１９６９年、ニューヨークの消防士フランク・サリバンは倉庫火災の消化作業中に、妻と息子のジョンを残して殉職してしまう。そして３０年後の１９９９年、フランクの息子ジョンは、父親の遺品であるアマチュア無線機に電源を入れると、聞き慣れた声が聞こえてきた。無線で話している男の声は、亡くなった父親だと分りショックを受けるが、父親のフランクも、未来の息子が話し相手になっている事が信じられなかった。フランクは、ジョンの必死の説明によって、やっと通信している相手が１９９９年に生きている未来の息子だと信じるようになる。ジョンは、これから起こる火災や、フランクが殉職する場所を無線で教え、フランクは、運命を変えて生き延びることになるが、過去を変えてしまったことから、意外な事件に巻き込まれてしまう・・・。

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　２０００年アメリカ作品。監督は『ブラックサイト』などのグレゴリー・ホブリット、主演は、『デイ・アフター・トゥモーロー』『オールド・ルーキー』などのデニス・クエイド、『シン･レッド･ライン』『エンジェル･アイズ』のジム・カヴィーゼル。オーロラの活動の影響によって、３０年の時を越え、アマチュア無線機で再会した親子の絆を描いたSFファンタジーでサスペンス映画としても秀作。

　これは傑作です。タイムトラベルというテーマも面白いですが、親子の愛情を描くだけでなく、過去を変えてしまったことにより、どんどん未来の出来事が変わってしまい、殺人事件まで絡んで最後の最後まで結末のわからないサスペンス作品としても楽します。日本で公開されたときは、親子の愛情というテーマを前面に出して宣伝した為か、それほどヒットしませんでしたが、タイムトラベルに興味がある方や、サスペンス映画のファンにもオススメできる名作です。映像の編集もサスペンス色が強く、過去を変えてしまった事によって、現在の状況が次々に変わってしまうので、かなりスリルがあり、最後まで展開が予想できない面白さがあります。丁寧に説明しているわけではありませんが、ストリングス理論や、量子論などの説明によって、時空を超えた交信が可能なんじゃないかと思わせてくれるので、神秘的な興味も満たしてくれる名作です。ＳＦファンなら見逃さない方がいいと思います。

つらい思いは二度とさせない

　父親のフランクは、人命を守るのが消防士の仕事とはいえ、殉職して残された家族が、どれほど悲しんだかという事をジョンに聞かされ、無謀な仕事はしないと誓います。父親を思う息子の気持ち、子供を思う父親の気持ちが良く描かれていて、家族の愛情の深さを感じさせるシーンです

野球大会

　フランクも息子のジョンも、大の野球好きで、家族や仲間たちと週末に野球をするのが何よりの楽しみです。映画のクライマックスで、仲間たちと野球を楽しむシーンは、平凡ながら仲間と楽しいひと時を過ごす喜びがうまく描かれていて感動的です。

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