SACDプレイヤーとしての新基準
2000年発売当時定価250000円。マランツオリジナルの高速モジュールHDAMによる電流帰還方式を採用した出力アンプ、ディファレンシャルで搭載された高性能SACD
DAC、スーパーリング・トロイダルトランス、高音質コンデンサを採用した強力電源部、ダイキャスト・メカニズムと総アルミキャビネットによる高信頼性設計など高次元のメカニズムを採用したSACDなど高音質ソフトを、より高い次元で再生する新世代のCDプレイヤーでした。
高音質ソフトとして注目されているSACDに対応したCDプレイヤーが発売されるようになりましたが、マランツ独自のコンセプトとして、あえて5.1ch音声を無視して2chでSACDの音質を極めようとするSACDプレイヤーの自信作です。スーパーリング・トロイダルトランス、高音質コンデンサを採用した強力電源部によりふらつきの無い安定した音場、豊かな低音があり、スピーカースタンドのセッティングなどに悩まなくても、充分な質感のある引き締まった低音が味わえます、また、電源ケーブルは着脱式ですが、付属の電源ケーブルでも充分満足できるスケールの大きなサウンドでした。また、マランツらしい高解像度の音質が、高性能SACD
DACの効果で、繊細な音も、音の質感を損なわず、豊かな質感を持って再現されています。2chのみの音質に関しては賛否両論ありますが、ピュアオーディオ2chにこだわるオーディオファンには、5.1chの余分な出力部を省略し、その分2chでの音質が向上された設計は大好評で、ベストセラーとなり、後継機も、このコンセプトを受け継いで、SA−14.ver2として発売されました。この音質で30万円以下というのは、本当にお買い得です。
2chのみの出力なので、5.1chでのSACDに慣れている方には不向きだと思いますが、センタースピーカーを嫌うピュアオーディオ派としては、CDとSACDをメインに楽しむには最高の機種であり、2000年以降に発売されたSACDプレイヤーの中では、スタンダード機種と位置づけていいと思います。製造終了の為、中古で15万円前後で入手可能です。
マランツのCDプレイヤーを探す