■　ストーリー　■

　 極寒の南極大陸、皇帝ペンギンは隊列を組んで彼らの生誕の地オアモックを目指して歩き始める。厳しい寒さに耐えなければならないが、南極で最も安心して皇帝ペンギンが子供を産み、育てられる場所がオアモックなのである。目的地に到着するとペンギンたちは、パートナーを選ぶ為に求愛と歌とダンスをはじめ、結婚したカップルは、極寒の地で飢えと寒さに耐えながら子供を育てていく。

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　２００５年フランス作品。監督はリュック・ジャケ。南極大陸に住む皇帝ペンギンの子育ての様子を紹介したドキュメンタリー映画。

　皇帝ペンギンの子育てをメインにしたドキュメンタリー映画ですが、ペンギンの行動を説明するナレーションの他に、あるペンギン親子に吹き替えをつけて描くなど工夫されていて、ドキュメンタリー映画にありがちな、展開力の弱さ、単調なストーリーで退屈してしまうような事がありません。エミリー・シモンの音楽も、ドキュメンタリー映画では異色な童謡のような可愛らしさで、ペンギンの魅力を引き立てています。南極の美しい映像と可愛らしいペンギンの姿、そしてエミリー・シモンの音楽が見事に融合した秀作です。しかし、ドキュメンタリー作品なので、ペンギンたちを襲う天敵の恐怖、猛吹雪による強烈な寒さとの戦いなど、大きな試練も描かれているので、動物を主人公にした童話のような物語を期待する方や、残酷なシーンは観たくないという方は、ちょっと気が滅入るシーンもあると思います。動物好きの方には最高の映画だと思いますが、真冬の南極が舞台で、当然かなり寒々しい映像なので真冬に観るよりは夏に観たほうがいいかもしれません。

叩き合うのは、毎年おなじみの光景

　皇帝ペンギンはオスの数が少なく、オスをめぐってメス同志がケンカをはじめます。中にはカップルになっているペンギンにちょっかいを出すメスがいて、ちょっと苦笑してしまいました。こんな光景は人間の世界でもありますよね。

狂気にかられ、異常な行動に出る

　この作品で最も悲しい場面は、子供を失ったペンギンが狂気にかられて、他の子供を奪おうとするシーンかもしれません。あまりの悲しみに異常な行動に出てしまうペンギンには、子供に対する愛情の強さが感じられ観ていて辛くなります。

 

　《　検索用　》

皇帝ペンギン

リュック・ジャケ

 

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