高天原温泉 高天原山荘

目次
序章 −準備から折立登山口まで−
1日目 −折立登山口から薬師沢小屋まで−
2日目 −薬師沢小屋から高天原山荘まで−
3日目 −高天原山荘から折立登山口まで−
終章 −折立登山口からその後まで−

高天原温泉 旅行記録表
高天原温泉 登山記録表

2日目 −薬師沢小屋から高天原山荘まで−

2017年9月23日 7:07

 薬師沢小屋を出るとすぐに、吊り橋がありました。私たちはその吊り橋を渡りました。
 吊り橋を渡ってすぐ左側にはしごがありました。そのはしごを下りて一度川沿いに行きます。そして、少し下流に行くと、またはしごがありました。
 ちなみに、このはしごを上らずに沢沿いを歩いて行くこともできます。こちらのコースは「大東新道」と呼ばれています。登山上級者向けのコースとのことです。私たちは復路でこの大東新道を行く予定でした。往路は雲ノ平山荘を経由して行く予定でしたので、私たちははしごを上って登山道を進みました。
 そのはしごを上ると、「薬師沢出合」を示す道標のほかに、「高天原」と「雲ノ平直登」と書いてある道標がありました。高天原の「原」の一部が温泉マークになっているのが独創的で面白いです。私たちは雲ノ平直登の登山道に向かいました。
 直登と書いてあるように、ここから一気に登ることになります。いきなり長い鉄製のはしごが私たちを出迎えてくれました。そのあとに木製のはしごもありました。
 さらに上りが続くのですが、これがつらい! 相変わらず石や岩、そして段差だらけの道でした。

 一気に上まで上がると景色が開けました。そして木道が現れました。小雨だった雨もいつの間にか止んでいて、青空が広がっていました。私たちの登山を祝福してくれるかのような澄んだ青空でした。

2017年9月23日 9:55


 アラスカ庭園に到着しました。この先には庭園と呼ばれる箇所が何か所かあり、そのうちの1つがアラスカ庭園です。なぜアラスカなのかはわかりませんでした。

2017年9月23日 10:34


 アラスカ庭園の次は奥日本庭園に到着しました。こちらもなぜ奥日本なのかはわかりませんでした。(^^;

 奥日本庭園の先はなだらかな下りになりました。登山道が見えました。目的先が見えるというのはいいですね。

 なだらかな下りのあとは分岐点が出てきました。左に行くと雲ノ平方面、まっすぐ行くとアルプス庭園方面の分岐点でした。アルプス庭園というのは祖母岳(ばあだけ)の山頂にある庭園です。アルプス庭園は周囲よりも高い場所なので、360度の展望を見ることができるそうです。
 おやっ、こんなところにバックパックが2つも! 忘れ物かなと思ったのですが、おそらくアルプス庭園に寄り道してから戻る人たちが、身を軽くするために置いて行ったものだと思います。盗まれないようにしてくださいね。
 私たちはアルプス庭園には寄りませんでした。左の雲ノ平方面に行きました。
 少し歩くと、雲ノ平山荘が見えてきました。そしてまた分岐点が出てきました。この分岐点を右に曲がって上れば雲ノ平山荘に到着することができます。

2017年9月23日 11:00


 雲ノ平山荘に到着しました。私たちは休憩することにしました。窓口には雲ノ平オリジナルバッジが売られていました。600円でした。
 2010年に改装したということで、中はきれいでした。雲ノ平山荘もバイオトイレでした。
 私たちは席を借りて、昼食を取ることにしました。昼食は薬師沢小屋で頼んでおいた弁当です。ちまきおにぎり3個と漬け物、そして飲み物としてお〜いお茶がありました。
 山で食べるご飯はやっぱりおいしい!

 雲ノ平山荘からの景色はすばらしかったです。周囲の山々が雲ノ平山荘を取り囲むように位置しているため、山々を見ることができるのがいいですね。

 昼食を食べて、いよいよ高天原山荘に向けて出発です!
 しかし、ここから私の体調に変化が起こるとは、誰が予想していたでしょう。蓄積した疲労が徐々に私の体に大きなダメージを与えていったのです。

 雲ノ平山荘から登山道まで下り、右に行ってすぐの分岐点を左に行けば高天原峠方面に向かうことができます。そこから先は緩い上りでした。今までの登山に比べたらそんなにつらくはありませんでした。しかし、大きな岩が多かったので歩きづらかったです。

2017年9月23日 12:25


 雲ノ平山荘から約18分上ると、小高い丘の頂点に到着しました。頂点を示すためでしょうか、大きな岩の上に小さな石がたくさん積まれていました。
 ここは今回私たちが登山した中で最高点の場所だとIさんが教えてくれました。ということは、あとは下るだけです!

2017年9月23日 12:47


 頂点から少し下るとアンテナが建っていました。コロナ観測所と呼ばれているそうです。
 アンテナが建っていたので、携帯の電波が届くのかなと思って機内モードから通常モードにしてみたのですが、全然つながりませんでした。(T_T)

 さらに下りが続きました。この辺りも大きな岩だらけで歩きづらかったです。
 岩だらけの道を下り終わると、木道が出てきました。

 木道を歩いて行くと、奥スイス庭園に到着しました。庭園というのは名ばかりの何もない場所でした。何が庭園だ!とツッコミを入れたくなってしまいました。

 木道を歩いていると、景色がすばらしかったです。雄大な自然を見ることができてよかったです。これは実際に登山をした人間じゃないとわからないですね。

2017年9月23日 13:55


 そして、ようやく高天原峠に着きました。このあたりで私の体に異常が出てきました。左ひざが痛くなってきたのです。私の利き足は右足なので、右足よりも筋肉が少ない左足に異常が出てきたと思います。
 高天原峠から高天原山荘までコースタイムだと約1時間です。せめてそこまで持ってくれ! そうしないと、ここまで頑張ってきた意味がないじゃないか!! そう自分を奮い立たせて、左ひざの痛みをこらえながら何とか歩き続けました。高天原山荘までは急な上り下りはないのが幸いでした。

 特に、左足だけで体を支えようとしたときに痛みが走りました。左足を上げて段差を上ろうとしてから、左足を地面に踏み下ろすと左ひざが痛くなりました。
 原因はやはり運動不足でしょう。また、ここまで長い登山をしたことがない経験不足もあると思います。
 そんなつらい私を自然はただ黙って見つめていました。雄大できれいな姿でたたずみながら、ただただ見つめているだけでした。

2017年9月23日 15:00

 痛みをこらえながら、何とか高天原山荘に到着しました。
 高天原山荘の入口には日帰り入浴者用の料金箱がありました。日帰り入浴も受け付けていて、料金は300円とのことでした。宿泊者は無料です。

 窓口では記念バッジが売られていました。2種類あったのですが、1つが生産終了で在庫しかないとのことだったので、私はそちらのバッジを買いました。500円でした。ニッコウキスゲと湿原が描かれていました。
クリックしてね!
 また、温泉までの道のりと風呂の位置案内図が手書きで書いてありました。これによると、高天原山荘から温泉までは約20分かかるそうです。しかも、ここも登山道のような道とのことでした。「日本一遠い温泉」は最後まで遠い場所にあるなあ、と思いました。

 私たちは受付を済ませ、自分たちの寝床まで行きました。私たちの寝床は2階でした。ここも階段が急でした。しかも、左ひざが痛い自分にとってはかなり苦痛でした。手すりを両手でつかみながら、しかも右足だけで1段1段上りました。時間がかかりすぎでした。(T_T)
 部屋は、宿泊者の寝床が仕切りなしで区分けされてる大部屋でした。1人あたり畳2枚分のスペースを確保できるようになっていました。
 私はバックパックを下ろしました。重荷がなくなったのはよかったです。
 温泉道具を取り出して、私たちは温泉へと向かいました。階段を下るときも苦痛でした。上りと同じように両手と右足を使って苦しみながら下りました。

 さあ、いよいよ「日本一遠い温泉」に向けての最後の登山です!
 左ひざはまだ痛いままです。でも、この先に温泉がある! まさに執念で温泉までの道を歩き続けました。
 そして、20分歩くと川が見えてきました。

2017年9月23日 15:45


 ようやく「日本一遠い温泉」と言われている高天原温泉に到着です!
 左ひざの痛みをこらえての「日本一遠い温泉」への到着は、私にとって最高のごほうびでした!
 高天原温泉には浴槽が4つありました。下流から上流に向かって、左側の手前に簡易的な脱衣場がある混浴露天風呂と奥には女性専用露天風呂が1つずつありました。そして、右側には上の方と下の方に脱衣場のない野湯の混浴露天風呂がありました。
 早く入りたい気持ちを抑えて、私にはまだ仕事が残っていました。pH値を測らなければなりません。

 pH値の計測はリトマステープを用いて行いました。テープを適当な長さに切って、それをお湯に浸ければ色が変わります。その色によってpH値を判断します。pH値は6くらいの色を示していました。私の見解では、おそらくpH値6〜6.5くらいと判断しました。中性でした。
 pH値が6なら弱酸性じゃないのかと思われるかもしれません。しかし、温泉法ではpH値6以上7.5未満を中性としています。

 さあ、いよいよ「日本一遠い温泉」への入浴です!
 私はまず左側の手前にある簡易的な脱衣場がある混浴露天風呂に行きました。ここと上にある女性専用露天風呂は「からまつの湯」と呼ばれています。木製の橋を渡って、はしごを上ると行くことができます。
 色は白濁色でした。いかにも硫黄泉という感じでした。
 自然のなかに湧いているので当然、加水なし、加温なし、循環・ろ過なし、入浴剤なし、そして消毒処理なしの源泉掛け流しです。
 お湯の温度は実測で40.5度Cでした。ちょうどいい温度のお湯でした。

 からまつの湯を堪能したあと、服を着てから次に向かったのは右側の下にある野湯でした。ここは脱衣所がありません。そして、名前もありませんでした。
 お湯の温度は実測で43.5度Cでした。ちょっと熱めでした。
 「日本一遠い温泉」に入ることができたという喜びのガッツポーズをしてしまいました。
 さらに、右側の上にある野湯に行きました。ここは高天原山荘の案内図には載っていない浴槽でした。でも名前はありました。「薬師見露天の湯」と呼ばれているそうです。
 お湯の温度は実測で39.5度Cでした。ちょっとぬるめの温度のお湯でした。
 最後に、再び右側の下にある野湯に入りました。ほかの登山者たちも入浴していたので、いろいろとお話をしました。ほかの登山者の方は1泊2日で高天原温泉を往復する予定とのことでした。その代わり朝3時に出発しなければならないとのことでした。健脚じゃないとできないことですね。今の自分では無理だなあ、と思いました。ほかにもほかの登山や温泉について話をしました。
 とても有意義な時間を過ごすことができました。

 日が暮れてしまうのと晩ご飯が17:30からということで、私たちは17:00ごろに温泉をあとにしました。
 温泉に入ったのですが、症状はあまり変わらず、帰り道でも相変わらず左ひざが痛かったです。明日は大丈夫だろうか?下山できるのだろうか?そんな不安が頭をよぎりました。

 宿に帰り、晩ごはんを食べました。ランプの宿をうたっているだけあって、食堂にはランプが灯っていました。風情があるなあ。

 食事後、私の左ひざを心配してくれたRさんがテーピングをしてくれました。Rさんはテーピングをよくするらしくて、テーピングしてもらっている方からのお教えから見よう見まねで、私にテーピングしてくれました。これはすごくよかったです。
 夜になると、真っ暗です。ランプの宿なので、明かりは自分たちが持ってきた懐中電灯を付けて灯すしかありません。
 もちろん携帯の電波も届きません。
 ここでも何もすることがないので、早々と寝てしまいました。私の場合は左ひざが痛くてあまり動くことができなかったので、結局ほとんど動かずに寝てしまいました。

 朝になりました。今回の登山の最終日になりました。

 朝食は薬師沢小屋と同じで5:30でした。やっぱり山小屋の朝は早いです! 高天原山荘はランプの宿なので、朝5:30でも小屋の中は薄暗かったです。

 この日は1日で折立登山口まで帰る予定です。行きは1泊2日で来たのを、帰りは0泊1日で帰るわけですからずっと歩き続けることになります。
 左ひざはかなりよくなってました。Rさんのテーピングのおかげです。ありがとうございます。m(__)m
 さあ、帰りに向けて出発です!

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