四万温泉 第2部

温泉名しまおんせん
四万温泉
施設名かわらのゆ
河原の湯
所在地ぐんまけんあがつまぐんなかのじょうまちしま
群馬県吾妻郡中之条町四万
場所概略関越自動車道の渋川伊香保ICより国道353号線を北西に進み、四万川ダムへと向かう。四万大橋手前を右折して、四万温泉街の通りを行く。四万温泉バス停の近く、四万川沿いにある。
駐車場なし。付近に路上駐車することができる。
営業時間9:00〜15:00
料金\0
風呂数男女別内風呂各1
脱衣所男女別各1
泉質ナトリウム・カルシウム−塩化物・硫酸塩泉(低張性中性高温泉)
湯色無色透明
問合せ先0279-64-2321(四万温泉協会)
入湯日2002/3/21
感想地元の人たちの共同浴場。今回、時間外にもかかわらず、地元の人のご好意により朝の7時ごろに入浴させてもらった。小さい浴槽だが飲泉できるし、いい雰囲気だった。
評価5

 四万(しま)温泉は群馬県と新潟県の県境付近、草津温泉の東にあります。
 四万温泉に行くには、関越自動車道の渋川伊香保ICより国道353号線を西へ向かいます。この国道353号線の左には吾妻川が並走していています。そして、吾妻川を縫うようにしてJR吾妻線が走っています。また、向こう岸には県道35号線(渋川吾妻線)も並走しています。この県道35号線は国道353号線が混んでいたときに抜け道として利用できる場合もありますので、もし混んでいたら利用してみてください。
 国道353号線を約20km行くと、左側に中之条駅が見えてきます。そして、伊勢町上之町交差点が現れてきます。その交差点を右折して国道353号線に向かってください。この交差点は国道145号線と交わる交差点ですが、国道145号線へと向かうと、川原湯温泉、尻焼温泉、そして草津温泉などの温泉地に行くことができます。
 国道353号線へ行くと、あとは四万温泉に続く道です。ひたすらまっすぐ進んでください。約16km行くと四万温泉街に到着です。温泉街に着くと、国道353号線から二股に分かれる道が現れます。右に行くと旧国道353号線になります。四万温泉街は、その2つの道と四万川沿岸に温泉施設が点在している温泉街です。
 四万温泉街は、温泉口山口新湯(あらゆ)、日向見(ひなたみ)の温泉場で構成されています。四万の病に効くという由来で四万温泉と呼ばれているそうです。そんなに多くの病に効くなんて、四万温泉ってすばらしい!
 四万温泉 河原の湯に行くには、国道353号線に架かっている四万大橋を渡ったすぐを右折して、旧国道353号線に入ります。この旧国道353号線は道沿いに家や温泉宿などが建ち並ぶ情緒あふれる道です。バイパスの機能を果たしている現在の国道353号線とは違い、地域住民の生活道路になっています。また、四万川を近くで見ることができます。この道をしばらく行くと、四万温泉バス停があります。その近くの四万川沿いに河原の湯はあります。
 河原の湯は四万温泉の共同浴場です。外観は石造りで、なかなかセンスがいいと感じました。四万温泉の共同浴場には、他にも御夢想の湯上の湯、そして山口露天風呂があります。その共同浴場を無料で開放してくれているなんて、ありがたいことです。
 これらの共同浴場は、地元の人たちは鍵を持っていて、いつでも入ることができます。地元の人以外は、9時から15時までしか利用できません。
 私たちがこの河原の湯に着いたのは、朝の6時でした。私が河原の湯の扉を開けようとしたら、もちろん鍵がかかっていて、開けることができませんでした。しかし、扉の曇りガラスの向こう側に、人のいる気配がしました。地元の人が朝風呂に入って着替えているところでした。私がノックすると、中にいた地元の人が内側から扉を開けてくれました。そして、私が河原の湯に入りたいと申し出たところ、「どっから来た?」と言われました。私は正直に「千葉県です。」と答えました。その人はわざわざ千葉県から来たのかという顔つきで私を見ながら、「地元の人がいるから挨拶してから入れよ。」と言い、了承してくれました。言い方は少し乱暴でしたが、とてもやさしい方でした。そしてその人は、時間帯によって鍵がかかってしまうこと、その時間帯では鍵を使う、もしくは内側からしか開けられないことなどを教えてくれました。私はその人にお礼を言い、扉を開けたまま河原の湯に入る準備をしました。そして、河原の湯の扉の奥へと入りました。
 脱衣所はこじんまりとしていました。5、6人来ればいっぱいになってしまう大きさでした。地元の人がお風呂から上がって、服を着ていました。私たちは言われたとおりに、挨拶をしてから服を脱ぎ始めました。そして、浴場へと向かいました。
 河原の湯は、2、3人が入ればいっぱいになってしまうほどの小さな浴槽でした。浴槽は立派な石で造られていました。床はタイル張りでした。お金をかけているなあと思いました。そんな場所を無料で開放してくれているなんて、本当にありがたいと思いました。
 さらに、奥には石が積まれていました。神様をまつるような雰囲気がありました。全体的に薄暗い場所でした。神秘的な場所と言ったらいいのでしょうか、そんな感じがしました。
 浴槽の中に入ると、お湯は熱めでした。無色透明のお湯が湯口から湯の泉と同じようにあふれ出ていました。泉質はナトリウム・カルシウム−塩化物・硫酸塩温泉です。コップが置いてあり、飲泉できるみたいでした。飲んでみると無味無臭でした。
 この河原の湯は四万温泉の源泉に近いため、四万温泉の中でも一番効能が高いと言われているそうです。そんな場所に入ることができて、よかったです。内風呂が1つだけの施設でしたが、神秘的な雰囲気と、地元の人たちによって清潔に管理されている浴場でした。
 このような無料の温泉施設がいつまでもあって欲しい、と思いました。
 最後に、内側から扉を開けていただいた地元の方に厚く御礼申し上げます。ありがとうございます。


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