびりと浸かることができました。そして、モール泉にめぐり合えたことに感謝しながら、湯元館をあとにしました。
そして、私は帰路へ向かう・・・。また次の旅に出るために・・・。