2016年日本作品。監督は新海誠、声の出演は神木隆之介、上白石萌音、長澤まさみなど。時空を超えて肉体が入れ替わってしまった高校生が、男女が彗星の落下で壊滅してしまう街の人々を救おうと奔走する姿を描いたSF青春アニメーション映画。
今更説明の必要も無いと思いますが、日本で歴代興行成績2位という大ヒット、そして世界中で公開されて世界的な大ヒットを記録した名作です。世界で数え切れないほどの映画賞を受賞し、空前の大ヒットで社会現象になってしまったので、ほとんどの方が知っていると思います。監督、脚本、絵コンテを担当した新海誠監督は、この作品の大ヒットで世界的な名声を得て有名監督の仲間入りをしました。アニメーション映像の洗練された美しさ、キャラクターの魅力、恋愛映画としてもSF映画としても楽しめるストーリーの面白さなど非の打ち所の無い傑作です。そして、神の存在を認識しながら時間の概念などを考察するインテリジェンスも根底にあり、エンターテイメント性だけでなく哲学的なインスピレーションを刺激してくれるという点でも秀逸です。普段アニメーションを観ない方にもコレだけは絶対に観ていただきたい。なぜこんなに大ヒットしたのか?観れば分かります。ジジィが観ても泣けるので年代を問わず楽しめる作品として誰にでもオススメできます。
友人の誘いで公開初日に映画館で観ましたが、最初に驚いたのが観客が異常に多いこと。田舎の映画館だと話題作でも閑散としている事が多く、座席は自由に選べるというメリットがあるんですが、この作品だけは凄い観客の数でした。中学生、高校生が多く、開演前から期待に胸を膨らませ目をキラキラさせて若者がいっぱい。そして、上演後は、感動で満足した満面の笑みでみんな帰って行きました。これほど多くの人に感動と喜びを与えてくれる作品は、アニメでも実写映画でも、中々ないと思います。私はどちらかと言うとアニメに詳しくないので友人の意見を参考にアニメ映画を鑑賞するんですが、この作品は、個人的に今まで観たアニメーション映画ではベストでした。個人的には、三葉が、瀧に会いに行くシーンで、迷惑かな?喜んでくれるかな?と心が揺れるシーンが印象に残りました。相手の自分に対する感情が分からない時は不安になるんですよね。私の場合、悩んだ末に会いに行って、結局、勇気が無くて話ができず、喜んでくれたのか戸惑っていたのか、迷惑だったのか分かりませんでしたが、迷惑だったと納得して諦める事にしました。まぁ、現実は、こんなもんでしょう。
ずっと何かを誰かを探している
このセリフは何回か出てきます。この作品のメインテーマの一つではないでしょうか。中高生、大学生ならこれからの進路に悩んだり、恋人を探している人も多いでしょう。このセリフには、共感できる人が多いと思います。
全部、神様の力や
自然の美しさ、人間が生きる為に必要なすべてが備えらた地球の環境、宇宙、そして、美しいものを美しいと感じる感性や、洞察力を持つ人間。それらすべてが神様の技によって創られているのかもしれません。無心論者の方も、この映画を観ると神秘的な気分に包まれると思います。
ねじれて、からまって、時には戻って、またつながり
時間の概念に関してのセリフですが、この言葉は人間関係にもあてはまるような気がします。くっついたり分かれたり、ねじれが生じたり、複雑にからまったり、そして、それが運命なら最後にまたつながるのかもしれません。
何となく、あんな切らんやろ
良くある話ですが、女性が極端に髪を短くする時は、失恋して気持ちを切り替えたい時が多いみたいですね。私も何度か、そういう女性を見た事があります。失恋したとはっきりアピールしたいとか、失恋を早く忘れる為に気持ちを切り替える意味があるようです。あなたのせいですよ!と言わんばかりに髪を切られると凄く困るんですが・・・。