新編こどもとり図鑑
オオヒシクイ
○ オオヒシクイ
オオヒシクイはマガンより大きく、コハクチョウより一回り小さい大きさで、「ガン」の一種である。両羽を広げると180cmくらいで、全長が約85cm程である。首が長く、オスメス共に体は黒褐色で淡色の縁取り(ふちどり)がある。クチバシは大部分が黒色で、先端近くがオレンジ色をしている。足もオレンジ色で、発達した水かきがついている。飛び方はマガンより重そうで、飛びたつにはある程度の助走がいる。マガンより太くてガガンガガンと鳴き、飛びながら鳴くことが多い。日本には冬鳥として宮城県伊豆沼や新潟県福島潟など局地的に飛来をする。湖沼や水田に住み、干潟(ひがた)や海上にはほとんどいない。関東地方では唯一、茨城県稲敷市(いなしきし)に飛来する。日本では天然記念物に指定され、各地で保護活動が盛んに行われている。ロシアのシベリアから11月の半ばごろに渡来し、日本で越冬する。昨年(10年)には59羽が飛来した。昔、菱(ひし)の実を食べていたことからヒシクイと呼ばれるようになった。稲波干拓地の田んぼでは稲の2番穂や落ち穂を食べている。

標識鳥1

標識鳥2

羽繕い

羽ばたき
このオオヒシクイの写真は北海道の苫小牧のウトナイ湖でとったもの。
霞ヶ浦・北浦のコブハクチョウを追って行った。
冬にはまだ少し時間がある秋の中ごろにいた。
標識を付けたヒシクイのほか数羽がウトナイ湖に居座っていたのだ・・・




一方、この写真は関東唯一の越冬地、江戸崎の稲波干拓で撮ったもの。
関東地方から雁の姿が消えて久しいがここに残っていることがうれしい。
オオヒシクイはじめ雁類は警戒心が強く、なかなか人を寄せ付けない。
しかし、地元の農民は恐れない。その農作業に紛れて・・・
新編こどもとり図鑑
0.標識鳥 1.コブハクチョウ 2.オオハクチョウ 3、コハクチョウ 4.コクチョウ  5.オオヒシクイ




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