大学からの友人の4人、トロイ、リレイナ、サミー、ヴィッキーは、いわゆるジェネレーションＸと呼ばれる世代で、卒業後もそれぞれ、自分の価値観に従って生活していた。ある日、リレイナは交通事故を起こした事がきっかけで知り合ったマイケルと交際を始めるが、トロイは密かにリレイナに思いを寄せていた・・・

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　１９９３年アメリカ作品。監督は、ベン･スティーラー。出演は、『若草物語』のウィノナ･ライダー、『大いなる遺産』のイーサン･ホークなど。ジェネレーションXと呼ばれる世代の若者の青春を描いたラブコメディ作品。

　『メリーに首ったけ』『ミート・ザ・ペアレンツ』などに出演し、コメディ系の俳優として大活躍しているベン・スティーラーの監督作品。この作品では、コメディアンとしての経験を生かし、自ら演じるマイケルを、笑える３枚目として描く事によって、トロイの存在感を際立てています。 比較的マイナーな作品ですが、イーサン･ホーク、ウィノナ・ライダーのファンの方には絶対見逃せない作品だと思います。この二人の魅力をたっぷりと味わえる作品で、それだけでも価値があると思います。

　６０年から７０年代の学生達は、自分たち個人の生活より、自分たちの思想の実現の為、社会の為に運動を行い、生きる目的がハッキリしていた世代。８０年代になると、物質主義、俗物主義が主流になり、ヤッピーと呼ばれる個人主義の人種が増殖。そして９０年代以降、この映画のオープニングシーンで語られるように、もはや「ＢＭＷを買うために、あくせく働いたりしない」世代へと時代は移り変わっていきます。そんな冷めた世代の代表ともいえるトロイが歌う曲の歌詞「幸せでもなく、不幸でもない」「右でもなく左でもない」「生まれてみたら、人生空っぽ」が、この世代を象徴しているのかも知れません。

僕は違う・・・

こんな事を言ったら嫌われるんじゃないかとか、相手が怒るんじゃないかとか、気にしてばかりいたら、人間同士の信頼関係は築けないんじゃないでしょうか？本当に相手の事を思っているなら、相手が傷つこうが、自分が嫌われようが、言うべき事は言わなければならないと思います。傷つけられても本当の事を言ってくれる人こそが、本当の友人、恋人かもしれません。「君の顔色をうかがい、君の言う通りになるから？」と尋ねるトロイが、本当の友人とは、どういう態度で接するのかを話すセリフはシンプルですが、心に残るセリフです。

　ザ・ナックの『マイ・シャローナ』、ビッグ･マウンテンの『ベイビー・アイ・ラブ・ユア・ウェイ』などの大ヒット曲が満載のサウンドトラックアルバムが発売されています。収録アーティストは、その他にレニー・クラビッツ、リサ・ローブ、ニューオーダー、ダイナソーＪｒ、Ｕ２など、サントラ盤としても楽しめますが、ベストヒット曲集としても楽しめる内容になっています。イーサン･ホークが映画の中で歌っている曲も収録されています。参考までにですが、大ヒットしたビッグ・マウンテンの　『ベイビー・アイ・ラブ・ユア・ウェイ』は映画の中ではピーター・フランプトンのバージョンが使用されています。

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