新編こどもとり図鑑
コクチョウ
○ コクチョウ
ハクチョウ類の最後はコクチョウの登場である。コクチョウは南半球のオーストラリアに分布(ぶんぷ)する固有(こゆう)種(しゅ)で、日本には公園などに観賞用の飼い鳥として移入(いにゅう)されている。ところがこの鳥もコブハクチョウ同様、かごぬけをし、野生化している。他のハクチョウのように渡りはせず、季節や環境によって移動している。成鳥の体長は130cmほどで、体重は最大で9kg。クチバシは赤く、先端部分に白い斑(ふ)があり、眼は赤い。羽毛は全体が黒いが翼の先端部分は白い。幼鳥の羽毛は白く、クチバシは黒い。成長するにつれて羽根は黒くなり、クチバシも赤くなる。主に水草や草を食べ、水辺に近い陸上などで採食し、エビや貝など小動物なども食べる。繁殖期は4月から9月で、つがいは一生の間続く。湖などの浅瀬に葦(あし)の茎などを積み重ねて巣を作る。4個から7個の卵を産み、雌雄(しゆう)交代で抱卵(ほうらん)する。
北浦の潮来に潮来マリーナというところがある。ここのオーナーは無類の鳥好きで、敷地内に黒鳥のペアーを飼っていたが、大きな台風で小屋が壊れてしまった。それ以降、そこに住み着いて、毎年(?)こどもを孵し(かえし)ている。





コクチョウはほかのハクチョウ類と違って、もともとは南半球の鳥です。
日本には観賞用の鳥として、日本各地の公園に放されました。
その公園のコクチョウが逃げ出して野生化しているものが見られます。
霞ヶ浦では高浜や大生の湖岸にかごぬけの黒鳥が野生化しています。
   




コクチョウは黒い羽根に赤いクチバシが特徴です。
よく観察するととてもエレガントな鳥です。
日本ではあまり歓迎されない鳥ですが、こんな鳥もいていいのではないかと思っています。
コクチョウの家族も絆だ強く、いつも団体行動をとります。
このコクチョウは黒鳥が野生化し始めたころのものです。
たまたま、霞ヶ浦・高浜の河口付近で営巣を発見。
その後、観察を続けましたが、一番初めはついに雛がかえらず、
二年後に子どもを連れて泳いでいるのを発見しました。
新編こどもとり図鑑
0.標識鳥 1.コブハクチョウ 2.オオハクチョウ 3、コハクチョウ 4.コクチョウ  5.




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