第２次世界大戦下のオランダ、アムステルダム郊外、ナチス捕虜収容所より３人のアメリカ兵が脱走する。ナチス親衛隊の執拗な追跡により、１人が発見され射殺されてしまうが、後の２人はパルチザンの手助けにより逃亡に成功し、パルチザンの仲間と共にナチス司令部を襲撃し、機密文書を盗み出す。一方、ナチスの幹部の妻アンナは、ユダヤ人であることを隠していた・・・。

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　１９６７年イタリア作品。監督はアルベルト・デ・マルティーノ、主演はフレデリック・スタフォードと『００７ロシアより愛を込めて』のダニエラ・ビアンキ。第２次世界大戦の激戦アルデンヌでの戦闘と、ユダヤ人でありながら、ナチスの幹部の妻となった女性の運命を描いた作品。

　アメリカ・イタリア合作、１９７０年日本公開。良くも悪くも１９６０年代の色を感じさせる作品ですが、時代を考えれば戦闘シーンなどの迫力は充分です。ダニエラ・ビアンキ演じるアンナのアメリカ人とのロマンスは、納得がいきませんが、ダニエラ・ビアンキの存在感は抜群で、衣装もファッションモデルらしい着こなしで、ちょっと違和感があるくらいファッショナブルです。作品全体から観るとＢ級映画ですが、ダニエラ・ビアンキのファンなら必見の作品です。

いまさら殺しあっても・・・

　アンナの夫である将校は、戦争の結末を予感しています。戦況が不利になっても、最後の悪あがきで残虐行為を繰り返す幹部に対して露骨に嫌悪感を示す将校の表情が印象的です。戦時中であれ、人間性を失わず妻を愛し、部下を愛する軍人がいることに安堵感を覚えます。ストーリー展開は納得がいきませんが、この将校の存在感が、この作品の最大の魅力になっていると思います。

知っていたよ

　アンナは、ユダヤ人である事を隠して結婚した事を告白しますが、将校の夫は、前から知っていながらアンナと結婚していました。アンナへの愛の深さが実感できる名場面です。この後のストーリー展開は、納得がいきませんが、このシーンだけは感動的です。

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