オシドリは分類上、淡水ガモとは異なるが習性はよく似ている。淡水ガモより木にとまることが多く、巣は地上よりも木の樹(じゅ)洞(どう)などに作る。日本では留(りゅう)鳥(ちょう)又は漂(ひょう)鳥(とり)で、低地から亜高山まで広範囲に観察される。繁殖期には大木の多いブナ林やシイ、カシ林などを好む。冬季には山間の淡水域でよく見られる。オスは複雑な美しい色彩と斑紋(ふもん)をしている。三列風(さんれつかぜ)切羽(きりは)が橙色の銀杏(いちょう)型で帆のように立っている。頭頂は金緑色で眉斑(まゆふ)は大きく白色で、頬から首にかけて橙赤色。クチバシは赤色で先端は白い。メスは全体が灰色に近い灰褐色で胸と脇に白い斑点がある。クチバシは灰褐色で基部は白い。ゲッゲッと鳴く。雑食性だが主として植物食で、草の種子、果実、水生昆虫などを食べる。特にシイ、カシなどのドングリが大好物。主に夜間に水田や湿地などで採餌する。東京の明治神宮には静かで大きな森が残されていて、都会のオアシスになっている。この森の池には冬ともなるとオシドリが渡って来る。オシドリは繁殖期にはつがいでいることが多く、オシドリ夫婦(仲のいい夫婦の意)の名の由来となっている。しかし、実際は毎年のようにカップルの相手を変える。また、オスは子育てをまったく手伝わない・・・ | |||||||||
オシドリ1 | |||||||||
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オシドリ1 オシドリは分類上、淡水ガモなどとは異なるが習性が似ていて、 地上や水面で主として植物質の餌をとる。 淡水ガモに比べて木にとまることが多く、巣は地上ではなく樹洞で作る。 オシドリは日本では「オシドリ夫婦」という言葉があり、仲の好いたとえに使われていて、 語源は「オシ(愛)」からきているが、繁殖前は仲良くしているが、繁殖後は別々に行動する。 |
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オシドリ2 | |||||||||
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オシドリ2 オシドリのオスはカモの中では一番日本的な美しさを持っている。 三列風切羽が帆のように立った銀杏羽が目立つ。白く太い眉斑と 頬から頸にかけての橙赤色の飾り羽、後頭にのびる長い冠羽、赤いクチバシが特徴。 メスは地味で全体に灰褐色で胸と腹に白い斑点があり、クチバシは基部と目は白い。 |
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新編こどもとり図鑑 | |||||||||
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