１９８９年ニューヨーク、クリスマスイブの夜だというのに家賃も払えず、電気も止められてしまうような暮らしをしているアーティスト志望の若者たちがいた。彼らは、それぞれにエイズやドラッグ、愛する人の死など、様々な試練に苦しみながらも、友情、愛を信じて、一日を精一杯生きていた・・・。

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　２００５年アメリカ作品。監督は、『グッドナイト・ムーン』『ハリー・ポッターと賢者の石』などのクリス・コロンバス。主演は、『プッシーキャッツ』『メン・イン・ブラック２』などのロザリオ・ドーソン。アーティストを目指す若者たちの１年の愛と友情を描いたブロードウェイミュージカルの映画化作品。

　ブロードウェイで伝説的な人気のある作品の映画化という事で話題になった作品です。個性豊かな出演者のキャラクターの魅力、質の高い音楽とミュージカル作品としての完成度の高さ、感動的なストーリーと、どれを取っても最高のグレードの作品で、男女のカップルの恋愛だけでなく、女性同士、男性同士のカップルの愛情も描かれていて、性的差別や偏見を超越したストーリーは、より多くの人に受け入れられる魅力を持っています。パートナーに対する愛情や、友達との絆を何より大切にする登場人物たちの生き方には、共感できる人も多いと思いますし、不治の病の為に、生きる時間が限られた人間が、残された時間を精一杯生きる姿は、生命の尊さを教えてくれます。古典的なミュージカル作品の手法で製作された作品なので、感動的なシーンでも、すぐに歌いだしてしまい、ちょっと落ち着きの無い印象もありますが、人生で一番重要なものは、愛や友情だということを痛感させてくれる名作で、ミュージカル作品としてのエンターテイメント性も十分です。ただ、音楽は近代的になっているものの、古典的なミュージカルスタイルなので、ミュージカルが苦手な方には厳しいかもしれません。

この国の人間は、財産で人を決める

　アメリカについて歌われた曲の中に、こんな歌詞が出てきます。現代のアメリカに対する皮肉とも取れますが、アメリカだけでなく、日本などの先進国でも同じような価値観が広がってしまっているような気がします。勝ち組、負け組みなどの見方は、経済的に成功しているかどうかという基準で判断され、財産が多いか少ないかで人間が格付けされてしまいます。財産が無くても正直で誠実な人間、思いやりのある人間の方が、人間的には優れていると思うんですが・・・。

 

後悔していると人生を逃がしてしまう

　こん睡状態に陥ったミミが目を覚まし、他界したエンジェルに会ったと告白します。ミミと仲間たちは、亡くなったエンジェルが友人たちに残したものを思い出し、感動的なエンディングへ・・・。エンディングでのエンジェルの表情も忘れられません。

 

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サウンドトラックアルバムあり

　人生を何で計るのか？と歌われる印象的なテーマ曲をはじめ、この作品で使われている曲が収録されたサウンドトラックアルバムも絶賛され大ヒットしました。この作品の魅力を音楽でも楽しみたいという方には差一行のアルバムだと思います。

 

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