オーストラリアで、ワニと格闘して生還した伝説の男ミック･ダンディは、彼を取材した新聞記者のスーと結婚し、ニューヨークに移住した。優秀な新聞記者で、新聞社の社長の娘でもあるスーのおかげで生活に困る事は無かったミックだが、無職でいることに抵抗を感じ、仕事探しをはじめる。そんな時、南米で取材中の前の夫から、麻薬組織の犯罪に関わる証拠を受け取ってしまったスーは、麻薬組織に誘拐されてしまう・・・。

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　１９８８年オーストラリア作品。監督は、１作目『クロコダイル･ダンディ』の脚本を担当していたジョン･コーネル。出演は、前作同様に、クロコダイル･ダンディシリーズに主演しているポール･ホーガン、『光る眼』などにも出演しているリンダ・コズラウスキー。ニューヨークで記者として活躍する女性と結婚し、オーストラリアからニューヨークへ移住してきたワイルドな男の活躍を描いたコメディ作品。『クロコダイル･ダンディ』の続編。

　オーストラリアのアボリジニに育てられたワイルドな男ミック･ダンディが活躍するアクションコメディのシリーズ第２作で、１作目ほどの斬新さはありませんが、スケールの大きい主人公ミックのワイルドな魅力と、彼の妻スーのセクシーな魅力が楽しめる娯楽作品です。１作目に引き続き主演をしているポール・ホーガンとリンダ・コズラウスキーは、実生活でも夫婦になったので、愛情表現がリアルで、特に、スーを演じるリンダ･コズラウスキーのミックを見る視線には、本物の愛情と色気が感じられ、恋愛作品としても魅力的です。今回は、前作とは逆で、ニューヨークからオーストラリアへと舞台が移り、ミックのタフな魅力と、黒魔術や土地勘を生かした様々なユーモアが楽しめるので、そういう意味では前作以上の娯楽作品になっています。主演の二人の愛情表現が、やたらにリアルなので、恋人がいない方にとっては、ちょっとイライラさせられるかもしれませんが、近代文明に毒されていない主人公ミックのワイルドな魅力は、このシリーズでしか楽しめない独特の雰囲気があり、男性にとっては、一つの理想の男性像としていいお手本になると思います。

白人というよりは、原住民に近い

　オーストラリアの原住民に育てられたミックは、見かけは白人ですが、考え方や生き方はアボリジニの伝統に従っていて、超人的な腕力だけでなく、オーストラリアの大地を知り尽くした様々な知恵と、黒魔術を使って麻薬組織の人間と対決します。この作品の最大の見所ですが、考えてみれば、先進国で暮らす人間の多くは、原始的だ、非科学的だという偏見によって、アボリジニやインディアンなどの文化や価値観を否定し、多くの能力を失ってしまったのかもしれません。

 

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