庄内で人気のある船での対象魚の釣り方(平成16年2月7日魚信が書き込み)

ソイの船釣り

 一口でソイと言っても、実際の釣りの対象となる魚の種類は明確ではなく、庄内においてはドコ(キツネメバル)とソイを混同した釣りとなっている。ソイとドコを判別する方法としては、魚の涙骨(エラの下部)部分に3本の鋭い棘があるのがソイで、ドコには無いが、釣りと釣り味、魚種としてもあまり違いが無いので総称してソイ釣りとして紹介する。

シーズン
 早春の3月から12月までと釣期は長いが、水温が高くなる夏の間は魚体に虫が付き易く、やや食味も落ちる様だ。

ポイント
 釣場は庄内の各漁港から出漁して沖手の水深50〜60mラインの漁礁がポインにトになるので、各漁港から30分程の釣り場になる。

釣り方
 置き竿になるので、ソイが餌を食わえて竿を持ち込む迄待ってから、持ち竿にして、ロッドを起こすだけで針掛りするが、針掛かりしたソイは岩礁の根や溝などに引き込もうとするので、引き込まれないように注意すること。あらかじめ仕掛けを底から少し離しておく釣り方も有効だ。

仕掛け

 タックルとしてのロッドは3m前後のもので錘負荷50〜80号クラスが適する。出来ればやや胴調子に近いものが魚の食い込みを促し、針掛かりした魚を巻き込む時のバラシを防止出来る。
 仕掛けは胴付きと天秤仕掛けに大別できるが、効率が良く釣り易いのは胴付き仕掛けで、魚の活性や食の悪い時は天秤仕掛けに分がある。
 胴付き仕掛けの場合、針の数は3〜5本程度とし、針はフカセ針か、ムツ針の太地で16〜20号クラスを用い、ハリスは6〜10号のカーボン系が適す。ハリスの長さは絡みを防止する意味からも30cm程度が無難。
 天秤仕掛けの場合、同じ針とハリスを用いるが、天秤より先のハリス長は、2〜3mにする。 餌は鰯などの魚や、蛍イカなどが主に使われるが、魚形のソフトワームも実績が高い。

ヤリイカの船釣り

シーズン
 1月下旬頃から3月下旬迄がベストシーズンであるため、海が凪に恵まれる僅かのチャンスを狙い出漁する事になる。

ポイント
 庄内の各漁港から沖に出る事30分前後の水深50〜60mラインが釣り場となるが、ヤリイカの群れに当たることは少ない。

釣り方
 仕掛けを海底まで落としたら、糸フケをゆっくり取りながらリールを巻くが、この時にロッドかリールで時々シャクリを入れて、イカ針にアクションを付けてイカを誘う。この誘いを約10〜20m続けてもイカが乗ってこない時は、再び底まで仕掛けを落として同じ操作を繰り返す。
 ロッドに重さが加わりイカが乗ったと思われたら、シャクリを止めて一定の速さでリールを巻き込んでくる事。この時に糸(仕掛け)をゆるめるとバレ易い。

仕掛け
 釣れるサイズは胴長(足除く)で2025cmが多いので、使うイカ針(イカ角と呼ばれる疑似餌など)も10〜15cmクラスが良く、角のカラーや動きに誘われてイカが角に抱きついてくる。 ヤリイカの場合イカ角はスリムな物が良く、カラーは主にピンク、ブルー、グリーン、バイオレットなどに実績があるが、その日によって掛かりの良いカラーが異なる。また、同じイカ針でも魚や鮫皮などの餌を付けるものが最近高実績をあげている様だ。これらの仕掛針を串とも言うが最近はパンチ仕掛けなどの名称で市販されている。
 イカ用のロッドは比較的細身で胴調子の3、0m前後が適し、錘負荷で50号クラスのやや柔らかい物がイカの乗りも良くバラシも少ない。 仕掛けは胴付タイプで良く、イカ針を5本程付けるが、針の間隔は1mでハリスは5〜10cmで良い。仕掛けの幹イトは8〜10号とし、ハリス(枝素)は3〜5号が標準。        

マイカの船釣り

シーズン
 水温帯は15度前後が狙いどきなので主に初夏の6月頃と10〜11月頃が狙い目となる。

ポイント
 マイカを専門に狙って釣る人は少ないが、マイカを釣るには水深のある沖の釣り場に出漁する必要があるので、庄内では各漁港から1時間ほど沖に出るか、飛島近海の水深150mラインが主な釣り場になる。

釣り方
 仕掛けを投入して仕掛けが底に付いたら、ゆっくりと仕掛けを巻き上げながらイカの乗りを待つが、イカが回遊する棚が判明した場合は、棚に仕掛けを合わせて、何度か同じ棚を繰り返し探る釣り方が効果的だ。イカの場合は糸や仕掛けをゆるめるとバレるので注意する。
 水深があるためイカ針は10本以上を付けると効率が良く、群れに当たれば数も出るので、仕掛けの上げ下げも手際良くする事が大切だ。

仕掛け

 マイカ自体胴長(足を含まない)で30cmクラスの大形がも多いので、イカ針(イカ角などの疑似餌)はやや大きめの20cmクラスを用いる。

 水深があるために夜光色の発光角や、仕掛けの一部に赤や緑などの発光ライトを点滅させるとイカが仕掛けに集まる効果がある。

 ロッドは錘負荷150号前後の長さは3〜4mクラスが理想だが、錘負荷からして、どうしても硬めの竿になるため、イカのバレを防止するクッションゴムなどをミチ糸と仕掛けの間に付けると良い。
 仕掛けの幹糸は10号、ハリス(枝素)は5号を用い、ハリスの長さは長いほどイカの乗りは良いが、絡み易い欠点もあるので20〜50cmの間で調整すると良い。

注意
 出漁する場合はあらかじめ潮回りを調べ、出来れば大潮の時に出漁した方が好釣果に恵まれる確率は高まる。

ワラサの船釣り

シーズン
 ワラサの釣期は長く、実際は3月に始まり、12月いっぱいは期待できるが、6月から11月頃迄が気候的にも無難で釣りにも適している。

ポイント
 ワラサの場合、ジギングを除けばほとんどが電気釣り(夜釣り)がメーンとなるが、日中の場合は沖の漁礁で小魚が(小鯵や小鯖など)いるところを魚探で探し、ポイントを定めてから船をポイント近辺に止めて仕掛けを落とす事になる。これらのポイントは各漁港から20〜30分の50mラインか、更に30分程沖に向かって走り、80mラインのポイントなどでの釣りとなる。

 電気釣りの場合も同じようなポイントに錨で船を固定し、船底の海底にライトを照らしてプランクトンや小魚を集め、これらに誘われてくるワラサを釣ることになる。

釣り方
 ポイントで仕掛けを落としてからも、時々仕掛けの棚を変える事が必要だ。ワラサ場合は特に回遊してくる水深(棚)は、水面から海底迄と巾が広いので、探る感じで仕掛けを上下してみるか、誰かが釣ったら参考までに棚を確認した方が良い。

 ワラサ釣りの場合はロッドをキーパーなどで船縁に固定した状態で当たりを待つが、急激な引き込みに対応出来るように、リールのドラグ調整は正確にチエックしておく事(ハリスの引っ張り強度70%程度)

仕掛け

 胴付仕掛けが一般的で、毛や人工ベイトの付いたサビキ仕掛けや、餌を付ける空針仕掛けなどが用いられる。
 仕掛けの幹イトが10〜16号でハリス(枝素)は10号前後を用いる。針は太字のムツ針の15〜18号クラスが無難だ。
ワラサの形は60〜80cmクラスが主だが、秋が深まる頃だと鰤クラスも混じるので、仕掛けを一回り大きくする。
 餌は冷凍イカの短冊や小魚で良いが、あらかじめ釣っておいた小魚の活魚があれば最高。
ロッドは日中の釣りであれば、錘負荷100号前後で3m程度の胴に乗る調子が良いが、夜の釣りになる電気釣りの場合は、船を固定するため、潮の流れが直接影響する関係で、鉛も200号クラスを用いる為に、ロッドも硬めの錘負荷200号程度で出来れば3、6m〜4、0mクラスが理想。
 
ヒラメの船釣り

シーズン
 4月には寒ビラメと言って、すでに近海に入って来ているのだが、釣りの対象とする人が少ないので、釣果実績は少ないのが現状だ。
 釣りとして本格化するのは6月頃から初冬の12月頃までだが、夏場の釣りとして最近は定着している。

ポイント
 庄内の各漁港から30分前後の50〜60mラインの漁礁となる。砂地のポイントと思われる方も多いが、実際の好ポイントは根の荒い岩礁帯となる。   

釣り方
 餌にはキスや鯵の活魚を用いるため、餌や仕掛けの違いで釣り方は変わるが、基本的な釣り方としては、仕掛けを投入したら出来る限り海底近くをゆっくり流す釣り方になる。
 ヒラメの当たりは一定ではないが、初期の当たりはロッドのトップをコツコツと震わせる程度の当たりなので、見逃す事がないように注意を払い、次にくる大きな引き込みを待つ(約30〜60秒後)この間にロッドには手を触れない方が無難で失敗が少なくてすむ。
 向こう掛かりの状態で針掛かりしたヒラメは大形ほど強烈に何度も引き込むが、リールのドラグを活用して無理せずにゆっくりリールを巻き込んでくる事。
ロッドをポンピングする場合もゆっくり操作する。ラインにフケを出すとヒラメをばらす原因となる。
 取込が一番失敗する確率が高いので、タモにヒラメを確実に収めてから引き上げる事。

仕掛け
 大別して、仕掛けには3種類ある。 @誘動胴付仕掛けA天秤使用流し仕掛けB食わせサビキ仕掛け(サビキの仕掛けに釣れた小魚をそのままにして、ヒラメが食い付
くのを待つ)  
 @の場合は幹イト8〜10号にハリスは5〜8号で50cm前後とする。   針はヒラメやセイゴ針の16号クラスを親針とし、一回り小さい針を孫針に用いた2本針が無難で、鉛の上部には捨て糸5号を1、0mつける。
 Aは天秤鉛を用いてハリスと針はAとと同じサイズとするがハリスの長さは1、5〜3、0mとする。
 Bの仕掛けは市販で色々な種類が販売されているが、その日によりサビキの良否が別れるので、種類は多めに用意する事。
 ロッドはいずれも胴調子で、錘負荷50号程度の3、0〜3、6mクラスを用いる。リールはドラグ調整ができる両軸タイプが理想で、底棚が判りやすいデジタルカウンター付のものが便利。
 ロッドは船縁に固定したままで当たりを待つので、ロッドキーパーは必需となる。

マダイの船釣り 

シーズン
 5月下旬から12月下旬迄と釣期は長いが、6月から11月頃迄が無難で好実績も出ている。

ポイント
 マダイは昼夜問わず狙えるが、60cm以上のマダイを専門に狙うとなると釣り場も限られる。
 マダイの本格的な乗込みは6月だが、まだ庄内におけるマダイの船釣りは、釣法的にも確立されていない。しかし米子漁港の沖10kmに位置する大瀬漁礁はマダイが多く乗込む場所の為、釣りは禁止されているが、大瀬の近海であれば釣りが出来るので釣果も期待できる。   また、由良漁港から約30kmの酒田沖に位置する明石漁礁(釣り禁止)周辺の禁止外水域でも期待できるポイントが点在している。
 また庄内の漁港から10〜30分程度の比較的近海の水深30〜60mラインの場合、数は出ないが無数のポイントがあり、夜の電気釣りだと同じポイントでも更に釣果は期待できる。

釣り方
 マダイを専門に狙うときは天秤仕掛けと胴付仕掛けになるが、いずれもハリスが長いので、仕掛けを投入する時から仕掛けが絡まないように注意が必要だ。
 仕掛けを海面に投入したら仕掛けが潮に馴染むまで待ってから仕掛けを落とす様にすると仕掛けは絡み難くなる。
 日中の釣りの場合は船を潮の流れに任せて流すような釣りとなるため、海底に流した仕掛けが根掛かりすることがあるので、常に持ち竿にして棚の調整をしなければならない。
 夜の電気釣りの場合は錨をおろして船を固定するので、潮の流れが吸収出来なくなるために仕掛けが浮いてしまう事があるので、鉛をやや重くする必要も出てくる。この場合は船縁にキーパーでロッドを固定して、ロッドが大きく引き込まれるまで待つ釣り方となる。
いずれの場合もマダイの当たりは力強くガツガツした感触が手元までくるが、早合わせはしないで、ロッドが大きく引き込まれてから合わせると針掛かりも確実となる。マダイが掛ってからリールを巻き込む時はゆっくりと慌てずに同じスピードで巻いてくる。
 マダイが大形の場合、時折大きく締め込むが、ロッドは保持したままで、ラインが多少滑り出す程度に、リールのドラグは予め調整しておく事。

仕掛け
 水深が30〜50m程度の場合は、天秤仕掛けの方が無難なので、天秤にハリス5〜6号を3mほど付ける。針はマダイ針の10号から12号とする。
天秤の場合コマセ篭を用いて釣果を向上させる方法もある。
 胴付仕掛けの場合は針数を3本程度とし、枝ハリスの長さを60〜100cmとする。枝ハリス間の長さは1、5〜2、5mぐらいとして、枝ハリス同志で絡まないようにする。 幹イトを10号、枝ハリスを6〜8号として、針はマダイ針の10号前後とする。餌は地元で採れる赤海老や市販の冷凍赤海老が無難で、夜の電気釣りの場合は、コーデル(輸入ものでミミズを大きくしたような物)を使う場合もあり、実績
もある。なおコマセにはコアミやオキアミが無難。
 ロッドは出来れば長めが有利なので3、0〜3、9mクラスの錘負荷50〜100号が適す。また全体的に胴調子のやや柔らかめのロッドがマダイの食い込みを良くすると共に、巻き上げ途中のバラシも減少する利点がある。

ハナダイの船釣り

シーズン
 釣れ始まるのは6月の下旬頃から沖手の大瀬方面で本格化し、秋になると近海のい
たる所で釣れる様になる。
12月に入るとハナダイは再び沖に移動するため(北上すると思われる)主に明石方面での釣りとなる。

ポイント
 ハナダイの生態や習性が明確にされていないために、ポイントも確立されるまでに至ってはいないが、今のところ時期によって釣り場を変えながらハナダイを求めて好ポイントを探し歩くために、釣り場も広範囲となる。
秋の最盛期は各漁港から20〜30分の水深30〜60mラインの近海が主なポイントになるが、初夏と初冬は更に30分程走り南方では大瀬方面、北方では明石方面が主なポイントになる。

釣り方
 使用タックルにもよるが大別して釣り方は3種類に分けられる。
@シャクリ釣法 
 短めで先調子のロッドを用いての釣りとなる。胴付の仕掛けを海中におろし海底に錘が着いたら直ぐにロッドを大きく錘ごとシャクり上げる(この時にハナダイが針掛かりしている事も多い)ハネ上げたロッドを下げ戻す時はゆっくりやるのがコツで、この戻す時にハナダイが餌付く確立が高い。
 このシャクリ動作を繰り返すのがシャクリ釣法だが、シャクる時には錘ごと大きくハネ上げる操作方法と小刻みにシャクる方法がある。小刻みにシャクる時には、錘を底着させたままラインを緩めたり張ったりする操作を繰り返す。
A当たり取り釣法
 使用ロッドは@を流用出来るが、この釣法を駆使するには、出来るかぎり先調子で穂先が柔らかいものを必要とするため、外ガイドのロッドに限定される。
 仕掛けを投入して錘が底着したら、一旦ロッドを大きくシャクるのは@と同じだが、そのあとは錘を底着したままラインを張り気味にして、穂先の変化で当たりを取る様にする。この釣り方だとハナダイが食い渋る時やウマズラなどの餌取りが多い場合にも有効。
B這わせ釣法
 大形のハナダイが釣れる時や、外道にヒラメやイナダなどの良形が出る時に有効な釣り方で、海底に仕掛けを這わせておき、ハナダイがロッドを締め込むまで待つ釣法となる。(この釣り方の場合、予めミチイトの先端部にゴムカン付の錘などを誘導で通しておく必要がある)
 ハナダイは大形の場合程海底で釣れる確率が高いので、釣り場によってはこの釣法が特に有利な場合が多い。
 以上が代表的な釣法だが、いずれの場合も錘を底着したまま引きずると根掛かりを誘発するので、船が流される分ラインを引き出し、錘は同じ位置に底着させておく。
一定以上流された場合にはミチイトの弛みを取ってからロッドを大きく振り上げ錘をハネ上げて移動させる。

仕掛け
 いずれも胴付仕掛けが無難だが、釣法によって仕掛けの作りを変える必要がある。
 @の釣法の場合はシャクリ効果を上げると共に、仕掛け絡みを防止する意味でもハリスは短い方が有利なので、枝ハリスは15〜20cm程度にし、その分針数を多くすると釣果も向上する。
 一日中ロッドをシャクリ続ける関係から疲れにくい竿選びも大切だ。長さは1、8〜2、4m程度の先調子を用いる。 Aの釣法の場合はハナダイの当たりをダイレクトに感知するため、ロッドは勿論仕掛けも繊細である事が最優先となる。ミチイトもPEラインの2号程度を用いて、出来るかぎり潮流の抵抗を少なくするなどの配慮も必要。
ロッドは9:1〜8:2の先調子で1、8〜2、7mクラスの長さが良い。
 Bの釣法の場合は仕掛けを這わせる関係で、仕掛け全体は太めでもハナダイの食いに影響はなく、向こう掛かりの釣法になるため、ハリスは25〜30cm程度の方が食いも良くなる。
 大形が掛る確率が高いので、食込みを良くし、巻き上げてくる時のバレ防止の為にも、胴調子で2、7〜3、6mの長めのロッドが有利となる。また、ロッドが長い分仕掛け全体も長く出来る。
 以上が主なタックルとなるが、いずれのロッドも錘負荷は50号前後を用い、仕掛けのミキイトとハリスの接続部分にはヨリ戻し効果と仕掛けをシンプルにするためにも、今評判のクロスビーズを使用すると良く、仕掛けの耐久性と釣果も向上する。

注意 
仕掛けを投入する時は、錘を投げない事。(仕掛けの針が物や人体に刺さる事がある)船縁から静かに落とす。

沖メバルの船釣り

シーズン
 特に飛島や粟島などの離島回りでは釣期が長く、実際は周年の釣り対象魚となるが、遊漁船による釣りの場合は3月から12月の期間が無難な釣期だと言える。比較的近海の場合は、6月から9月迄がベストシーズンだが、どの釣り場でも同じではあるが、夏になると大形の鮫が出没してメバルの掛った仕掛けを根こそぎ食い荒らす様になるため、釣りにならない事も多い。
 早春と初冬の時期は比較的小形が多く20cmクラスがほとんどだが、初夏から秋にかけては30〜40cmクラスが混じる。これらのメバルは小形は小形のグループ、大形は大形のグループで群れを作り、それぞれが適水温帯を求めて移動や回遊を続けているものと思われる。

ポイント
 由良漁港から約50分程沖に走ると水深120mラインの通称村中と言う漁礁と、北側では明石漁礁近海と飛島周辺、南側なら大瀬漁礁近海と粟島周辺が主な釣り場となる。
 釣り場で異なるが水深は150m前後のポイントが多い。

釣り方
 仕掛けは針数の多い10〜20本の針の付いた胴付仕掛けとなり、錘が120号から200号を用いるので、慣れないと仕掛け絡みや仕掛けの根掛かりも多いから、仕掛けの投入と巻き上げ、針掛かりした魚の取り外しと餌の付け方などに工夫が必要だ。
 ロッドは長く重い物を用いることになるので、ロッドキーパーに固定したままでの操作になる。
 まず仕掛けの針(毛ばり含む)に餌を付ける時には(マグネット板などがあれば船縁に取り付けておく)餌を付けた針を投入順番に船縁に並べておき、ミキイト、ハリスなどが絡まないように注意しながら、錘を船縁から落とす。
 錘が着底するとミチイトが弛むが、この弛んだ状態のまま仕掛けの上針にメバルが食ってくるのを待つ、少し待ったら錘を海底から1mほど上げて更に追い食いするのを暫らく待ってみる。
 メバルが針掛かりしていればロッドのトップにブルブルと当たりが出るので、リールをフリーにして錘をもう一度着底させた状態で追い食いを待つ(釣れるポイントから仕掛けを離さない為)追い食いが始まるとロッドのトップが次々締め込まれる様に曲がり始めるので、出来るだけ針掛かりするように待ってから、リールを巻き上げる。
 メバルが数多く針掛かりしている場合は、最初のリールの巻き上げ速度はゆっくりで良いが、中層からはやや速度を早くした方がバレが少なくてすむ。
 水面まで仕掛けを巻き込んだら、仕掛け全部を船上には上げないで、針掛かりしたメバルを順次に外しながら、仕掛けの針も順次に船縁に並べるようにする。 
仕掛けを投入するときは、隣に釣り人がいる場合は船尾側の人が投入の優先権があり、巻き上げも船尾側の人が優先する。この優先順位を守ればお互いの仕掛け絡みも防止できる。
 海面でメバルが針から外れることが多いので、身近にタモは用意しておく事。

仕掛け
 ミキイト6号前後に枝ハリス3〜4号を用い、ハリス長は25〜30cmとする。
針数は好みになるが、慣れるまでは10本程度とする。
 針には毛を巻く場合が多いが、製作が難しいので、市販品を利用すると良い。 一般的に水温が低い時期は暖系のカラー(赤、ピンクなど)と、水温が高い時期には寒系(ブルー、紫など)のカラーは実績も高いが、自分で作る場合はカラーを数種類取り混ぜたテスト仕掛けを作っておき、釣れるカラーが確認出来てから本仕掛けに切り替えるのも一法だ。
 毛ばりの他に空針の仕掛けも使うが、いずれもムツ針の14〜16号を用いるのが一般的で、餌は蛍イカ、どじょう、イカの短冊などに実績がある。
 ロッドは錘負荷120〜200号で3、9m前後の胴調子を用い、リールは電動で、5号のPEラインを300m以上巻いておく。

注意
 メバルの背ビレなどで手を痛めやすいから、グローブを使用する事。

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Vol.02 庄内近海のヒラメ釣り.2
Vol.03 庄内近海のハナダイ釣り.1
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