屈斜路湖畔の温泉 赤湯

温泉名くっしゃろこはんのおんせん
屈斜路湖畔の温泉
施設名あかゆ
赤湯
所在地ほっかいどうかわかみぐんてしかがちょうくっしゃろ
北海道川上郡弟子屈町屈斜路
場所概略弟子屈市街地より国道243号線を北西に行く。屈斜路湖東側道路沿いの西側にある。池の湯より北にある。ひなびた「赤湯荘」という建物を越えて、ビニールハウスの裏にある。
駐車場池の湯の駐車場を利用できる。10台くらい停められる。無料。
営業時間24時間 年中無休
料金\0
風呂数混浴露天風呂1
脱衣所なし
泉質単純温泉?
湯色無色透明
問合せ先01548-3-2255(川湯温泉観光協会)
入湯日2002/9/5
感想昼間入ろうとしたが、管理人らしき人に止められてしまった。ライダーハウスの私有地だからか。なので、夜入った。浴槽は深かった。2段になっていて、1段目に腰をつければちょうどいい感じで座りながら入浴できる。
評価5

 屈斜路湖畔の温泉 赤湯は、私が「一人旅 −北海道へ−」編で38番目に行った温泉です。そして、35番目に入った温泉です。
 屈斜路湖畔の温泉は屈斜路湖の湖畔にあります。
 屈斜路湖畔の温泉に行くには、弟子屈町の市街地より国道243号線を北上します。約3km行くと国道391号線と交差するY字路があります。そのY字路を左に行き、国道243号線に行きます。そのまま約10km行くと道道52号線と交差するので、右折して道道52号線に入ってください。この道道52号線は、屈斜路摩周湖畔線と呼ばれています。国道391号線をまたいで摩周湖まで道が続いています。 道道52号線は屈斜路湖の東側湖畔を走る道路です。左側には屈斜路湖の湖面を見ることができます。
 屈斜路湖のことについては屈斜路湖畔の温泉 いなせキャンプ場露天風呂に詳しく書いてありますので、ご覧になってください。
 屈斜路湖近くには硫黄山があり、現在も火山活動を続けています。この硫黄山から硫酸を含んだガスが噴出しています。このため、周囲には酸性の土壌が広がり、酸性に強いハイマツしか生育しないなど、独特の植生を見せてくれます。
 火山といえば温泉! 屈斜路湖周辺には温泉が多数存在し、湖岸を掘ると温泉が湧き出します。そのため観光名所にもなっています。代表的なのが砂湯です。そんな屈斜路湖畔の温泉に入るために、私は屈斜路湖にやってきました。
 このページでは屈斜路湖畔の温泉 赤湯について書きたいと思います。
 赤湯はホテルまつやよりちょっと離れた位置にあります。ホテルまつやへの行き方はいなせキャンプ場露天風呂のページを参照してください。
 道道52号線からホテルまつやの前の砂利道を行くと、左写真のようになっています。この場所を左に曲がる、つまり南に行くとホテルまつや、そして池の湯があります。でも、赤湯は逆の北のほうに行く必要があります。この写真でいうと直進して右のほうへ曲がる道を進むと、北へ行くことができます。ただ、北のほうは車が進入することができないので、池の湯の駐車場に車を停めてください。そこから歩いてこの道へ引き返してください。
 いなせキャンプ場露天風呂イソの湯、そして池の湯に行ったあと、私はこの赤湯へと向かいました。

 写真の右側にある砂利道を奥へと進むと、屈斜路湖を左側にして広い芝生の広場が現れます。その広場にはポツンと1軒の建物があります。なんでこんな広場に建物がポツンと建っているのだろうと思って、私はその建物へと近づきました。すると、建物の扉には「赤湯荘」と書いてありました。扉にはかぎがかかっていて開けることはできませんでした。どうやら廃墟と化している民宿のようでした。
 ここで私はふと考えました。ここに赤湯荘があるということは、赤湯はこのあたりにあるのでは?ということを。そう思ったら直進あるのみです! 私は赤湯荘を通り過ぎて、さらに奥へと進みました。
 ちなみに、私が持っているガイドブックには赤湯の行き方は詳しく書いてありませんでした。でも、私はなんとなくこっちだろうな、と思いながら直進しました。結果的には間違っていなかったのですが、今となってはなぜ正しい道を進むことができたのか考えてみました。やはり、野生のカンともいうべきものでしょうか。温泉を探求する嗅覚がそのときは異常に発達したからなのでしょうか。恐るべし、野生のカン!

 さらに奥へ進むと湖畔近くにビニールハウスのような建物がこれまた赤湯荘と同じようにポツンとありました。怪しい!怪しすぎる!! なんであんなところにビニールハウスがっ! 野菜でも栽培しているのか!? そんな思いが私の心の中をよぎりました。かなり怪しかったので、私はそのビニールハウスに近づこうとしました。
 ビニールハウスまであと少しというところまで近づくと、その存在を私に誇示するかのように輝いているものが見えました。それはまぎれもなく浴槽でした。やっぱりありましたよ、赤湯が! 日光にきらきらと反射して、神々しくお湯をたたえているではありませんか。四角い浴槽が湖面から近い場所にあるのを、ちょっと遠い場所からでも確認することができました。こうなれば入浴するしかありません。私はビニールハウスまで早歩きで行こうとしました。
 そのときでした。不意にうしろから声が聞こえてきたのです! なんだ、なんだ!? 誰だ、私の温泉探求を妨げるやつは!?と思って振り返ってみると、男性の方が私に向かって何か大声で叫んでいました。そして、彼の手は「こっちに戻って来い。」という手振りをしていました。管理人の方なのかなと思いました。管理人の方だとすると、ひょっとしてここは私有地!?なんて思いました。私が奥へ進もうとすると、男性の声が大きくなって戻って来いという手振りも大きくなってきます。ここはいったん戻ったほうがいいのかなあと思って、私が戻ろうとすると、その男性は安心したように大声を出さなくなりました。そして、さらに私が戻ろうとすると、男性も戻り始めたのです。
 ここはひとまず退散するしかないかな。そう思い、私は自分の車がある池の湯まで引き返しました。
 池の湯まで引き返す間、私は次の作戦を練り始めました。再度ビニールハウスまで行って温泉に浸かるか、それともまた改めて出直すか? 再度行くとなると顔がばれてしまっているので、今度は注意だけでなく怒られそうです。それに、私は赤湯のほかにも、昼間は観光客がいっぱいいて入ることができなかった砂湯にも入りたいと思っていました。観光客がいなくなる夜なら周囲を気にせずに入ることができます。というわけで、夜に出直すことにしました。宿泊先は摩周湖ユースホステスに決めていたので、いったん宿泊先に行ってから夜を待って、再び屈斜路湖畔の温泉に行くことを決めました。
 それまでは時間があったので、コタン温泉露天風呂和琴温泉 和琴温泉露天風呂和琴温泉 和琴温泉共同浴場川湯温泉 川湯温泉公衆浴場、そして川湯温泉 足湯に行きました(行き過ぎだぞ!)。
 温泉巡りを終えたあと、私は摩周湖ユースホステスに到着しました。そして、荷物を部屋に預けて、夕食を食べました。夕食を食べたあと、摩周湖ユースホステスの従業員の方が摩周湖や屈斜路湖の周辺のお話をしてくれるというので、その話を聞いていました。その話の中では、摩周湖は1年のほとんどが霧に覆われているため、晴天の日に見ることができたらかなりの幸運ということでした。「霧の摩周湖」と言われている所以(ゆえん)だそうです。う〜ん、見に行きたいけど、やっぱり摩周湖よりも温泉でしょ! というわけで、いよいよ赤湯、そして砂湯への決戦へと向かうときが来ました。
 摩周湖ユースホステスから車で出発して、私は赤湯へと向かいました。昼間と同じように池の湯の駐車場に車を停めました。池の湯では男女数名がはしゃいでいました。夜だったので顔などは全然わかりませんでしたが、声を聞く限りでは若い男女だったと思います。でも、そんな人たちにはお構いもせず、私は赤湯の方へと向かいました。
 北海道の夜は、昼間とは一変して真っ暗でした。街灯もなく懐中電灯の明かりだけが頼りでした。温泉巡りに懐中電灯は必携ですね! 赤湯の場所はわかっていたので、懐中電灯の明かりで充分に目的地に着くことができました。昼間に場所を確認することができてよかったと思いました。真っ暗だとさすがにわかりません。
 お湯は昼間と同様に張ってありました。さっさと入浴して出るぞ、と思い、すぐさま服を脱ぎました。そして、一気に入浴しました。
 赤湯の浴槽は2段になっていました。浴槽のふちに段があり、その下に浴槽の最下部があるような浴槽でした。お湯は今まで入った屈斜路湖畔のお湯と変わらない泉質のように感じられました。お湯の温度はちょっとぬるめでした。長湯にはいいですね。
 目の前は屈斜路湖です。でも、夜なので何も見えませんでした。う〜ん、昼に入りたかった。昼間だと景色を見ながら入浴できたのに・・・。(*_*) まあ、入浴できただけでも幸運なのでしょうか。
 特に何もすることがなかったので、早めに切り上げて赤湯をあとにしました。
 このような無料の温泉施設がいつまでもあって欲しい、と思いました。


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