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山本哲也氏(ゼットテクニカ富山代表) *アレルギーと住宅を考える会・富山支部長
脱原発の安定した代替燃料として注目されるのが、日本国土の7割を占める山林の豊富な木質バイオマス資源である。これは間伐廃材を効率のよいチップに加工して利用するもので、地球温暖化の原因にならないし、山林を計画的に循環経営できる。林業はいまや国民的な公益産業として見直される時代に入っている。近年、市民や女子学生の間で、管理を放棄した状態にある山林の間伐ボランティアが組織される事例を耳にする。 林業労働には感動性と裏腹に危険がともなう。開いてみて驚嘆したのは、従来の勧告とは異なって、「ILOよ、ここまでやるか」と思うほど働き方について詳細で具体的であることである。立木の伐倒を例にとろう。伐倒のさいにとる安全距離は予定木の高さの少なくとも2倍、周囲や搬出路の小径木の除去のために刈払鋸を操作する場合は、他の者との安全距離を15mにする。枝打ち時に天空を見上げて地上から作業していと首と眼を痛めるから梯子と軽いチェーンソーを使うこと。重いチェーンソーは肩の高さ以上で使用しない、またチェーンソーは振動による職業病を予防するため一日五時間を超えて作業すべきでない、危険なキックバック(鋸の先端部分が木に触れて持つ者の方に跳ね返ること)の防止のために、伐倒方向の決め方、かかり木の処理、幹に鋸を入れる受け口の位置、角度、原木の玉切り、伐根作業にはウインチを使え、ロープは金属ではないものを3重に巻くことなど基本技術について人間工学の観点から工具の装備・材質・操作、とるべき姿勢を図解入りで詳しく説明している。用語解説も用意されているから、部外者も安心して手にすることができる。 安全衛生については、健康診断、作業中の小休止、アルコールの禁止などの一般的要件にかんする管理者の資格の取得を求めるほか、現場での応急処置のための全従業員の訓練を強調し、不時の災害に備えて避難場所・部屋を予め決めておくこと、また作業服は有毒化学物質に汚染されている可能性があるから日常衣類とは分けて洗濯すること、汗をかくから下着は吸湿性の良いものを着用することなど親身の心づかいのある助言が続く。 本書は林業労働を対象としているが「分散した現場で労働者の小集団が孤立して作業し移動する場合」を想定した企業、下請け、自営業者のため実務規定でもある。多様な業種や地域環境下で働くワーカーズコープの現場責任者、実技研修者が現場労働の安全と健康管理について本書の水準で再点検するのに最適の指針である。 末尾ながら、訳者は山形大学で林学を長年講義し教科書には書かれていない世界の林業国の自然やおもしろい伝統文化と農林業の関係についても語る貴重な名誉教授で、ILOのテキストは適訳者を得たということができる。
日本人の2人に1人がアレルギーです。子供のアレルギー、異常に多く、罹病者はどんどん増えています。 その原因の一つが住宅です。日本では、住宅を産業として扱うことが、健康よりも優先されているからです。私たちの祖先は、自然と共生し、循環の仕組みの中で生きてきました。本来の姿を取り戻してみませんか? 主人公Aさんの家づくりの物語。一般的な家庭のよくある話なんですが… 経済至上主義の住宅政策と住宅業界が仕掛ける罠! 病気を生み出し、莫大なお金を吐き出させる仕組みです。本書を読み、視点が変わると、日本の異常な住宅業界の実体が見えてきます。今まで通りの家づくりや暮らしを続けますか?
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