テキサス州のビッグ・レイクで高校教師と野球部の監督をしているジム・モリスは３５歳。一度はメジャーリーガーを夢見ていたが、ケガの為に選手生活をあきらめ、今は、妻ローリーと子供たちと共に幸せに暮らしている。弱小チームの監督として、何とかチームを強くしたいという思いから、バッティングピッチャーを引き受けるが、豪速球を投げてしまい、あまりの速球に驚いた生徒たちは、プロテストを受けるようにジムにすすめる。ジムは、地区大会で優勝したらプロの入団テストを受けると生徒たちと約束を交わすのだが・・・。

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　２００２年アメリカ作品。監督は『アラモ』のジョン・リー・ハンコック、主演は、『オーロラの彼方に』『デイ・アフター・トゥモーロー』などに出演しているデニス・クエイド。一時はメジャーリーガーをあきらめて高校教師として働いていた男が、史上最年長の新人選手としてメジャーリーグ挑戦した実話を元に描いた感動の名作。

　３５歳でメジャーリーグの投手としてデビューした実在の選手の物語なので、スポ根ドラマとは一味違った魅力があります。すでに結婚していたジムは、妻と子供を養う義務があり、夢を追うか、それとも安定した収入のある教師の仕事を続けるか悩みますし、保守的な父親にもプロの投手になる事を反対されます。映画なので当然脚色はあるでしょうが、メジャーデビューを果たした後の成績も現実味があります。スポーツや音楽などの分野でプロとして活躍したいという夢を持って生活している人は、色々な面で、かなり共感できると思いますし、勇気を分けてもらえると思います。物語の中心になるのはテキサスの田舎町なので、かなり地味な作品ですが、ジムを応援してくれる地元テキサスの人々、生徒たちの温かい気持ちも感動的です。夢を追いながら生きている人には特にオススメの感動作です。

夢を追う前に責任を果たせ

　主人公のジムの父親は、厳格で保守的な性格、しかも父親の仕事の都合で転校が多かったジムは、好きな野球をする環境に恵まれないというハンディキャップを背負ってしまいます。こんな父親との関係でも、ジムは、プロに挑戦すべきかどうか、父親に相談します。父親からのアドバイスは、ジムが期待していた言葉ではありませんが、自分の夢の為に、家族を犠牲にしてもいいのか？という問題は、夢を追い続けている人にとっては、避けては通れないテーマだと思います。

今日は何をする？

　下部リーグである３Ａの給料は極端に安く、家族を養えなくなってしまったジムは、野球を続けるべきか悩みますが、子供の頃からの夢、大好きな野球を続けられる喜びを思い出し、チームに残ります。トラブルが多く挫折しそうな時は、初心に帰るのが一番いいのかもしれませんね。

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