カサブランカの繁華街で酒場を経営しているリックは、昔パリで出会い愛していた女性イルザを忘れる事ができず、失意の日々をおくり彼女のとの思い出の曲も演奏禁止にしていた。ある日、反ナチスの運動家として有名なラズロが政治亡命の為に妻と共にカサブランカを訪れリックの店に立ち寄るが、ラズロの妻は、リックの愛したイルザだった。大きなショックを受けて深酒をし、彼女が戻ってくるのを待とうとするリックだったが・・・。

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　１９４２年アメリカ作品。監督は本作でアカデミー賞監督賞を受賞したマイケル・カーティス、主演は伝説的なカリスマ俳優のハンフリー・ボガートと、イングリッド・バーグマン。第二次世界大戦にアメリカが参戦した頃に製作された作品なので反ナチス的な描写が多く政治的なプロパガンダが感じられる作品ですが、主人公の人間味溢れるキャラクター、大人の純愛を描いた恋愛作品として愛され続ける名作です。

　『ローマの休日』と並んで世界的に人気のあるハリウッドの古典作品です。大人の恋愛映画としての評価が高い作品で主演のイングリッド・バーグマンの美しさは、もう人間離れしているというか彼女の存在感だけでも見る価値ありでしょう。大人の男の理想的な姿をハンフリー・ボガートが演じた作品として観れば、クールな男のお手本としても楽しめます。主人公と仲間が反ナチスのスタンスで描かれていて第二次世界大戦の頃の各国の政治的な立ち位置も描かれているので、歴史に興味のある方には当時の世界の戦局状況を知る上でも参考になると思います。ＤＶＤのジャケットはカラーで彩色されているものがありますが、モノクロ作品です。モノクロ作品に抵抗のある方にも是非見ていただきたい。古典の名作です。

　恋愛、友情、信念、勇気、人情など色々と見所の多い作品で何度も観ている作品ですが、主人公の相手を想うゆえの決断に関しては経験がなくて共感できませんでした。ですが、つい最近最愛の人の幸せを第一に考えて・・・という状況になり、本作の主人公リックを理想として行動することになり、酷く落ち込みました。頭では分かっていてもツライものです。現実問題として、いつ死ぬか分からないジジィと結婚するより、若く将来性十分な若者と結婚した方がいいに決まってる・・・。最愛の人のために自分に何ができるかを考えている男性にもオススメです。ただし、この決断はツライ絶対に！

弱いほうの見方をしている

　主人公のリックは失恋の痛手もあって皮肉屋を演じていますが、実は人情かです。経歴も弱者の見方である事がはっきりと分かりますし。ブルガリアから来たカップルにも援助の手を差し伸べます。こんなにカッコ良くはなれませんが見習いたいです。

2度と会うことは無いと思っていた

　映画だとドラマティックなストーリーが必要で予期せぬ再会というのは良くあるパターンなんですが、再会を諦めていた人とか逢いたくないと思っている人に限って再会したりするんですよね。どうしてこんなタイミングでって考えてしまうような事もあります。決着をつけるとか相手に謝る機会とか色々と理由があるんでしょうね。

この瞬間を永遠に

　忘れられない幸せな一瞬があるなら、その瞬間を心に焼き付けて思い出しながら試練に耐えられるかもしれませんね。あの一瞬が永遠になればと思えるような瞬間を経験できれば幸せだと想います。